平成30年度 埼玉の路線価の傾向
関東信越国税局は2日、
平成30年1月1日時点の埼玉県内路線を公表しました。
路線価とは
市街地の道路に面する宅地1㎡あたりの評価額の事で、
税金を課す際、計算の基準とするものです。
相続税や贈与税などの相続路線価と、
固定資産税・都市計画税・不動産取得税・登録免許税の基となる
固定資産税路線価があります。
上昇傾向
標準宅地の評価基準額は
前年変動比率の平均値がプラス0.7%の5年連続の上昇でした。
埼玉県内で最も高かったのは大宮駅西口前で、
交通の利便性はもとより、
オフィス需要が高まっている事要因で、
埼玉、茨城、栃木、群馬、新潟、長野でもトップでした。
首都圏一都三県の路線価平均は上昇しており、
埼玉は東京に次ぐ二番目の上昇率でした。
埼玉県内では
南西部を中心に8地点で上昇する一方、
県北や秩父地域の7地点では横ばい
または下落しており二極化しています。
上尾、春日部、熊谷、東松山、本庄、行田の税務署管轄では
路線価は横ばいで、秩父では3年連続で下落しています。
郊外は横ばいもしくは下落
東京に隣接していたり、
都心にアクセスの良い地域では上昇して、
郊外では横ばいもしくは下落しています。
この事は少子高齢化の影響もあるとみられ、
郊外の住宅地の需要が減少している為に、
地価の上昇が抑えられていると見る事ができます。
路線価は相続税の算定に使う指標ですが、
市場の地価とも連動しており、
市場の地価も同様の相場の動きがあります。
東京都に隣接している地域や、
東京にアクセスの良い商業地、
オフィス需要が見込める地域は上昇していますが、
郊外の住宅地は横ばいもしくは下落傾向にあります。
しばらくはこの傾向がつづくのではないかと思われます。