サラワク・コラム 〜サラワクで考えたこと・感じたこと・気づいたこと と 写真〜 |
【2010.11.15】「日本の倍以上雨が降るのに」 マレーシアのサラワクは日本の倍以上の降水量がある。日本の平均降水量は約1700ミリ。サラワクが約3600ミリもある。これだけ雨が降るサラワクの森に暮らす人々にとって、水の確保は重要な課題のひとつだ。
広大なジャングルに点在する先住民族の村には、基本的には電気・ガス・水道はない。特に生きていくのに欠かせない水は、雨か川の水に頼っている。しかし雨はいつ降るか決まっているわけではなく、常に安定した雨水は期待できない。そんなことで水を得るために水を汲みにいかなければならない。
写真のお母さんは背中のかごにいっぱいのペットボトルを詰め込み、片道20分かけて水を汲みにいく。それを1日3〜4往復する。こうした水の問題を解決するために、「簡易水道」の設置が行われている。村より高い位置に貯水タンクを設置し、揚水ポンプで汲みあげ、重力で各世帯に送水する。一度タンクに水をためると、3日分の水量が貯水できる。
この簡易水道によってお母さんは水運び労働から解放される。何よりも衛生的な環境を保つことができる。台所周りはもちろんのこと、トイレを清潔に保つことができるのは大きい。
(参考:「ウジャン(雨)が来る」)
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