コンクリートブロック検査 義務化の動き
平成30年6月に起きた大阪北部地震で、
倒れたコンクリートブロック塀の下敷きになって、
登校途中の女児が死亡した事故を受けて、
コンクリートブロック塀の耐震診断を義務化する動きがあります。
違法コンクリートブロック
コンクリートブロック塀を設置する場合、
建築基準法の決まりがあります。
高さの制限や鉄筋の配置、強度を増す構造にするなどの
決まりがあります。
平成30年6月に起きた事故では、
これらの決まりが守られておらず、
定期的な検査が行われていたにも関わらず見過ごされ、
不幸な事故が起きてしまいました。
街中を歩いていると、
基準が守られていないコンクリートブロック塀が
案外沢山ある事に気が付きます。
コンクリートブロック塀は、
比較的安価で後期も短く、施工もしやすい事から、
様々な場所で施工されていて、
その分、危険があるコンクリートブロック塀が多いのだと思われます。
重いコンクリートブロック
コンクリートブロックは、
高さ19センチ、幅39センチ、奥行きは10センチから15センチで、
真ん中は大概3つの筒状の空洞になっています。
真ん中が空洞になっている事から、
コンクリート製とは言え、軽いイメージがありますが、
一般的に使われる12センチ幅のC種と言われるもので、
ひとつ約12Kg程度あります。
これに空洞部分にモルタルを詰めて、
沢山積み上げるのですから、
例えば、幅5m・高さ5段のコンクリートブロック塀では、
その重量は1トン近くにもなります。
それが地震などで倒れてくるのですから、
下敷きになったらタダで済む訳がありません。
規制の動き
国土交通省はこれを受けて、
自治体が指定する避難路沿いのコンクリートブロック塀の所有者に対して、
耐震診断の義務化を検討する事を明らかにしました。
これは災害が起きた時の安全確保が狙いで、
対象となる塀の高さなど、
具体的な基準を今後決めて行くそうです。
現在の決まりでは、
避難路沿いの建物について、所有者に対して
耐震診断の実施を義務付けています。
コンクリートブロック塀については、
自治体に転倒防止対策を求めていますが、
耐震診断の義務はありません。
マイホーム購入時には、ブロック塀の構造も判断のポイントの一つに
マイホームを選ぶポイントのひとつに、
特に中古住宅の場合は、
設置されているコンクリートブロックが
基準に適合して積まれているか、
注意するべきでしょう。
もしも違法な積み方をされていた場合は、
補強したり、
撤去して低い物に積み直す費用も予算組しておく必要があります。