掘り出し物物件

掘り出し物とは、
思いがけなく手に入った珍しい物、
思いがけなく安い値段で手に入れた物の事です。

不動産にも掘り出し物があります。
「掘り出し物物件」です。
掘り出し物物件が出るのは極希な事で、
頻繁にある訳ではありません。
どういう時に掘り出し物物件が出るのでしょうか。

掘り出し物物件の出所

掘り出し物物件が比較的出るのは、
金融機関からが主です。
金融機関から、
「急ぎ買い取ってもらいたい物件がある。」
と連絡が来るのです。

「急ぎ買ってもらいたい物件」とは
金融機関から融資を受けていた企業などが、
何らかの事情で、早急に現金が必要になった場合で、
金融機関を通じて不動産業者に連絡が来るのです。

急いで現金化した物件は買いたたかれ、
相場よりも割安な金額になってしまいます。
買う方としては割安に購入できますからかなりお得です。
掘り出し物物件という訳です。

エンドユーザーは掘り出し物物件を買えない

金融機関からもたらされる掘り出し物物件は、
大抵不動産業者が買い取ります。
そして商品物件として相場で市場に出されます。
エンドユーザーの皆さんは、
相場の物件を購入する事になるのです。
従って掘り出し物物件を手に入れる事はできないのです。

不動産価格は相場で動く

不動産は全て相場で動きます。
例えば相場が坪30万円だったとして、
隣が坪30万円で売れたとしたら、
自分の家は25万円で良いと言う人はいません。
当然自分の家も坪30万円か、
願わくば31万円、32万円で売りたいと思うのが人情です。

なので、特別な事情が無い限り、
不動産には「掘り出し物」は無く、
出たとしても不動産業者が買い取って、
市場に出る時には、
相場の価格になってしまうのです。

絵に描いた餅

賃貸住宅の場合は、
よく探せば割安な物件があります。
割安な物件は、
大家さんが元々土地を持っていて、
建物だけを融資を受けて建築した物件は、
土地の借入が無い分だけ、
家賃を割安に設定する事があります。
なので、賃貸はたまに割安な物件があるのです。

しかしエンドユーザーの皆さんには
相場で動く売買物件に、
割安な掘り出し物物件物はないのです。

売買物件を賃貸と同様に考え、
「よく探せば、割安な物件があるのではないか?」
と、マイホーム探しをする事は、
絵に描いた餅を追いかけるのと同じ事で、
マイホーム探しが遠回りになるどころか、
折角のチャンスを逃す事にもなってしまうのです。

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2018年06月23日