CHAPTER−51 
      ラッフルズホテルの正面に移動し、カガを待つ。 
        しかし待てども待てどもカガは来ず。 
        「あいつどこおるんやろ?」 
        オカとゴローは愚痴をあおった。 
        「ちょっと中のぞいてみよか?」 
        ゴローのその言葉でふたりはホテルの中へと足を向けた。 
          
      そしたら優雅にベンチに座ってるカガを発見! 
        「なんでおまえそんなにくつろいでんねん!」ゴローが言う。 
        「えぇ〜?でもふたりが来んくて心細かったわ〜」とカガが応酬。 
        でも、どう見ても心細そうな態度ではなかったが… 
      ようやく3人が合流し、さっきまでのお互いの行動を報告しあう。 
        ところが、ゴローがジャムを買ったことを言ったとき、ショックなことが発覚した。 
        ちなみに売店にはジャムの種類は2種類しかなかった。 
        ひとつはフルーツ系のやつで、もうひとつは訳分からん緑色の変なやつ。 
        当然そのラインナップやったらフルーツ系のやつを買うのが妥当なとこ。 
        だがらゴローはその「妥当」な方を買った。 
        でもカガ曰く「有名なのは、その緑色のやつやで〜」やって。 
        「うそやろ〜!!??」とゴローは半ば発狂気味。 
        大金使って沢山買ったのに…って顔してる。 
      あきらめきれないゴローは、結局その後再び売店でジャムを買ったそうな。 
        やっぱ金持ちは違いうわ。。。 
      さて、これから夜だ!という頃になってメンバーチェンジを実施。 
        今度はオカとカガが一緒に行動し、ゴローが単独で歩き回ることに。 
        オカとカガは、シンガポール随一の名所「セントーサ島」へ行くことに。 
        ゴローは先発隊で来た時にすでに行ったらしいから。 
        とりあえずそこに行くにはバスに乗らねばならない。 
        ちょうどホテルの真横にセントーサ島行きのバス停があったのでそこで待つことに。 
        しかし待てどもバスは一向に来ない。 
        不安になるオカとカガ。 
        「ほんまにいけるんか〜?」 
      目の前の信号が赤になって、バス停の前には別のバスが停車している。 
        「ちゃうんねん、このバスじゃないねん…」ともどかしさを隠し切れない。 
        しかし信号が青になった時、驚愕の事実に気付いた! 
        目の前に止まっていたバスの向こう側に、セントーサ行きのバスがいるではないか! 
        ちょうど隠れてて見えなかったみたい。 
        「おぉ!あれやあれや!」喜ぶふたり。が、しかし… 
        バスは信号が青になったということで、いきなり動き始めた。 
        「おいおい、俺らそれに乗るっちゅうねん!」 
        焦るふたりの日本人に気付く様子もなくバスは加速する。 
        そこでオカは決死の行動に出た。 
        まるで101回目のプロポーズの武田鉄也よろしく、バスの前に飛び出したのだ。 
        そして体を張ってのバス止めに成功!! 
        「あぁ〜危なかった!!」 
        気付いた運転手が扉をあけて、ふたりを迎え入れてくれた。 
        「これに乗れへんかったら、俺らの予定台無しやったで〜」 
        ふたりは安堵で胸をなでおろした。 
      バスは結構長く、小一時間ぐらい揺られていた。 
        その間にもあたりは暗みを帯びてくる。 
        しばらく走った先に島らしきものが見えた。 
        島といっても橋で繋がれているのでそのままバスで突入する。 
        「お、ここみたいやで!」 
        バスが止まり、二人は小走りに外へ出た。 
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