CHAPTER−50

やはりその人ごみはガラクタ市の開催場所だった。
噂に違わず活気がある。
しかも思ったよりもかなり広い!
「おぉおぉ、マジでガラクタばっかりやな」
道端にシートをひいて、その上にさまざまな商品(?)が置いてある。
壊れかけの道具や、汚れた破片、その他たくさんの不要物。

「こんなん売れんの?」って本気で思った。
でも一方では、店主と値段交渉を必死にやりあっている客もいたりする。
「これ欲しいかぁ〜〜??」

歩いても歩いても同じような露天ばかり。
確かにこの雰囲気はおもろいが、はっきり言って買うべきものは何もない。
だからちゃっちゃと見て回って、早々に切り上げることにした。
「あっちのほう行ったらインド人街があるで」とゴローが言う。
さすが先発隊でシンガポールに入国してただけのことはある。
結局ゴローにいろいろ連れて回ってもらうことにした。

インド人街ではヒンズー教のカラフルな寺院が立ち並んでいた。
シンガポールの中ではどちらかというと雑多な感じがする。
ストリートを歩けば、インドの音楽・雑貨・衣類などを売っている店が目立つ。
オカは何か買おうかとも思ったがやめた。
だってシンガポールに来たのに、インドの物って…って感じがするから。

その後オカとゴローはショッピングセンターに行ったり、露天を見たりした。
そうしている間にカガとの合流の時間が近づいてきたので戻ることにした。
待ち合わせ場所はラッフルズホテル。
ゴローはラッフルズブランドのジャムを買いたがっていた。
だから少し早めに行ってホテルのグッズ売り場へ行くことにした。
話によるとラッフルズのジャムはおいしくて有名なんだとか。
オカはそんなこと全然知らんかったので、不思議そうな顔をする。
そもそもラッフルズホテルがどんなもんかも知らんのに。
(知らない人のために一応説明すると、シンガポールでも有数の高級ホテルだそうな)
そういや、シンガポール航空のファーストクラスはラッフルズクラスていう名前やったな。
ま、そんなことはどうでもいいが。

ホテルに到着し、売店を見て回る。
ここでオカはとても驚いた!
なんでって、そりゃその売店がほとんど日本人で占められていたから!
今回はブルネイというマニアックな場所に行ったため、ほとんど日本人と会わなかった。
なのに、ここには、ここにはこんなにジャパニーズがいるではないか!
あちこちから日本語が聞こえてくる。
「お〜〜〜!なつかしきこの響き!」
オカは久々の日本人を見て少し興奮気味。
でもゴローは相変わらず冷静沈着。おもんね…。

いろいろ見て歩いて、ゴローは念願のジャムを購入。
その他にもいろんなもん買い込んでた。
なんでも100ドル近く出費したとか。
しかもカードで。
さすが金持ちだけあって、バブリーな使い方すんなぁと思った。
オカは何も買わなかったのに…。

「さ、そろそろカガんとこ行こうや!」
そしてオカとゴローはラッフルズの正面玄関へと向かった。

 

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