サラワク・コラム 〜サラワクで考えたこと・感じたこと・気づいたこと と 写真〜 |
〔バックナンバー〕 | 【2017.02.12】「クチンの大きな板根」 | |
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クチンに大きな芝生の広場があります。独立記念日の行事などが行われるクチンの中心です。この広場に1本の大きな木があります。写真の木の後ろの建物と比較すればその大きさが想像できると思います。
この大きな木は人の背丈よりも高い「板根」によって支えられています。「板根」は熱帯の樹木に多く見られる根の形です。その理由はいくつかあります。熱帯の土壌は意外と薄く、植物は効率よく栄養分や水分を得るため、根を地中深く伸ばすのではなく、浅く、横に、広く伸ばします。このように樹高が高く根が浅い樹木が自らを支えるために「板根」を発達させると考えられています。人が5人、余裕を持ってその影に入ってしまうほどです。
このクチンにある大きな板根を持った木は、種子が実る時期になると、綿状の種子が大量に飛び回り、すぐ近くにある高級ホテルのエアコンのエアダクトに入り込み、詰まらせてしまうそうで、ホテルにとってはまさに悩みの「種」といえます。
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