サラワク・コラム 〜サラワクで考えたこと・感じたこと・気づいたこと と 写真〜 |
【2011.01.18】「ウツボカズラでご飯」 「話には聞いたことあるけど、実際に自分が食べるとは・・・」最初にその出来事に直面したときに思わずつぶやいた。
あるとき村の人が「特別な森」に行こうと誘ってくれた。その村の周囲はほぼ二次林で、それほど豊かな森は残っていない。しかし連れて行ってくれたその森は、ほんとうに不思議な森だった。それほど大きな木はないが、地面にはこんもりとしたコケのかたまりがあちこちに。木を見ると、その木とは異なる種類の植物が生えている。その植物の根元はぷっくりと膨らんでいる。よく見ると小さな穴が開いていてアリが出入りしている。アリと共生する「アリ植物」だ。そして、いたるところにウツボカズラが「居た」。植物とは思えない造形が、その存在感を強めている。
その森には少なくとも6種類のウツボカズラがいた。ウツボカズラはその葉が「壷(つぼ)状」に変形し、虫を捕らえて栄養とする食虫植物である。村人はその中でも特に大きなウツボカズラを摘み取っていく。このウツボカズラは学名を「ネペンテス・ラフレシアナ」といい、その捕虫器は大人のこぶしがすっぽりと入ってしまうほどの大きさ。一体どんな虫を捕らえているのだろう。
村人は、このウツボカズラを持ち帰り、その中にもち米を入れ、ココナッツ・ミルクで炊き込む。何かの本で読んだことはあったが、それが実際に行われていて、自分がそれを食べるとは。とにかくびっくりした。その味は、、、もちろん、ニャマイ!!(おいしい!!)
このページに関するお問い合わせはこちらまで。