森林伐採
〜日本とのつながり〜
<Update 2007.11.06>

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マレーシア・サラワク州と日本は、サラワクの豊かな熱帯林が材木資源として大規模に伐採され、それを日本が大量に消費しているという点で、結びつきが深いと言えます。現在、多くの熱帯木材がサラワク州からやってきています。

伐採道路
森林伐採はまず、伐採道路を作ることから始まります。サラワクにおける森林伐採は「択伐方式」を採用しています。この方法は、森林すべてを伐採する「皆伐」ではなく、目的の樹種のみを伐採する方法です。伐採道路は、伐採予定地まで作られ、予定地の目的の樹種を伐採し終わると、さらに次の予定地までの伐採道路が作られます。こうして作られた伐採道路はその役割を終えるとそのまま道路としてさまざまな形で利用されるようになります。(参考:「伐採道路と生活の変化」


木を切る
伐採作業は大変危険な仕事です。伐採対象となる樹木は法律でその直径が規定以上ないと伐採することができません。大きな樹になると直径2メートル、高さ30メートル近くなるものもあります。こうした大木を人力で、しかも小さなチェーンソーで、切り倒すのです。倒れた樹が反動で樹に足や体をはさまれたり、下敷きになって命を失うこともあります。
timber

引っ張りあげる〜周囲の環境にあたえる影響〜
切り倒された樹は、枝葉を切り落とし、適当な長さに分断された後、伐採道路まで、ブルドーザーで引っ張り上げます。熱帯の森林は日本の森に比べ、植物の種類が圧倒的に多い。小学校の校庭ほどの広さに、目的の樹種が3〜5本ほどしか生えていないという割合です。樹を切り、伐採道路まで引き上げるために、ブルドーザーが森を走り回ります。つまり3〜5本の樹を切るためにその周囲の森もダメージを受けるのです。

もうひとつの伐採方法
伐採道路を延ばして伐採を続けていく方法は主に丘陵地帯で行われます。それに対して低湿地帯での伐採は少し違います。低湿地帯では地面がぬかるみ伐採道路が作りにくく、伐採地までのアプローチや、木材の運搬はトロッコ列車を使います。目的地まで幅約5メートル、ほぼ一直線にレールを引くため、伐採道路を作る時のようなおおがかりな伐採や土壌流出もありません。また、樹を運び出すのも、ブルドーザーのような重機を使用できないため、人力で行われます。丸太は近くに流れている川まで運ばれ、そこでいかだに組まれ、製材所まで運ばれます。低湿地帯での伐採は、丘陵地帯での伐採に比べ森林に与えるダメージは比較的少ないと言えます。


製材所へ
製材所へは伐採道路を巨大トレーラーで運ぶか、いかだに組んで川をタグボートによって運ばれます。製材所には大きく分けて2種類あります。ひとつは角材や板材などに加工する製材所。もうひとつは合板をに加工する製材所です。どちらも製材の過程で出てくる木端やおがくずを処理するための焼却炉と、そこからはき出される煙が、その存在を象徴しています。合板加工したほうがより高く売れるため、合板工場が増えています。また、法律によって原木丸太の輸出が禁止されていること、そして加工技術の向上などが合板工場の増加の背景にあります。
sawmilllog rolly










合板(ベニヤ板)の作り方
plywood1
1)丸太を約2メートル幅に切る
plywood2
2)高速で回転させ、「かつらむき」にする
plywood3
3)薄く削られた状態
plywood4
4)木目を直角にして重ね合わせる
plywood5
5)圧力をかけて接着する
plywood6
6)規格サイズに切りそろえる

日本とのつながり

日本は世界の「木食い虫」と呼ばれるほど世界中から木材を輸入し、大量消費している国です。その中でも熱帯木材の輸入は木材輸入量の***パーセントになります。現在日本の最大の熱帯木材輸入相手国はマレーシア、しかもサラワク州です。日本に輸入された木材はさまざまな用途に使われています。熱帯雨林は距離的には遠い存在ですが、木材製品を通してみれば大変身近な存在であり、生活していく上で欠かせないものとなっています。その反面、日本の森林は荒れているのです。
 (写真右:梱包された合板。輸出先に“SENBOKU JAPAN”と書かれてある)


森を残すために
私たちの生活をさまざまな場面で支えている熱帯雨林。熱帯林減少は私たちの生活と無関係ではありません。では、どのようにしてこの熱帯林減少の問題に取組んでいけばよいのでしょうか。

<やってみよう!!>
問題解決の方法はひとつではありません。ここに「熱帯林を救う九つの方法」jがあります。あなたにとってどの方法がもっとも大切、効果的だと思いますか。順位付け(ランキング)してみましょう。そしてあなたの順位と隣の人の順位を比べてみましょう。なぜ違う順位になったのか、話し合ってみましょう。さらに、あなたの「熱帯林を救う方法」を教えてください。 
熱帯雨林を救う9つの方法(ランキング)
  1. わりばしはやめて、自分のはしを持ち歩く
  2. 紙の使用量を減らすため、テスト、教科書、マンガを少なくする
  3. 植林のためのプロジェクトに、日本のODAを給与する
  4. 古紙回収する
  5. 自分の町の町長に、熱帯木材を使わないように手紙を書く
  6. 森林伐採によって生活が苦しくなった現地の人に、資金援助する
  7. 熱帯林保護運動をやっている環境保護団体(NGO)に参加する
  8. 家を建てるとき、高くても国産材を使う
  9. 成長の早いユーカリを植樹する
※上から下へ、順位の高いものから書き入れてください

ranking

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