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寝屋川高校で浪曲鑑賞会
まどか、恵子が感動伝える
十月三十日、寝屋川市民会館大ホールに府立寝屋川高校の全校生徒を集め浪曲公演が行われ
た。これは同校の西川教諭らが、生徒に浪曲の魅力を味わってほしいと同校が毎年行っている芸術鑑
賞会で上演することを企画したもので、出演者には、これから様々な人生の岐路にさしかかる若者たち
に、若くしてこの道を選んだチャレンジ精神を伝えたいと、菊地まどかと春野恵子を選んだ。
プログラムは、最初に落語の露の団姫が出演して場をほぐしたあと、未知の体験への案内として芦川
淳平が浪曲についてレクチャーした。このあと生徒らを舞台に上げて、浪曲の舞台づくりも体験させ、春
野恵子が「お菊と播磨」を口演、千人を越える生徒たちは熱心に聞き入っていた。一席終わった後、生
徒五人が舞台に上がり、感想を語り、恵子まどかのサポートで自らも、高校の校歌に思い思いに節付
けしてひとふし語るワークショップを体験した。最後にまどかが「赤垣源蔵」をたっぷり語って大喝采をはくし
た。
生徒たちは「迫力があった」「わかりやすかった」と口々に感想を述べていた。
高校生ばかりの会場での浪曲公演は、近年稀で、落語やその他の古典芸能ではしばしば行われて
いる学校公演は、若い世代に浪曲を聞く機会を増やしてゆきたい浪曲界にとっても念願だったが、これま
で浪曲に対する偏見もありハードルが高かった。その意味で今回の公演は、ひとつの扉が開かれた画期
的な出来事といえよう。
今年も芸術祭参加で公演
11月の一心寺門前寄席
十一月の一心寺門前浪曲寄席は、七日から三日間、文化庁芸術祭参加公演として行われた。
出演は、松浦四郎若、真山広若、菊地まどか、春野恵子。最終日の九日は審査日となり、まどか
は、先ごろ大阪文化祭奨励賞を受賞した「赤垣源蔵」を熱演、三年前の新人賞受賞時から進境著し
い活躍ぶりを物語るように自信たっぷりの舞台を勤めた。広若は、体調の不良を感じさせない熱演振り
で歌謡浪曲の「南部坂」を熱唱、恵子は「袈裟と盛遠」で迫真の演技を見せた。最後の松浦四郎若
はトリネタにふさわしい「秀吉の報恩」を、堂々としかも情趣豊かに語り上げ浪曲の真骨頂はこれだという
ところを語り上げた。三日間とも大入りで期待の大きさを物語っていた。
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