『サイキック・バンパイア』    
Daughter of Darkness

 海外(ハンガリーだけど)ロケしたという以外に何の売りもないテレビ映画。スチュアート・ゴードン監督。アンソニー・パーキンズなど。チャウシェスク時代の話か以後の話か不明。何が「サイキック」なのかも不明。
 母を亡くしたアメリカ人キャサリンは父を捜しにブカレストへ行く。実は父は吸血鬼の王だった。
 救い難いつまらなさ。吸血鬼は牙でなく、舌の先についた器官で血を吸います。

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『THE お姉チャンバラ』    

 プレイステーション2用ソフト。D3のSIMPLE2000シリーズ第61弾、タムソフト制作。悪趣味版『真・三國無双』といった内容です。難易度にやや難ありですが、この出来で2000円は安すぎでしょう。蛇足的特別編『THE お姉チャンプルゥ』もあります。
 ストーリーは一顧だに値せず。半裸の若い女が日本刀でゾンビを斬りまくる。返り血を浴びて暴走するとパワーアップ。ゾンビの描写が実に良い。絶妙な退屈さ加減がこれまたよくあるゾンビ映画そっくりです。愛がある。

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『ザ・クロウ』    
the Crow: City of Angels

 ビデオ版の邦題は『クロウ2』。ティム・ポープ監督。ヴァンサン・ペレーズ主演。ミア・カーシュナー、イギー・ポップなども出演しています。
 一応前作の続きですが、ストーリーなどないに等しいです。幼い息子共々殺された男アッシュがカラスの霊力で甦り、自分たちを殺した麻薬の売人に復讐します。こうして蘇生したクロウは不死身で痛みも感じないのですが、御付きのカラスを殺されると生者に戻ってしまいます。また、敵はこのカラスの血を飲むことでクロウと同様の能力を得ていました。
 このシリーズの魅力は物語ではなくダークな映像と音楽でしょう。今回はトワイライトに赤茶けたフォン・トリアー風の映像で統一しています。その点では成功した続編と言えるでしょうが、ヨーロッパ人のペレーズがクロウをやるのは逸脱ではないかと思いました。原作の本来の方向性に戻そうとしたのかもしれませんが、ブランドン・リーの鮮烈な印象には勝つべくもありません。

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『ザ・コンヴェント』    
the Convent

 マイク・メンデス監督。登場するモンスターの正体はよくわかりませんが、とりあえずゾンビとしておきました。
 「コンヴェント」とは女子修道院のこと。40年前に尼僧らが皆殺しにされ、封鎖された女子修道院に、肝試し気分の7人の若者が訪れる。そこをアジトにしていた悪魔崇拝者が若者のうちの一人(処女)を捕まえ、悪魔の依代にしてしまった。不死の怪物と化した彼女は人を襲い始める。このモンスターに殺された者は、やはり悪魔の力で同様のモンスターになるのだ。一人脱出したクラリッサは、残してきた弟(童貞)を救うため、ある人物を尋ねる。それは40年前に尼僧らを殺した女殺人鬼だった。過去の事件の意外な真実とは?
 『スクリーム』などの90年代後半に流行った学園ホラーの特徴は、登場人物に妙な癖があって、ステロタイプを廃していることです。この作品もその方針を採っていますが、作品全体は『バタリアン』『死霊のはらわた2』のような80年代バカスプラッターのノリです。ゾンビになった人は顔に不気味なひび割れ模様(蛍光塗料)が浮かび上がり、目と歯が蛍光塗料で怪しく光ります。銃で撃ったくらいでは死にませんが、蛮刀で首を切られると、血の代わりに赤い蛍光塗料を噴出して倒れます。ついでに言うと建物内の落書きは蛍光塗料で描かれています。

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『囁く怨霊』    

 渋谷和行監督のビデオ映画。三輪ひとみ主演。
 ストーカー被害を受けた上、殺された被害者(日向なおこ)が怨霊となり、目撃者(堀越のり)に憑依します。そしてストーカー、殺人の実行犯、被害を届けたのにまともに取り合わなかった警察官を、次々と邪眼のような能力で殺していきます。一方、事件を取材した記者の久美子(三輪ひとみ)の前にも幽霊として現われ、脅かします。
 これは桶川ストーカー殺人事件をそのまま題材にした作品です。事件のことを知らない人には、何が何のことやら全くわからないでしょう。また、この説明不足という点以外にも、物語に構造上の重大な欠陥があると思います。問題点を大きく3つに分けて論じましょう。
 実際の桶川事件には、次の4つの側面があると思います。

  A.ストーカー行為による被害
  B.警察の等閑な対応と事後の隠蔽工作
  C.殺害
  D.報道被害

これらの被害に遭うのは怖い経験であり、ホラーの題材となりえます。また、殊に「怨霊」を扱った作品の場合、心理的社会道徳的な「作用−反作用」の関係から、加害者もホラーを経験することになります。この作品の問題点の1つは、実際の桶川事件の4側面と、その反作用の4側面の8つ(後述の2つを合わせると10)を全部盛り込もうとしたことです。これにより、まとまりのない散漫な作品になりました。物語を書くときは、現実の多様な側面からテーマを絞り込まなければなりません。「事実は小説より奇なり」とはそういうことです。
 次の問題点は、4側面それぞれの力と応力が、正しく対をなしていないことです。8側面がこの作品でどのように描かれているか見てみると、

  A.被害者はストーカーに遭っていた。久美子も同様(こちらの方が描写は多い)である。
  B.担当の警官は取材に対し、「ストーカーは被害者にも問題がある」などと発言する。
  C.被害者はストーカーの指示を受けた実行犯により路上で殺害される。
  D.久美子の記事は被害者のプライバシーを侵害する内容だ(との評価)。

 反A.ストーカーは目撃者(被害者の霊が憑依)に追われ、ビルの屋上から突き落とされる。
 反B.担当の警官は目撃者や幽霊に凝視され、鼻から出血して死ぬ。
 反C.実行犯は目撃者に凝視され、パニックを起こして車にはねられる。
 反D.久美子は幽霊に脅かされる。

順番に見ていくと、まず「A−反A」ですが、被害者がどんなストーカー行為を受けていたのか不明で、死に値するのか判断できません。逆に久美子の受けるストーカー行為は細かく描写されますが、「被害者も同じような目に遭っていた」という意味なのでしょうか。久美子につきまとっているストーカーは正体がわからず、久美子は一人「つきまとわれ損」です。次に「B−反B」と「C−反C」ですが、これらはほぼつりあっているのではないかと思います。そして「D−反D」ですが、まず記事の内容が明かされません。死後取材でいろいろ嗅ぎ回られると考えるのは不愉快なことですが、それがラストの久美子が襲われるシーン(実害はないものの、シーンとしては一番怖い)に見合うのかどうか、判断できません。こうして見ると、久美子は一人で損しているようです。なお、実際の事件にはない要素ですが、この作品にはもう1つの「作用−反作用」の軸があります。

  E.被害者は刺されて助けを求めるが、目撃者は怖がって引いてしまう。

 反E.目撃者は被害者の霊に憑依される。

これは「D−反D」に次ぐ2番目に重要な軸として扱われていますが、つりあいはだいたい取れているのではないでしょうか。そのため、この軸に絞り込んで物語を構成するべきだったのではないかと思います。
 3つ目の問題点は、報道被害があった場合、その被害者と加害者は誰なのかということです。このうち被害者の方は、現実の事件と違って遺族が登場しませんが、これは怨霊ものの作品のパターンに則っており、問題はないと思います。さて加害者ですが、本来報道被害の加害者は社会全体であるはずです。作品の中でもそういう意味の台詞はあるのですが、ホラーと社会派はあまり相性が良くないからか、結局記者の久美子個人が社会全体を代表し、怨霊の復讐を受けることになってしまっています。そしてこの代表者が新米新聞記者というのも良くありません。週刊誌やテレビのワイドショーなどもっと興味本位なメディアに変えたり、もっと責任ある地位の人物にした方が、加害者であることを印象付けられたと思います。一方、社会全体が加害者であることを強調するならば、「自分だったかもしれないワイドショーの一視聴者」を主人公にするべきでした。
 以上長々と書きましたが、2つ目の問題点に関してはこの作品には救いがあります。そもそも三輪ひとみはマゾ女優なので、彼女が不当に一方的に酷い目に遭ったとしても、それはそれで作品として成立するということです。

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『囁く廊下』    
Whispering Corridors / 女高怪談

 パク・キヒョン監督。韓国で大ヒットした怪談。…「韓国で大ヒットした」映画と「フランスで大ヒットした」映画は墓守はどうも苦手でして、この作品も面白さが良くわかりませんでした。全体的に緩慢で、幽霊が出るものの怖くありません。厳格な女子校の生徒を取り巻く重苦しい雰囲気を描いているのですが、説明が足りなくて感情移入するには至りませんでした。
 ジオとジェイは高3になったばかりのある朝、“古狐”パク先生の首吊り死体を発見する。ジオはその印象が忘れられずに絵を描くが、教師“狂犬”に見つかって美術室を出入り禁止になってしまった。仕方なく幽霊が出るという噂の倉庫で絵を描くが…。“古狐”は死ぬ直前、新任のウニョン先生に「ジンジュが生きている」という謎の電話をしていた。ジンジュはウニョンがこの高校の生徒だった頃の友人で、いじめを苦に自殺した生徒だ。

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『ザ・シニスター・アージ』    
the Sinister Urge

 ホワイト・ゾンビ解散後最初のロブ・ゾンビのソロアルバム。オジー・オズボーンら有名アーティストが参加し、エンターテイメント性ここに極まれりという印象です。
 『House of 1000 Corpses』は、ロブ・ゾンビ本人が脚本、監督を手がけた同名映画(2002年夏に公開との噂)のテーマ曲らしいです。

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『ザ・ショック』    
Shock / Schock

 マリオ・バーヴァ最期の映画。画面の美しさはないけどテンポは良好で怖さも十分。ダリア・ニコロディ主演。
 息子マルコ、新しい夫ブルーノと共に、自殺した前夫の思い出の残る家に戻ったドラ。その日からマルコは奇怪な行動をとり始める。ドラを憎む何者かに憑依されたかのように。そして、記憶から消えていた前夫カルロの死の真実が明らかになる…。
 死者が頻繁に画面に現れ、子供が念動力を使います。サイコホラーの範疇からは外れており、幽霊話というべきでしょう。

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『ザ・タイピング・オブ・ザ・デッド』    
the Typing of the Dead

 セガ。アーケード初のタイピングゲーム。タイピングゲームとは、指定された単語やフレーズを、キーボードを使って素早く正確に入力することを競うゲームです。
 ガンシューティング『ザ・ハウス・オブ・ザ・デッド2』をそのままタイピングゲームにしたもので、画面に現れた敵の横に添えられた単語を正しく入力すると、その敵を倒したことになります。単語の内容も物語とは無関係なもので、全体としてはシュールで奇怪な作品になっています。しかし、タイピング練習ソフトといえば味気なくてつまらないもの、という固定観念を覆した歴史的意義は大きいと言えるでしょう。

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貞子    
sadako

 小説『リング』に登場し、一躍人気者になったモンスター。ここではパクリ作品に登場するモンスターもまとめて扱います。

 貞子の登場する作品:
 『怪 もののけ』
 『ザ・リング』
 『ザ・リング2』
 『フィアー・ドット・コム』
 『らせん』
 『リング』
 『リング2』
 『リング0』
 『リング 完全版』

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『13ゴースト』    
13 Ghosts

 ウィリアム・キャッスル監督。眼鏡をかけて立体映像を見ることを主眼に作られた映画。面白くありません。スティーブ・ベック監督によるリメイクの方が数段上です。
 貧乏な大学教授一家が急死した叔父から相続した豪邸は、幽霊屋敷だった。特殊な眼鏡をつけると12人の幽霊が姿を現す。
 二重露光の幽霊より家政婦の方がまだ多少怖いです。基本ではありますが、あるいは最初から『レベッカ』のパクリとして作られたのかもしれません。マーガレット・ハミルトン(西の悪い魔女)を魔女呼ばわりしてるのはネタでしょうかね。

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『13ゴースト』    
Thir13en Ghosts

 スティーブ・ベック監督。ダークキャッスル・エンターテイメントの2作目で、またウィリアム・キャッスルの映画をリメイク。ストーリーはハナクソレベルですが、幽霊(よりはゾンビに見える)やセットなどの造形が最高で映像的にかっこいいので全部許します。
 冴えない教師アーサーは火事で妻を亡くして失意の底にあった。突然大富豪サイラス叔父の遺産を相続することになったが、アーサーと子供2人、ベビーシッター、弁護士の一行は機械仕掛けの超近代的な屋敷に閉じ込められ、幽霊の襲撃を受ける。潜入していた幽霊ハンターの話によれば、屋敷は12体の幽霊の力を利用した「装置」であるらしい。そしてアーサーが死んで13人目の幽霊になれば装置は完成するということだが…。
 幽霊は人間に物理的な暴力を振るってきますが、特殊な眼鏡がないと人間からは見ることができません。また幽霊はラテン語の呪文が書かれたガラス板は通過できないので、これを利用して閉じ込めることは可能です。でも倒すことはできません。

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『ザ・ハウス・オブ・ザ・デッド』    
the House of the Dead

 セガのアーケードゲーム。拳銃型(3作目はショットガンですが)コントローラーを使うガンシューティング。セガには『バーチャコップ』というガンシューティングのシリーズがあったのですが、『バイオハザード』(カプコン)のヒットを受け、味付けをゾンビに変えて出したのがこのゲームです。
 怪しい洋館やヨーロッパ風のゴーストタウンなどを舞台に、バイオテクノロジーが生み出したゾンビを銃で撃っていきます。巨大なヒルやコウモリあたりはともかく、身の丈10mにもなる巨人、羽の生えた悪魔のような輩まで登場する適当さ加減はどうでしょう。
 姉妹編『ザ・メイズ・オブ・ザ・キングス』はミイラ骸骨の出てくるエジプト版。タイピングゲーム版『ザ・タイピング・オブ・ザ・デッド』やゲームボーイアドバンス用ソフト『ザ・ピンボール・オブ・ザ・デッド』もあります。近く映画版も公開予定。

シリーズ作品:
 『ザ・ハウス・オブ・ザ・デッド』
 『ザ・ハウス・オブ・ザ・デッド2』
 『ザ・ハウス・オブ・ザ・デッド3』
 『ザ・メイズ・オブ・ザ・キングス』

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『エルム街の悪夢 ザ・ファイナル・ナイトメア』    
Freddy's Dead: the Final Nightmare

 6作目の監督はレイチェル・タラレイ。出演はリサ・ゼーンほか。劇場公開時には3D眼鏡を使った立体映像が含まれていたはずですが、ビデオで見てもどんな具合だったかはよくわかりません。
 フレディに殺され、スプリングウッドの町からはついに子供がいなくなった。最後の子供ジョン(仮名)は記憶を失い、カウンセラーのマギーに保護される。マギーはジョンや他の子供たちと共にスプリングウッドを訪れるが、そこで彼女は自分がフレディの娘であることを知る。
 かなり退屈な作品。完結編ということで、フレディはとうとう夢から現実に引きずり出されて爆死します。フレディの生前のエピソードがあったり、フレディをモンスター化した悪霊が出てきたりします。

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『さまよう魂たち』    
the Frighteners

 ピーター・ジャクソン監督のアメリカデビュー作品。
 コメディ、ホラー、ロマンス、ミステリー、アクション、CGスペクタクルとあらゆる要素を1作にぶち込んだ作品で、それだけに「まとまりがない」という意見をよく聞きます。ジャクソンの従来のファンからも「日和ってる」と評価されることが多いようですが、彼の趣味全部ががちょっとずつ入っていると思えば、かなりよくできた幕の内弁当映画だと思います。なによりマイケル・J・フォックスの素晴らしい仕事が見られるのが嬉しいです。
 除霊師のバニスターは、幽霊たちとつるんでインチキ商売をしています。やがて彼は、町を騒がせている連続怪死事件と、5年前に妻が死んだ事件と、30年前の連続殺人事件がつながっていることを突き止め、「死神」と対決します。

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『エルム街の悪夢 ザ・リアルナイトメア』    
New Nightmare

 ウェス・クレイヴンが復帰した7作目。シリーズを見てきたファンのためのボーナスのようなおいしい作品。
 1作目の公開から10年後。1作目と3作目に主演したヘザー・ランゲンカンプは、頻発する地震といたずら電話に悩まされていた。そんな中、息子ディランがフレディの夢を見るようになり、夫で特殊メーキャップアーティストのチェイスが謎の事故死を遂げる。映画で死んだフレディが現実世界に姿を現すのか。ウェス・クレイヴンがシリーズ新作の脚本を書き始めたことと関係があるのか。
 劇中で監督本人が解説するところによると、フレディは太古から存在する悪霊の一形態で、彼が現実世界に現れないようにするには、その本質を描ききった作品が世に出続けなければならないことになっています。この新作の中でヘザー・ランゲンカンプは再びフレディを倒し、現実世界は救われました。
 ナンシー役のヘザー・ランゲンカンプ、その父親役のジョン・サクソン、フレディ役のロバート・イングランド、監督ウェス・クレイヴン、製作ロバート・シェイなどなどが本人役で登場しています。ヘザー・ランゲンカンプは特殊メーキャップアーティストのデヴィッド・リロイ・アンダーソンと結婚しており、現在2児の母。映画公開当時で息子デヴィッド・アティカスは3歳、娘イザベル・イヴは生まれていませんでした。

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『ザ・リング』    
the Ring

 日本映画をアメリカでリメイク。ゴア・ヴァービンスキー監督。CG技術などはさすがですが、日本人には日本版の方が面白いと思います。
 色々と設定の違いがありますが、まずはサマラ(貞子に相当)の母親が超能力者ではなく単なる農場主になっていること。同時にノア(高山竜司に相当)も超能力者ではありません。まあこれは実は雰囲気だけの問題なので良いでしょう。次に、結核の話が出てこないこと。これも、続けて『らせん』をやる気がないなら割愛もやむなしです。アメリカの歴史事情に合わなかったかもしれません。そして三つ目は、これが重大なのですが、サマラが子供の間に死んでいることです。子供が化けて出る心境を慮ったりして可哀想さアップ。エイダン(浅川陽一に相当)も『シックス・センス』な活躍を見せ、全体的に子供ものホラーに傾いています。
 『リング』の恐怖は貞子の正体や目的、行動パターンが掴みきれないうちに変化してしまうことにあると思うので、今作はちょっとしっかり作りすぎな感じがしました。それから、ビデオに映ってる人々のファッションは25年前にしては古過ぎないですか。

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『ザ・リング2』    
the Ring Two

 アメリカ版2作目は中田秀夫が監督。話は『ザ・リング』の直接の続編です。仔細に見比べると、サマラ(貞子)がエイダン(陽一)に憑依するという設定、井戸を這い上がってくるモチーフが日本版『リング2』と共通だとわかりますが、基本的には別の映画です。どっちが面白いとも言いかねますね。
 田舎に転居したレイチェル、エイダン母子をサマラの呪いが追う。レイチェルはサマラが養子で、本当の母親が精神病院にいることを突き止めた…。

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『サンゲリア』    
Zombies 2 / Zombi 2

 ルチオ・フルチ監督。『ゾンビ』の続編のつもりで作られた映画です。ジャネット・デ・ロッシの特殊メイクが素晴らしい傑作。
 カリブの島で消息を絶った父を探す娘の一行。着いた島は死者が歩き出す奇病に侵されていた。父はこの病気で既に死んでいたのだ。現地人はヴードゥーの呪いと信じていたが、白人の医師が独りこの謎に挑んでいた。
 ロメロゾンビをハイチ風味に仕上げた作品で、低予算ながらかなり楽しめます。海中でゾンビが人食い鮫と戦う珍シーンもあります。
 「サンゲリア」とは日本公開時に東宝東和が勝手に作った言葉で、この映画に登場するゾンビのことも「サング」と呼んでいました。「サングsang」とは「血」の意味で、「サンゲリアsanguelia」は「サンゲリウムsanguelium」、「サンゲリオンsanguelion」などの語(モンスターの名前なのでしょう)の複数形と想像されます。東宝東和の悪行の中ではかなりまともな部類に入るネーミングではないでしょうか。

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『サンゲリア2』    
Zombi 3

 ルチオ・フルチ監督。『サンゲリア』の続編ということになりますか。『ゾンビ3』とは無関係です。
 研究所から漏れたウイルス「デス1」により大勢の人が感染、死亡します。その死者はゾンビとなって人を襲い、軍も感染拡大を防ぐために生存者を殺していきます。人が死んでゾンビが増えていくのを余所に、軍人と科学者は不毛な言い争いを続けます。
 退屈で眠い映画でした。

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『山荘綺談』    
the Haunting of Hill House

 シャーリイ・ジャクスンの小説『たたり』の古い邦題。「丘の屋敷」と「山荘」では印象が違うので映画と同じタイトルに変えたそうです。

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