芦川淳平の浪曲研究所

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浪曲ニュース0909





 菊池まどかに大阪文化祭奨励賞
 浪曲錬声会での「赤垣源蔵」に


 菊池まどかが、五月二十三日、国立文楽劇場で行われた「浪曲錬声会」における「赤垣源蔵」の口演で、二十一年度大阪文化祭奨励賞を受賞した。
大阪文化祭賞は大阪府、大阪市、大阪21世紀協会が主催して、五、六月に大阪文化の復興を目的に開催される大阪文化祭に参加した催し物の中から、注目すべき成果をあげた催し物へ贈られるもので、浪曲界からは、昨年の一風亭初月に続いて二年連続の奨励賞の受賞となった。
 受賞理由に、張りのある伸びやかな声、確かな音程とリズム感、丁寧な節回しで、秘めたる想いを抱く源蔵の哀切を熱く聴かせた。沈静化していた関西浪曲界にとって、菊地まどかはまさに救世主。数々の受賞にもおごることなく、「新宣組」「浪曲乙女組」と新たな場を開拓するなど意欲的だ。今後も大阪を拠点に活躍されることを期待すると、講評されている。
 まどかは、平成十五年京山小圓嬢に入門、平成十七年二月浪曲師としてデビュー。平成十八年文化庁芸術祭新人賞、大阪舞台芸術新人賞、平成十九年、咲くやこの花賞奨励賞を受賞している。
 表彰式は九月二日、大阪府知事公館で行われた。