CHAPTER−28

4人はアトラクションゾーンに突入。
まずは手始めに一番手前にあるジェットコースターに乗ることにした。
アトラクションに乗るには、その場その場で料金を払わなければならない。
でもそれも2ドル(140円)とかそんなもんだ。
安い!!
4人はお金を払おうとしたら係員の兄ちゃんが困ったような顔をする。
「なんや!?日本人と思ってナメてんのか?」
そう思ったが強く主張すると何とか乗せてくれた。

車両は異常に長い。
はたしてこれがいっぱいになるほどお客さんが来ることがあるのだろうか?
とりあえず4人はジェットコースターの前方に乗り込む。
兄ちゃんの合図とともに車両は勢いよく動き出した。

このジェットコースターの車両はへんな馬の形になっている。
最初は子供向けかな?とも思っていたが、それが大間違い。
結構おもしろくてメチャ長い!
後ろを振り返ると誰も乗っていない車両が延々と続いている。
それを見ると無駄遣いの象徴のようで笑えた。

長い一周が終わってホームに戻ってきたとき、信じられない出来事が起こった!
なんとジェットコースターが止まらず二周目に突入したのだ。
「おおっ!止まらんのんかい!!」
みんなが一斉に笑いながらツッこむ。
もう笑わずにはいられない!
これをゴージャスと呼ぶのか、サービスと呼ぶのかは分からない。
でも「これぞブルネイ魂」といった国民性に触れたようなきがした。

大笑いしながら二周目が終わる。
一発目から大満足のアトラクションだった。
降り際に係員の兄ちゃんに「いつも二周なん?」と聞いた。
「うん、いつも2周だぜ」と言っていた。
そうか、いつも二周なんや。
それやったら俺たちだけのサービスではないってことだが、それでもとにかく大満足だった。

4人は次のアトラクションに向かってゆっくりと移動をはじめる。
次は夜空高くそびえるタワーを目指した。
それはフリーフォール。
なんと高さは50m。
プーケットでムグと一緒に飛んだバンジーと同じ高さだ。
「俺いやや〜…」
カガだけがひどく嫌がっていた。
変なメシは率先して食うくせに、こんなときは弱虫だ。
イリコは怖がりながらも「私も乗るから、カガも行こうや」とカガを励ましていた。
結局カガは乗ろうとしなかったので他の3人で乗ることに。

お金を払おうとしたらまたしても変な顔された。
そしたら係員の兄ちゃんがこんなことを言った。
「あと20分ぐらいで動かすから、そんときにおいで」と。
あぁ、人が集まらないと動かしてくれないのか、と思った。
しょうがないので4人は次のアトラクションを目指す。
次はメインの絶叫系ループジェットコースターだ。
オカ・ゴロー・イリコの光り輝く目とは逆に、カガだけが少し元気なさそうに見えた。

 

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