ジェイソン    
Jason Voorhees


 本名ジェイソン・ボーヒーズ。『13日の金曜日』シリーズに登場する殺人鬼です。
 最初のうちは単なる殺人鬼だったのですが、毎回映画の最後で殺されては次回作の冒頭で甦るので、およそ人間とは呼べない化け物になってしまいました。

 ジェイソンの登場する作品:
 『13日の金曜日』
 『13日の金曜日 PART2』
 『13日の金曜日 PART3』
 『フレディvsジェイソン』

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『ジェイソンZ』    
Shredder

 ビデオ映画。グレッグ・ヒューソン監督。
 ごく真っ当な殺人鬼もので、まあそれだけに面白くもないのですが、「山奥に遊びに来る若者を昔事故死した子供の家族が復讐のつもりで殺してまわる」というプロットを「ジェイソン」の一言で片付ける大胆さだけは感服しました。もちろんアンデッドは出ません。
 閉鎖された山に滑りに来たボーダーたちが、次々と覆面の人物に殺されていく。何年か前にスキーヤーがボーダーに殺された事件が閉鎖の原因だったが、その犯人はまだ捕まっていないのだ。

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『ジェネックス・ゾンビ』    
Bio-Cops / 生化特警 喪屍任務

 鄭偉文(チェン・ワイマン)監督。『ジェネックス・コップ』の主役3人のうち2人、馮徳倫(スティーブン・フォン)と李燦森(サム・リー)が出ているのでこういうタイトルです。これは邦題に限った話ではありません。『ジェネックス・コップ』の原題は「特警新人類」というのですが、「特警」の語が使いまわされている上、劇中ゾンビ王が高らかに「新人類」を宣言するシーンがあります。最初から便乗企画なのです。
 アメリカで「不死身戦士」の研究をする軍医ハリーが感染して帰国した。田舎ヤクザと喧嘩して留置所に入るが、囚人を手下ゾンビに変えて警察署を占拠する。警官マルコ、チンピラのチープ、ベルとメイの姉妹らがこれに立ち向かう。
 もうシチュエーションが『バイオハザード2』です。ストーリー面でたまに妙にシリアスになりますが、基本的には「中国人がゾンビごっこをしている」映像が続きます。ゾンビ役のギャラがいくらだったか知りませんが、全くおおらかなものです。
 ゾンビに食われるとウイルスが感染して数分後にゾンビになりますが、知力や記憶は生前と変わらず。体力はほぼ人間並みで、銃弾を数発食らうと破壊されます。ゾンビにはゾンビと人間の区別がつかないらしく、ゾンビのふりをしていれば襲われずにすみます。

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『死国』    

 坂東眞砂子の伝奇小説。修験道まわりの土俗信仰と、閉鎖的な村社会でのどろっとしたパトスを描いた作品。映画化されました。
 故郷の高知県矢狗村を再訪した比奈子は、友達の莎代里が15歳で事故死していたと知った。莎代里は霊媒の家系で、母親の照子は四国八十八ヶ所を逆回りに巡礼する「逆打ち」を行ったという。この儀式で莎代里を復活させようというのだが、このままでは次々と死者が現世に現れ、四国は「死国」と化してしまう。危機を察知した遍路の直郎は、四国最高峰石槌山へ向かった。比奈子は幼なじみの文也と再会して恋に落ちるが、二人は周囲に莎代里の気配を感じるようになる。
 死者は、魂と魄(生に執着する心)に分離し、魂は石槌山へ上って祖霊となり、魄は矢狗村の神の谷から死者の国へ下ります。この結界が破れて魂魄が結合すると、死者は現世に実体化してしまいます。

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『死国』    

 事実上全ショットを手持ち撮影した、最悪に見づらい映画。世間ではおそらく『リング2』と同時上映された映画という認識でしょうが、どっちかと言うとこっちの方が面白かったと思います。長崎俊一監督。出演は夏川結衣、筒井道隆、栗山千明など。あと、脚本は万田邦敏(万田邦実名義)と仙頭武則が書いたようです。
 故郷の高知県矢狗村を再訪した比奈子は、友達の莎代里が16歳で事故死していたと知る。文也との恋を成就することも村を出て行くこともできずに死んだ莎代里は、その両方を果たした比奈子を羨んで化けて出る。一方、莎代里の母は四国八十八ヶ所を逆回りに巡礼する「逆打ち」を行って莎代里を復活させた。莎代里に家業の霊媒を継がせようとしたのだが…。
 黄泉では、死者は肉体を持った状態で存在します。なので前半幽霊として登場した莎代里が、逆打ちにより今度は実体を伴って現れるわけです。このモンスターがかなりの曲者で、可哀そうな少女として同情を買っていたキャラが、鯖折りで人々の背骨をへし折って回る様子は失笑を禁じ得ません。

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『死国』    

 牛島慶子がマンガ化。小説映画、マンガとある中で、マンガが一番面白かった気がします。
 霊媒日浦家の娘、莎代里は14歳で事故死した。母照子の呪法で莎代里の魂は二つに引き裂かれ、一つは霊峰石鎚山に上り、他方は現世にとどまった。さらに照子は逆打ちをし、黄泉から莎代里を呼び戻した。照子は比奈子を依代に、文也との娘を産ませようとするが、逆に莎代里に殺されてしまう。莎代里の半身は文也と共に石鎚山に向かい、片割れと合体しようとする。比奈子と小田は文也を助けようとしてそれを追う。石鎚山の莎代里は半身と合体し、黄泉からあふれ出た死者たちの依代となって入り口を塞ぐ。
 大体小説版と同じ設定ですが、比奈子が憑依される云々、感動的なハッピーエンド、説明役の小田という男の存在などのアレンジがあります。

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『地獄甲子園』    
Battlefield Stadium

 漫☆画太郎のマンガを山口雄大監督で映画化。主演は『VERSUS』の坂口拓。
 喧嘩野球の使い手である野球十兵衛は、転校初日から番長と喧嘩していた。その腕を見込まれて野球部に入部するが、甲子園予選1回戦の相手は外道高校。試合中の事故を装って殺人を楽しむ凶悪なチームだ。案の定星道高校ナインは敗れ、全員死亡してしまった。
 何度死んでも甦って試合に出るのはジャンプだから。その点では『VERSUS』にも通じるものがありますが、こちらの方がやや面白いと思います。見た目の上では敵の外道高校の方がゾンビ風(顔面青塗り)です。

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『地獄の門』    
City of the Living Dead
/ Paura nella Citta dei Morti Vivanti

 ルチオ・フルチ監督。3分に一度の残酷シーンや無いに等しいストーリーなどはいかにもフルチですが、全体的に美しくないのがダメでした。
 ダンウィッチの神父が首吊り自殺した。神父はゾンビと化し、人を襲っては生ける死者を増やしていく。交霊術で事態を知った2人がニューヨークから到着し、地獄の門を閉じようとするが、万聖節の日までに神父を倒すことが出来るのか。

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『地獄の門2』    
Voices from Beyond / Voci dal Profondo

 ルチオ・フルチ監督。完成した中では最後の映画のはずですが、出来の悪い推理物でショックは皆無。これがもうつまらないのなんの。
 富豪ジョルジオが急死した。遺産を狙う親族に殺されたのではないか。愛娘ロージーは、真相を究明しろという父の声を聞き、捜査に乗り出す。亡き父の声が聞こえるとき、画面には腐って虫のたかった死体が映っています。またジョルジオは遺族に、ゾンビの悪夢などを見せることができます。

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『死体と遊ぶな子供たち』    
Children Shouldn't Play with Dead Things

 ボブ・クラーク監督。タイトル以外はそんなに面白くないと思うのですが、バカホラーの古典としてわりと評価されているようです。前半は笑う気にもなれない不快なカス映画。後半は『ナイト・オブ・ザ・リビング・デッド』をかなりぱくっているのですが、特殊メイクは優秀だし、絵的に美しいカットも散見されます。
 孤島の墓地にやってきた劇団員たち。あぶない座長の命令で、墓を暴いて死体を掘り出し、黒魔術の真似事をして遊んでいると、死体が動き出して襲ってきます。この座長がなかなかむかつくキャラクターです。
 登場する死体はグールと呼ばれているようなのでそちらに分類しておきました。墓穴から出てきて人を襲いますが原因は不明。感染性はありません。

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『シックス・センス』    
the Sixth Sense

 M・ナイト・シャマラン監督による幽霊映画。出演はブルース・ウィリス、ハーレイ・ジョエル・オスメントなど。霊視能力を持つ少年コールと、カウンセラーのマルコムの心の交流を描いたハートウォーミングなサイコ・サスペンス。ネタ的にはイマイチながら、主役2人の演技や音・映像の演出が良いので映画としては面白い、という不思議な作品です。
 脚本上の最大の問題は、コールが負傷した理由を説明していない点にあります。母親の虐待か、自虐行為か、いじめか、幽霊の仕業か、単なる事故か、という多様なオプションがあり、それによって物語の意味合いが全く違ってくるはずです。これが意図した曖昧さというならば、この作品は謎解きものではないことになるわけで、今度は幽霊の存在自体も確言できなくなります。
 「幽霊=被虐待児の幻覚」という発想がこの映画を非常に現代的な作品にしているわけですが、個々の幽霊について、本当に幽霊なのかどうか考察しましょう。

A.マルコムの幽霊
 妙なのは、コールがマルコムを幽霊だと気付いていない風に見えるシーンが多いことです。独特の恐怖感が惹起されず、冷気で吐く息が白くなるという現象も伴いません。マルコムが幽霊だとしても、他の幽霊とは一線を画す存在と言えるでしょう。一方、マルコムはコールが自己治療のために創造した幻覚上のキャラクターとも考えられます。その場合はマルコム生前のエピソードや妻なども全部幻覚ということになります。あと、マルコムが実在の生きた人間という解釈もなくはないですが、かなりイカれた物語になるので無理っぽいです。

B.祖母の幽霊
 これは幻覚である可能性が一番高い幽霊です。そもそも画面に一度も映らないので、幻覚すら出ていないかもしれません。コールの心的システムが、母親の虐待や解離性障害(夫による虐待が強く示唆されている)といった精神的苦痛に対処するために創造したキャラクターと考えるのが自然でしょう。

C.キラの幽霊
 コールの霊視能力を裏付けるエピソードであり、幽霊として実在する可能性が最も高い存在です。ただしマルコムが幻覚ならば、キラのエピソード全体が作り話という可能性もあります。

D.その他の幽霊
 その他の歴史的な幽霊については、幽霊か幻覚かを判断する材料がありません。

 世間的には「マルコム=幽霊」というのが定説ですが、「映像化されたものは事実である」という誤謬に基づいた見解である上、上述の疑問が残ります。この映画は視点人物をコロコロ変える映像(客観も含む)ゆえに、何が本筋なのか全くわかりません。そして、それが作品最大の魅力です。曖昧さをテーマにした傑作映画だったものを、配給上の都合(大衆には理解し得ない)により「ブルース・ウィリスのメッセージ」を入れるなどして、超駄作謎解き作品にしてしまったということでしょうか。買いかぶり過ぎかもしれませんが。

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『不死者あぎと』    
Agito Immortal

 「しなずのあぎと」と読みます。なるしまゆり。
 聖ヨエル学園で起こる怪事件の調査に、カトリック教会から柩あぎと、天堂裂という2人のエクソシストが派遣された。その真の目的は1年生遥川美奈を聖女として保護することだ。自らもエクソシストとしての訓練を始めた美奈は、2人や校長が吸血鬼ではないかと考えるようになる。
 悪とは何か、という問題をちゃんと考察している、日本には稀有の吸血鬼作品。そういう哲学談義に終始しても良かったと思うのですが、結局最後はバトルで片をつけました。まあこれはこれで。

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『007/死ぬのは奴らだ』    
Live and Let Die

 カリブ海にあるサン・モニーク島の首相カナンガ博士(ヤフェト・コットー)は、島民をヴードゥーの恐怖で支配してケシを栽培させ、ニューヨークで売りさばこうとしていた。博士を調査中の英国諜報員が次々と殺され、御大007が派遣される。
 ガイ・ハミルトン監督。3代目ジェームズ・ボンド、ロジャー・ムーアのデビュー作。「サン・モニーク島」はエスパニョーラ島をモチーフにしたものでしょう。公開当時(73年)ハイチではジャン・クロード・デュヴァリエが大統領になったところでした。敵が黒人ばかりな上、オカルト色も濃い異色の007映画です。
 この映画で描かれるヴードゥーはかなり胡散臭いものです。毒蛇使いのダンバラ、不死身のバロン・サムディといった怪しい人物が野蛮な儀式を執り行い、島民を宗教的に支配しています。バロン・サムディ氏(観光客相手のショーもこなす働き者)はかなり不死身ですが、アンデッドというわけではなさそうです。

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『死びとの恋わずらい』    

 伊藤潤二のマンガ。映画版公開に合わせて後日談を追加した「完全版」。
 主役モンスターは怪人「四つ辻の美少年」ですが、彼はアンデッドではないので、この話は幽霊に分類しました。「四つ辻の美少年」に占いをしてもらった人は皆自殺し、亡霊となって町をさまようのです。ただしこの亡霊ですが、あまり亡霊っぽくありません。自殺死体は葬儀の後火葬されていると思うのですが、亡霊は死体を何日も放置したかのような姿をしています。それと、この亡霊は実体があり、触ることができます。はっきり言ってゾンビです。でもそんな理屈はどうでもいいのであって、絵的に一番怖いのは死者ではなく、狂った生者ではないでしょうか。
 霧がかかった町の風景とか、描き込みの激しいマンガです。どうして連載のペースであそこまでやれるのか不思議でなりません。

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『死びとの恋わずらい』    

 渋谷和行監督、友松直之脚本。後藤理沙、松田龍平主演。原作は伊藤潤二『死びとの恋わずらい』ですが事実上別物です。そしてこの映画は傑作だと思います。
 子供の頃住んでいた町に転校してきた高校生みどりは、幼なじみの龍介と再会する。町には「辻占の美少年」の伝説があった。四辻に立ち、たまたま通った人に運勢を占ってもらうのを「辻占(つじうら)」というが、学校のそばの祠でこれをやると、謎の美少年が現れて呪われるのだ。モテモテ男子手島がみどりに気があるらしいとわかると、クラスの女子が次々と辻占をし、狂死していく…。
 原作の美少年が絶望を振りまく悪魔のような存在だったのに対して、映画の美少年は明らかに龍介の幽霊です。龍介は子供の頃誘拐され殺されたのですが、責任を感じたみどりは、その記憶を封じていたのでした。10年前の事件の責任という一種のケガレが、他の人にも見える形をとったのがこの「辻占の美少年」だと解釈できるでしょう。
 ストーリーは原作と全然違いますが、伊藤潤二作品の持つ独特の退廃がよく出ていました。みどりはいわばモンスターなので、序盤に後藤理沙に感じた違和感は納得できます。だとすると事実上主人公は鈴江になると思いますが、鈴江役の三輪明日美は最高の演技をしています。

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『屍人楼 さまよう悪鬼』    
a Wicked Ghost II: the Fear / 山村老屍II 色の惡鬼

 藍志偉監督。梁鴻華製作。シリーズ2作目。3作目の邦訳はまだのようです。
 百年前、夫の不倫相手にダルマ(というのは日本のみの呼称ですね。四肢を切断して壷に入れる刑のことです)にされ、殺された女がいた。しかも殺されるときにナイフ状の呪具で脳天を貫かれたため、霊は成仏できずにこの世をさまよっていた。現代、この霊が加害者たちの子孫に復讐する。
 ストーリーがぐちゃぐちゃで行き当たりばったりなのはいかにも香港映画。前作に比べると『リング』の影響は減退したものの、最近のホラー映画が持つ怖い要素がてんこ盛り。ただ、実際に怖かったのかと言われると、どうでしょう? 子供の霊が手毬ではなくバスケットボールを衝いてたり、催眠術で先祖の記憶が得られたりと、首を傾げてしまうシーンも結構あります。中国ではそんなもんなんでしょうか。

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『渋谷怪談』    

 堀江慶監督。水川あさみ、柏原収史。
 大学生男女6人が次々と失踪、変死を遂げる。渋谷のとあるコインロッカーに捨てられた赤ん坊「サッちゃん」の霊に祟られたのだ。
 普通です。当たり前すぎて驚きも盛り上がりもしません。2作目への序章に過ぎないという考え方もできますが…。

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『渋谷怪談2』    

 堀江慶監督。堀北真希。
 前作の女子大生の家庭教師先の教え子がロッカーの鍵を受け継ぐ。問題のロッカーは、恋愛が成就するとも呪われているとも噂されていた。
 前作が凡庸なら今作は蛇足。

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『姉妹−Two Sisters−』    
Two Sisters

 映画『箪笥』のノベライゼーション。作者吉村達也があとがきで書いているように、映画を見てもわからなかった人のための解き明かし篇(そして日本の観客へのフォロー)になっています。映画より先に読まないようにしましょう。
 墓守が矛盾と感じた点ですが、三人と叔母(「継母」ウンジュの義妹)が目撃した幽霊はスヨンであるというオチのための伏線だったそうです。台所に落ちていた髪飾りがスヨンのものだと気づいていれば推測できるそうですが…、そんなの気づいてたまるか!

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『シャドウ・オブ・ヴァンパイア』    
Shadow of the Vampire

 E・エリアス・マーハイジ監督。
 フリードリヒ・W・ムルナウ監督の『吸血鬼ノスフェラトゥ』は、吸血鬼映画の古典中の古典として知られています。その主役マックス・シュレックが実は本当に吸血鬼だった、という設定で、映画製作の現場を描いたのがこの映画です。シュレック役のウィレム・デフォーの演技は凄まじく、昔の映画の変なメイク、大仰な身振りな吸血鬼が、スクリーンから抜け出てきたかのように振舞っています。逆に「なんだ、普段からこうなのか」と思ってしまうほどです。
 とはいえ、この映画の主役はあくまでムルナウ監督(ジョン・マルコヴィッチ)。吸血鬼をも利用し、スタッフ、キャストを自分の作品のために文字どおり犠牲にしていく芸術家の妄執を描いているのです。だからこれは吸血鬼の映画ではなく、映画製作者(活動屋さん)の映画なのです。映画の好きな人にはブラックコメディとして楽しめるでしょう。
 またしてもウド・キアーにお目にかかりました。

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『シャドーゾーン』    
Shadow Zone : the Undead Express

 テレビ映画。スティーブン・ウィリアムズ監督。
 ホラーマニアの少年ザックは、ニューヨークの地下に廃棄され忘れ去られた地下鉄線を発見する。そこは吸血鬼の巣窟で、地下鉄のオーナーだったというヴァレンタインが支配していた。ヴァレンタインは百年前の豪華な地下鉄駅を案内した後、ザックに今度は地上の世界を案内してほしいと要求する。果たして彼の真意は?
 現代の小学生から見れば鉄道王は貴族、アールデコの駅舎は宮殿です。その辺を利用した吸血鬼像が新鮮でした。物語も秀逸です。子供向け作品でウェス・クレイヴンがカメオ出演してるのが唯一の売りのようですが、期待以上に楽しめました。

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『JUNK 死霊狩り』    
Junk

 室賀厚監督。
 沖縄。宝石店強盗が盗品取引の場所に選んだ製糖工場は、米陸軍が死体蘇生薬「DNX」を開発する秘密研究所だった。実験中の事故で甦った死者が犯人グループを襲う。
 物語的には取り立てて言うべきことはありませんが、ここまで真正面からゾンビ扱った映画は日本には少なく、国内のみならず海外でも結構珍重されています。沖縄の南国ムードが多少ハイチっぽいと言えなくもありません。

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『13日の金曜日』    
Friday the 13th

 ショーン・S・カニンガム監督。キャラものスプラッターの大御所ながら、シリーズ第1弾はサイコホラーです。
 ジェイソン少年の水死事故以来、クリスタルレイクのキャンプ場は地元住民に忌避されていた。今年の13日の金曜日、シーズン前の準備に追われるバイト指導員たちが次々と惨殺される。犯人はジェイソンの母親で、息子の死は指導員たちの怠慢が原因だと考えていたのだ。
 というわけで殺人鬼の正体は母親。ジェイソン自身は夢の中で一瞬姿を現すだけです。

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『13日の金曜日 PART2』    
Friday the 13th Part 2

 スティーブ・マイナー監督。
 あれから5年。前作のキャンプ場は閉鎖され、近くにキャンプ指導員研修所が作られた。入所した指導員たちを殺人鬼が襲う。ジェイソン少年は死んでおらず(?)、野生化して生き延びているのだ。
 ついに登場したジェイソンですが、大人の強靭な体と子供の残酷な心を兼ね備えたサイコパスという描かれ方で、まだ人間臭いところがあります。トレードマークのホッケーマスクもなく、布袋を被っています。

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『13日の金曜日 PART3』    
Friday the 13th Part 3: 3D

 シリーズ3作目は立体映画。つまり面白くないのですが、シリーズの評価を確たるものにしたのもこの3作目。ホッケーマスクが一世を風靡します。監督は前作に続きスティーブ・マイナー。
 今回のジェイソンの獲物は、湖畔の農場に遊びに来たぱっとしない若者たち、そしてバイカー。珍しくジェイソンが素顔をさらしますが、エレファントマンのような顔をしています。まだ生きているように見えます。

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『呪怨』    

 ビデオ版。清水崇監督。オムニバス形式で連鎖的に呪い殺されていく人々の姿を描く。時系列が多少交錯してわかりにくい部分があります。場所に呪縛した怨霊の話ですが、死体が歩き回るような話が多いです。
 三輪姉妹や栗山千明など注目の役者が出ていますが、各々出番は短く、特に印象には残りませんでした。上手い人もいれば下手な人もいて、怖いエピソードもあればそうでないものもあります。

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『呪怨2』    

 ビデオ版。清水崇監督。前作の続き。重複もあるので合わせて2時間ぐらいですか。1本にまとめてくれればいいのにと思います。つまり、代わり映えしません。

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『呪怨』    

 劇場版。清水崇監督。アイドルがいろいろ出てきて白塗りの子供に脅かされる映画。オムニバス形式は見ていて疲れます。
 どうやら伽椰子(階段を這って下りてくる)とその息子俊雄(白塗りの子供)がメインキャラクターのようです。墓守は女子高生ゾンビのほうが好きですけど。

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『呪怨2』    

 劇場版2作目。清水崇監督。もういいです。連作すると怖くなくなるのは当然ですが、だからといってキャラが立ってきてるわけでもありません。
 今回の筋書きは、問題の幽霊屋敷をレポートする番組に関わった人々が次々に呪われていくというもの。

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『シュランケン・ヘッド』    
Shrunken Heads

 見逃してはならない怪作。監督は『フォービデン・ゾーン』のリチャード・エルフマン。ダニー・エルフマン(監督の弟)は音楽担当、ボディ・エルフマン(監督の息子)も出演。一応物語の構成は教科書どおりなのですが、根本となるモチーフがどう考えても異常。脳の機能に何か問題がないとこのような作品は作れないのではないかと思います。こんな企画を通した製作者も正常ではありません。
 まず、正義感あふれる主人公トミーら少年3人が、不良や犯罪者の悪巧みを暴こうとして逆に殺されます。3人が親しくしていた売店の親父スマトラ氏は実は元トントン・マクートのウンガンで、3人の棺から首を盗み、干し首(シュランケン・ヘッド)を作ります。そして呪術で3つの首を蘇らせ、喋る、空を飛ぶ、血を吸う、電撃を放つなどの能力を与えます。スマトラは首を使役し、町の悪党を襲わせます。首に血を吸われた者はゾンビと化し、主人スマトラの言いなりに動く奴隷になるのです(専ら町の清掃をさせられる)。人間の感情は失ったはずの干し首ですが、トミーにはサリー(不良ヴィニーの彼女だがトミーが好きだった)への愛が残っていました。トミーに死の真相を知らされたサリーは、スマトラに協力して(マンボとして)犯罪者グループと対決します。
 干し首とは南米ヒバロ族のツァンツァという呪具のことで、ヴードゥーとは本来関係ありません。戦争などで殺した相手の首を切断、頭蓋骨を抜き去り、煮たり焼いたりしてから乾燥させた後、目と口を縫いつぶしたものです。乾くと縮んで野球ボールぐらいの大きさになります。エクアドルなどに行くと、動物の皮で作った模造品がお土産として売られているそうです。

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『少女たちの遺言』    
Memento Mori / 女高怪談2

 ミン・ギュドン、キム・テヨン監督。一応『囁く廊下』に続く女高怪談シリーズ第2弾という位置づけですが、話もつながっていなければ監督もキャストも別の人です。前作よりさらにホラー度は減退し、完全な女子高ものになっています。よく韓国版『櫻の園』と言われますが、そう言われてみればシウン役のイ・ヨンジンはどことなくつみきみほ風でした。
 ミナが拾った日記は、コーラス部のヒョシンと陸上部のシウンの交換日記だった。そしてその日、ヒョシンは校舎の屋上から投身自殺する。日記を読んだミナは、ヒョシンとシウンが恋人同士だったこと、ひょんなことからヒョシンがコ先生と関係してしまい、二人の気持ちが離れてしまったことを知った。ヒョシンがシウンに後を追ってくれるように残した毒薬を、ミナは飲んでしまう。するとミナの周囲に、ヒョシンの幽霊が現れるようになった。

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『少林寺VS霊幻道士』    

 謎の日本香港合作テレビ映画。放送時のタイトルは『激突!キョンシー小僧VS史上最強のカンフー悪魔軍団』。劉家輝(リュー・チャーフィー/ラウ・カーファイ)監督主演。工藤夕貴が共演。
 現代(?)。悪党がある村で人々を立ち退かせようとキョンシー騒ぎを仕組む。功夫役者大勇だけは動じなかったが、悪党どもの仕掛けた火事で彼の妻は死亡し、娘も危ういところをベビーキョンシーに救われる。失意に沈む彼を、功夫研究のため日本の女子大生が訪ねてきた。娘とベビーの導きもあり二人はちょっといい仲になるが、悪党に与する悪者道士がキョンシーを操って大勇一家を襲い、それを倒した後女子大生は帰国し、ベビーも成仏。
 時代が咲かせた徒花といったところですが、相当の駄作。劉家輝を出しながらアクションシーンのしょぼいことと言ったら。

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『処女の生血』    
Blood for Dracula

 ポール・モリセイ監督、アンディ・ウォーホル製作、ウド・キアー(若い)主演の吸血鬼映画。古風な吸血鬼の涙ぐましい努力を描いて、現代の世情を風刺した喜劇です。
 処女の生血を吸わなければ永遠の命を保てないドラキュラ伯爵は、処女を求めてイタリアを訪れます。しかし時代は変化しており(1920年頃か)、処女は少なく、貴族は冷遇されていました。目をつけた良家の4姉妹も、2人は既に若い下男が手をつけていました。この下男は吸血鬼の正体に気づき、馬鹿馬鹿しい方法で伯爵に立ち向かいます。
 この映画のドラキュラ伯爵は、日光や十字架などを嫌いますが、致命的ではないようです。血を吸われた人は催眠奴隷状態になります。ただし彼のエネルギー源になるのは処女の血だけで、非処女の血を吸うと苦しみ悶えてゲロゲロと吐いてしまいます。手足を切断されてもなんとかなるようですが、杭を打たれて死んでしまいました。

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『ジョジョの奇妙な冒険』    
JoJo's Bizarre Adventure

 荒木飛呂彦のマンガ。現在第6部を連載中ですが、アンデッドモンスターが登場するのは第1部と第2部です。
 この作品の設定では、アステカ文明の遺物「石仮面」を被り、その表面に人の血を受けると、仮面の特殊な力によって被った人は吸血鬼になるのです。吸血鬼に咬まれると、一段下等なモンスターであるゾンビ(屍生人)になります。ゾンビに咬まれた人はゾンビになります。どちらも生前より強力ですが、太陽光に弱く、頭を破壊されると活動をやめます。違いは、吸血鬼は怪我などの肉体の損傷を回復する能力があるのですが、ゾンビにはないことです。
 第1部は主人公のジョナサン(ジョジョ)が、吸血鬼と化したライバル、ディオと死闘を繰り広げる話。第2部は主人公のジョセフ(ジョジョ)が、石仮面を作った古代の超人たちと戦う話です。この超人たちはアンデッドという印象ではなく、ラヴクラフトの「古きもの」を通俗的に焼きなおした感じです。

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『女優霊』    

 中田秀夫監督。
 映画の撮影中、間違えて使った未現像フィルムには女優の姿が映っていた。監督は昔テレビでその作品を見た覚えがあったのだが、その番組は女優の事故死により制作中止、放送されていないはずだという。そして撮影中の作品でも、女優が事故で死亡した。
 小ぢんまりした幽霊話。劇場映画にしては話の規模が小さい気がするのですが。

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『死霊危険地帯 ゾンビハザード』    
Curse of the Forty Niner

 ジョン・カール・ビュークラー監督。
 山村に宝探しとセックスをしに来た若者を、ゾンビ風のモンスターが襲う。ゴールドラッシュ時代の伝説の極悪人ジェレマイア・ストーンだ。彼は死ぬ間際悪魔に魂を売り、強盗して集めた宝に手を触れた者は呪い殺すと言い残していたのだ。
 きちんと作ってあるのは悪くないんですが、地味ですね。どうせ予算がないならせめて勢いぐらいあってほしいのですが。

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『死霊伝説』    
Salem's Lot

 トビー・フーパー監督のテレビ映画。スティーヴン・キング『呪われた町』が原作。続編『新・死霊伝説』も作られました。
 作家ベン・ミアーズが、子供の頃住んでいたセイラムズ・ロットを訪れる。取材目的だった幽霊屋敷に吸血鬼が住みつき、村人が次々と吸血鬼化していく。
 適度の退屈さと吸血鬼登場シーンの抑えた演出が功を奏したようで、今見てもそこそこの怖さをキープしています。

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『死霊のいけにえ』    
Deadfall

 『ゾンビ・サーガ 死霊のいけにえ』とは別の作品です。ヴィンス・ディ・メッリオ監督。
 『死霊のはらわた』のリメイクと言って良いでしょう。原作の面白い部分を全部そぎ落とし、原作よりさらに少ない予算で撮ったら、こんな作品も出来上がるかもしれません。怖くない、可笑しくない、エロくないの三拍子そろったまことにつまらない映画です。なぜ撮ったのでしょうか。
 山小屋にやってきた4人の若い男女。地下室にあった古い箱を開け、悪霊を森に解き放ってしまう。悪霊は生者に憑依し、幻覚を見せ、死体をアニメイトする。
 ちなみに『死霊のいけにえ2』という作品もありますが、内容、スタッフとも本作とは無関係で、なおかつ本作以上につまらないという代物です。アンデッドの話ではないので扱いませんが。

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『死霊のえじき』    
Day of the Dead

 ジョージ・A・ロメロ監督「リビング・デッド3部作」第3弾。
 さらに人類のゾンビ化が進んだ世界で、シェルターで暮らす人々の戦いを描いています。さすがに3作も続けるとマンネリで、ゾンビ(作中ではそう呼んでいませんが)はサスペンスフルな状況を作り出すための単なる脇役に過ぎません。見ていて悲しくなります。
 ドル高のためイタリアでの資金調達が困難になり、企画の規模を大幅に縮小して今の形になったと伝えられています。本来のシナリオは、日本では『ゾンビ手帖』という本で読むことができます。

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『死霊の鏡2 ブギーマン2』    
Boogeyman II

 ウーリー・ロメル監督主演。大半が前作のフッテージで構成される最低映画。
 前作の主人公(スザンナ・ラヴ)が、ハリウッドに友人の映画監督夫妻を訪ねる。パーティーで一部始終を話すと、業界人たちは大ヒットホラー映画の原作になるぞと色めき立つ…。
 ハリウッドに巣食う心の醜い人々を殺人鬼が次々と襲う、という構成はまあ良いとしても、前作は面白くなかったしヒットもしなかったわけで、それを知っている観客には全く入り込めないストーリーなのです。

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『ZOMBIO 死霊のしたたり』    
Re-animator

 気前良く死に、気前良く脱ぐ。血糊の量も申し分ないスプラッターの至宝。スチュアート・ゴードン監督、ブライアン・ユズナ製作。原作はラヴクラフト『死体蘇生者ハーバート・ウェスト』。
 死体を蘇生する薬品を携え、スイスから医学生ウェストがやって来た。実験の対象は猫から人間へとエスカレートし、主人公ダン、その彼女メグ、メグの父親である学長、担当教官のヒル博士が次々と事件に巻き込まれていく。
 ウェスト(典型的マッドサイエンティスト)と主人公ダン(好奇心の強い青年)の関係はいかにもラヴクラフトなのですが、ヒル博士の俗悪エロ親父ぶりが作品をB級コミックに変えています。どうやって首チョンパで身体を操作するのか? どの筋肉を使ったら腸で人を襲えるのか? などと考えないで見るのが正解。
 一応ゾンビに分類しておきました。2作目3作目と続きます。

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『ZOMBIO 死霊のしたたり2』    
Bride of Re-animator

 2作目はブライアン・ユズナ自身が監督。物語は『フランケンシュタインの花嫁』になっていますが、襲ってくる連中は相変わらずのナイスゾンビ。スクリーミング・マッド・ジョージの手によるクリーチャーも魅力を振りまいています。
 前作から8年後。どう誤魔化したのか、ドクターになってるウェストとダン。2人は病院や墓地から死体を盗んでは研究に使い、ついに死体のパーツを組み立てて新たな生命を与えることができるようになった。新しいメグを作ろうとするが、事件を執拗に追う刑事、復活したヒル博士が二人の行く手を阻む。
 主題が悪役同士の対決から、クリーチャーの造形に移っております。墓守はこれがイマイチなのですが、個人の趣味の問題ですね。ジェフリー・コムズ(ウェスト役)が年とって角が取れ、ただのおっさんになっているのが残念。

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『死霊のしたたり3』    
beyond Re-animator

 ブライアン・ユズナ監督で13年ぶりに出た3作目。凡百のゾンビ映画よりははるかに面白いですが、シリーズを再開する必要が本当にあったのか、多少疑問ではあります。ジェフリー・コムズはマッドネスを取り戻していますが、もうひと暴れふた暴れしてほしいところ。
 姉をゾンビに殺されたハワードは今や立派な医者となり、ある刑務所の医務室に勤務することになった。実は彼は死体蘇生の考えに憑かれ、死刑囚ハーバート・ウェストと共同で研究をしようと考えていたのだ。
 ウェストは独房内で実験を続け、死の間際に生物が発するプラズマ(魂のようなものか?)を注入してやればゾンビも人間の心を取り戻すとわかりました。それでネズミの魂を持った人間とかが誕生します。

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『死霊の棲む館』    
Scared Stiff

 リチャード・フリードマン監督。
 19世紀のフロリダで、象牙海岸出身の奴隷が主人の作曲家を呪う。作曲家は狂って妻子を殺し、死体は屋根裏部屋に隠された。現代、その家に引っ越してきた精神科医、歌手と息子を作曲家の霊が呪う。
 プロットがでたらめですが、シャイニングの話にエルム街の演出を施したような感じの映画です。

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『死霊の谷』    
Eyes of Fire

 アベリー・クラウンス。
 18世紀のアメリカ。開拓村の人々が牧師に唆され、フランス領に近い谷に移住します。そこはインディアンも恐れて近寄らない死霊の谷でした。以前に全滅したフランス系移民の幽霊が現れて警告しますが、牧師は安全だと言い張ります。やがて森の悪霊が夜な夜な現れては村を襲うようになり、狩人ダルトンと神がかり少女リアが悪霊と対決します。
 アメリカ原住民に伝わる森の悪霊を描いています。森で狩られた無垢の動物たちの血が流れて1ヶ所に集まり、悪霊になるのだそうです。悪霊は腐葉土から出てくる泥まみれの裸族、もしくは木の洞から出てくる木の葉まみれの人、といった姿をしています。悪霊たちは夜現れて物を盗んだり、牛から乳を吸ったり、村人の魂を奪って昏睡状態にしたりします。
 まず特撮がめちゃくちゃで、何が起こりつつあるのかちっともわかりません。演技も脚本もさっぱりで、話が全然盛り上がりません。上手く料理すれば面白い作品が作れるネタだと思うのですが。

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『死霊のはらわた』    
the Evil Dead

 サム・ライミの人気シリーズ第1弾。男女5人が山小屋で遭遇する怪異。スプラッターの佳作とされ、怖くはないのですが、気味悪さは相当なものです。
 「死者の書」という本の呪文を録音したテープを再生することで、森の悪霊が甦ります。悪霊に憑依された人は、ゾンビ的なモンスターになります。このモンスターは人間と同程度の力があり、しゃべることや、ときどき人間の姿に戻ることができます。感染方法が不明で、このモンスターに襲われて怪我しても、モンスターになる場合とならない場合があります。体をバラバラにしなければ退治することはできません。「死者の書」を焼くと、このモンスターも崩壊します。
 なおこの映画でモンスターを演じた人たちは、「フェイク・シェンプ」という役名でクレジットされていますが、これはモンスターの名前ではありません。

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『死霊のはらわた2』    
Evil Dead 2: Dead by Dawn

 1作目の続きであると同時に、1作目のパロディです。サム・ライミ監督。ブルース・キャンベルの鬼気迫る演技に加え、次々に展開する面白カットや愉快なカメラワークで、間違いなくコメディ・ホラーの最高傑作と呼んでいいでしょう。
 前作に引き続き、悪霊と甦った死者が主人公アッシュたちを襲います。アッシュが悪霊に憑かれた自分の右手と戦うシーンは超有名。最後は「死者の書」の別の呪文で悪霊を時空の狭間に追いやります。

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『死霊のはらわた 最終章』    
Frostbiter: Wrath of the Wendigo

 トム・チャーニー監督。全く面白くありませんが、ストップモーション、ミニチュア、下手くそな書き割りと古風な自主映画の雰囲気が楽しめる一品。ザ・ストゥージスのロン・アシェトン主演。やたら使用楽曲が多いのもご愛嬌。
 冬のマニトゥ島。老守護者が誤って殺され、ウェンディゴの封印が解かれてしまった。夢で後継守護者に選ばれた少女が本土から島に渡り、ハンターたちの助けを借りて再度封印しようとする。
 封印が解けてウェンディゴの力が強まるにつれて、ウェンディゴに殺された者たちの死体が起き上がって暴れ出します。寒いので腐ったりしませんが、ゾンビのようでした。ウェンディゴ自体は鹿ケンタウルスといった風な造形です。

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『死霊の盆踊り』    
Orgy of the Dead

 A・O・スティーブン監督、エドワード・ウッドJr原作の最低映画。
 スモークを焚いた墓場のセットで、裸の女総勢10人が次々に登場して一人ずつ踊る。それが90分続く。要するにストリップ・ショーなのですが、にしては舞台や照明がパッとしないし、間にわずかに挟まれるMCがカンペ棒読みのひどい代物。このスカムがここまで名を馳せたのは、ひとえに江戸木純の訳した「盆踊り」の一言のせいでしょう。
 踊ってるのは一応全員死者という設定なのですが、アンデッドモンスターに見えるのは脇役のミイラ男だけだったのでミイラ作品に分類してみました。

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『死霊の門』    
the Doorway

 ミシェル・B・ダルクマン監督。ロジャー・コーマン製作。
 荒野に佇むボロ屋敷にやってきた男女4人の若者。住み込みでリフォームするバイトで来たのだが、そこは近所では評判の幽霊屋敷だった。昔懐かしいB級ホラー。
 屋敷を建てたかつての家主夫婦は悪魔崇拝者で、儀式によって不死の悪魔(インキュバス、サッキュバスと呼ばれています)と化し、屋敷に住み着くようになりました。単に人を襲って殺すだけでなく、憑依してエッチな行動をとらせることもできます。最後は地獄へ続く「死霊の門」を封印され、退散します。このモンスターの正体、出自は不明ですが、アンデッドと解釈することもできます。
 見所はやはりロイ・シャイダー(ビデオのパッケージには「主演」と書いていますが嘘です)演じる心霊研究家の教授でしょう。「悪魔なんて迷信だ。幽霊を見間違えたのだろう。幽霊は人に危害を加えない」とヘンテコな持論をぶち、登場してまもなく顔を千切られて死んでしまいます。

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『新・居酒屋ゆうれい』    
Ghost Pub 2

 前作『居酒屋ゆうれい』を渡辺孝好監督自身がキャスト一新でリメイクした映画。
 今回は居酒屋主人夫婦(舘ひろし、鈴木京香)に前妻(松坂慶子)の幽霊、という同一の人物配置のほか、前妻のそっくりさんが登場して話は複雑化しています。そのため、さらに話にまとまりがなくなった感じもありますが、後妻の前の男の撃退(殺害)方法、借金の返済方法など個々の事件のプロットは前作より洗練され、より自然な感じの物語になりました。いずれにせよ、酒の肴にビデオで見る人情劇としては全く申し分ありません。
 今回は幽霊になった理由がはっきりしませんが、夫が命日を忘れていたのを警告しに来たのが最大の目的かと思われます。前作より旋風を起こす能力が強化され、ポルターガイスト的になりました。あと、桃源郷的に幻の名画座(大昔に閉鎖されたはずの映画館)が登場しますが、そこの観客たちも幽霊の一種かもしれません。

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『新釈四谷怪談』    

 木下恵介監督。お岩役に田中絹代、伊衛門役に上原兼。前編後編に別れ、合わせて160分もある長編です。
 何が「新釈」かと言うと、幽霊が実際には出てこない点です。まず前編は、気の弱い伊衛門がお岩を殺害するまでの過程をなぶるように追っていく心理サスペンスになっています。別れ話を持ちかけられたお岩が延々泣き続けるシーンは特に最悪で、全体的にヒッチコックのユーモアよりもジャクソンのバッドテイストに近い気がします。お岩が死んで前編が終わるので、当然幽霊は出てきません。
 後半は捜査の手が迫ると同時に、お岩の幻覚に悩まされる伊衛門の憔悴を描きます。お岩の幽霊は悪夢、お袖(田中絹代が一人二役)の見間違い、最後には幻視という形態で登場し、この辺が現代的であり、「新釈」なのだと思われます。しかしおかげで幽霊登場のカタルシスがない上にサスペンスは前編に劣り、ぱっとしない映画になってしまいました。
 この作品の伊衛門は消極的で、悪事は全て直助(滝沢修)に唆されてやったことになっています。それでもホラーとして成立するのは、この映画のお岩がそれ以上に弱いからであり、当時世間一般でも女性の立場が今より弱かったからでしょう。実際には幽霊はでないのですが、お岩は化けて出るぐらいしか抵抗手段のない最弱の女として描かれています。

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『新・死霊伝説』    
a Return to Salem's Lot

 『死霊伝説』の続編というかリメイクというか。監督はラリー・コーエン。全く見所のない駄作。
 息子と共に吸血鬼の村セイラムズ・ロットを訪れた人類学者ウェーバー。彼は村人(吸血鬼)のために村の歴史書を書くよう強要される。だが息子を吸血鬼にされそうになり、ナチ狩りの老人の協力を得て脱出を試みる。
 吸血鬼と人間のハーフは日光が平気なので、昼間は彼らが村を維持しています。

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『新・死霊のえじき』    
Leif Jonker's Darkness

 リーフ・ヨンカー監督。出演者は全員学生、スーパー8の自主映画ですが、全てのショットから作り手の才能があふれ出てくる恐るべき傑作。彼に金と脚本を与えたら大変な作品が出来上がるに違いありません。世評ではライティングについて文句が多いですが、墓守は演出の一部(アメリカの田舎の雰囲気の表現)として評価します。
 吸血鬼ライヴンに襲われた町が、一夜にして死者の蠢く地獄と化す。危うく難を逃れた若者たちを救ったのは、家族を殺された復讐を胸にライヴンを追う少年トビーだった。
 血糊つゆだくですがあくまで吸血鬼映画。これをゾンビと紹介し、こんな邦題をつけたビデオ会社の罪はかなり深いです。まあ、そうでもしないと売れないんでしょうけど。もちろん『死霊のえじき』とは無関係です。

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『新・死霊のはらわた』    
the Dead Next Door

 J.R.ブックウォルター監督。邦題はおそらくサム・ライミが金を出してるという意味でしょう。所詮は自主映画、しかも『ナイト・オブ・ザ・リビング・デッド』『死霊のはらわた』などには及ばないのですが、それでも見所いっぱいの良作です。
 自主映画史上最大と噂される製作費は、ほとんどが特殊メイクに費やされたようです。地平線から湧いて出てくるゾンビ、車道を闊歩するゾンビを横移動トラック撮影、ホワイトハウスに集まるゾンビなど、序盤から目の覚めるような映像で飛ばしていきます。おそらく登場するゾンビの人数ではどの映画にも負けないでしょう。
 開始5分、物語が始まると、とたんにつまらない作品になります。抗ゾンビ菌血清を入手するため廃棄された研究所に潜入した警官たちが、ゾンビを神の執行者として保護飼育するカルトと対決します。

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『新ゾンビ』    
Premutos - Der gefallene Engel

 オラフ・イッテンバッハ。残虐表現の追及のためには、ストーリーや演技力などは邪魔。むしろない方が良い。そういう思想の作品です。ギャグのセンスは謎ですがドイツ人はああなのでしょうか。一点豪華主義で作品全体の質は低劣ですが、「ブレインデッドを超えた」と称される映画は他には存在しません。これはものすごい名誉なのです。
 悪魔プリムトスが時空を超えた転生の末、現代に甦る。それに伴って大量のゾンビが発生する。このゾンビが人間よりはるかに弱く、面白いように狩られていきます。主人公(?)マティアスを演じるのがイッテンバッハ監督本人だとか。

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