地震 違法ブロックで犠牲者

こわれたコンクリートブロックの写真

大阪府北部を震源とした地震で、
目隠しの為に積まれたコンクリートブロックが倒壊して、
登校途中の少女が下敷きになって亡くなりました。
倒壊したコンクリートブロックは、
違法な積み方をされていました。

過去にも同様の事故

1978年に発生した宮城県沖地震でも、
コンクリートブロックで積まれた塀が倒壊して、
下敷きになった方が亡くなられました。
当時この事が社会問題になり、
コンクリートブロックを積む基準が
厳格化されました。

コンクリートブロックというと、
穴が開いていて、
鉄筋コンクリートに比べると軽いイメージがありますが、
コンクリートブロックは、
圧縮して作られており、
更に穴には現場でモルタルが詰められますから、
実は相当な重量があるのです。

かなりの衝撃

一般的に使われる120mmの厚さのコンクリートブロックは、
一個あたり12Kgもあります。
事故現場の写真を見ると、
倒れたブロック部分は8段積みの様で、
一列のブロックの重量だけでも96Kgあり、
それにモルタルや鉄筋が入っていますから、
総重量は120キロ程度はあるかと思われます。
それが幅十数メートルあり、
地面からの高さ約3mの所から落下したのですから、
その衝撃は相当な物です。

コンクリートブロックの基準

コンクリートブロックを積むには基準があります。
コンクリートブロックで積める高さは、
地面から2.2m以内と定められています。

また、1.6mを超える場合は、
横方向で3.4m以内に1箇所、
控えのブロックを積まなければなりません。
鉄筋も一定間隔で入れなければなりません。

ブロックイラスト

違法な積み方

事故現場の写真

報道されている写真から判断すると、
倒壊したコンクリートブロックの高さは、
明らかに基準よりも高く、
控えのブロックも設置されていない事が分かります。

これまでに何度も点検されていたのに、
違法に積まれた危険なコンクリートブロックは、
見逃されていた様です。
その結果、不幸な事故が起きてしましました。

コンクリートブロックを目隠しにしてはいけない

コンクリートブロックを違法に高く積んで、
目隠しにしていると家を見かけます。
この様なコンクリートブロック擁壁は大変危険です。

もし違法な積み方をして、
他人に損害を与えた場合は、
その責任を負わなければなりません。

外から家の中が見えてしまう様な時は、
コンクリートブロックを高く積むのではなく、
コンクリートブロックは3~4段程度にして、
その上に、
軽い目隠しフェンスを設置する方が安心です。

目隠しフェンスの写真

最後になりましたが、
事故に遭われた少女のご冥福をお祈りするとともに、
再び同じような事故が起きない事を願います。

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2018年06月18日