道路の管理者は誰?

自分の家の前の道路が壊れました。
どこに連絡をしたら良いのでしょうか?
管理者は誰なのでしょうか?

公か私か

道路は必ず誰かの物です。
誰の物でも無いと言う事はありません。
大きく分けて、国、県、市町村である「公」か
個人や企業、団体などの「私」かに大別されます。

どうやって調べるか

道路の管理者が公なのか私なのか調べるには、
その道路に面する家を購入された方であれば、
契約書類の中に「重要事項の説明書」があるはずです。
その中に、道路の所有者が誰であるか記載してありますから分かります。
もし書類が無い場合は、ご自分で調べるしかありません。

まずは役所から

以下に記載する事は、
我々不動産業者が行っている調査方法です。

まずは、道路の場所の地図を持って、
道路がある市町村役場に行きます。
役所に行ったら受付で、
「道路の事について教えて欲しい。」
と告げれば、どこの窓口に行けば教えてくれます。

教えてもらった窓口に行って地図を示せば、
その道路の管理者が誰なのか概ね分かります。
市町村が所有する道路であれば、その場で分かります。
市町村が所有する道路でなくても、
他の行政(国または県)であるか、
私道であるか分かります。
もしも市町村の所有では無い「県道」や「国道」であったな場合は、
それぞれの窓口で尋ねる事になりますが、
その窓口の連絡先は、市町村の窓口で教えてくれると思います。

私道の場合

まずは役所へ行って、公か私かを調べます。
私道の場合、
当該道路に面して家が建てられているのであれば、
その道路がどの様な道路なのか
役所の「建設課」(もしくは該当窓口)で尋ねれば
内容が分かります。

建築課で道路の地図を示して尋ねれば、
その道路がどの様な私道なのか分かります。
大別して「位置指定道路」か
「みなし道路」のどちらかになるはずです。

建築課では所有者が誰なのかまでは分かりませんが、
道路の所在地・地番は分かりますから、
その地番を控えて、法務局で要約書や登記事項証明書を取得すれば、
所有者が分かります。

修繕するのは誰?

公が所有する道路の場合、管理者も公となり、
もしも道路に棄損があれば、公が修繕する事になります。

私道も基本的には公と同じで、
原則として道路の所有者が管理者となり、
修繕も所有者もしくは管理者が行う事になります。

私道は厄介な事も

分譲住宅の私道の場合は、
分譲地内の土地所有者が接する私道の所有権も共同持分として
持っている事が大半です。
その場合は、
道路所有者が皆で等しく修繕費用を負担する事になります。

問題なのは、接する私道の所有権を持っていない場合や、
所有者と管理者が異なる場合です。

所有権を持っていない道路に、
勝手に手を付ける訳には行きません。
その様な事をすると、場合によっては
「器物損壊」に問われてしまう事もあります。

また、所有者や管理者が判明していても、
財力が無くて補修が行えないと言う事もあります。

その様な場合は、
所有者、管理者、道路に面する土地の所有者全員で話し合い、
道路の管理や修繕費用の負担をどうするのか
取り決めなければなりません。

私道でも取り決めがしてあれば安心

私道でも、管理や修繕をどの様にするのか、
予め取り決めてあればトラブルを防ぐ事ができます。
私道に接する土地は、道路の管理負担をしなければなりませんから、
その分評価が下げられ、価格も割安になっていますから、
決して損であるとか、割高であると言う事はありません。

私道に接する物件を購入する場合は、
道路に関する取り決めがなされているかどうか
確認して置けば安心です。

  • はてなブックマークに追加
2018年06月20日