消費税は増税されるのか?



不動産と税金

今年10月に、消費税が8%から10%に増税される予定です。
増税されると不動産価格にも影響が出ます。
不動産は高額ですから、
消費税増税の影響は数十万円単位から100万円単位で
価格に影響を及ぼします。
ですから消費税の増税は関心の集まる所です。

ちなみに消費税増税の影響を受ける不動産は、
建物・設備・賃料などです。
土地は「消費しない」ので非課税です。

増税された消費税が課されるのは、
今年10月1日以降に引き渡しされる物件で、
9月30日までに引き渡しされた物件には、
従来通りの8%の税率になります。

不動産と政治

消費税が増税されるのは、
高齢化によって社会保障費が膨らんで財政をひっ迫している事が
理由だとしています。
膨らむ社会保障費の財源を消費税で賄おうと言う事で、
消費税が増税される事になりました。

不動産と政治は、財政や経済を挟んで密接な関係にあります。
バブル崩壊後は、
景気の下支えをするために、
マイホーム取得に掛かる税金は大幅に減税されました。
今も印紙税の割引や、
住宅取得税、所得税(ローン控除)などの減税処置が取られています。
これら減税は政策によるものなのです。

不動産と経済

不動産と経済は切っても切れない関係にあります。
不動産は高価であり、
経済においても不動産はその根拠となり、
金融の担保となったりして、
経済の根幹を担っています。

不動産が値下がりすると、経済に大きな影響を及ぼします。
経済に何か大きな変化があるとその動きは、
不動産価格や流通にも影響が及びます。

不動産と経済は、
表裏一体の関係にあるのです。

減速する経済

上記した通り不動産は、
政治と経済に直結しています。
これらの要素が絡み合って、
不動産の史上動向や価格に影響を及ぼします。

今世界経済は減速傾向にあります。
日本は完全にデフレから脱却しきれておらず、
EU経済は緩やかに下降していて、
何よりも中国経済に急ブレーキが掛かっていて、
その負債は1000兆円近くに及ぶとの報道もあります。
唯一息を撒いているのはアメリカ経済のみで、
今世界経済はアメリカ経済頼みと言った所なのです。

とは言うものの、アメリカ経済だけでは、
世界の経済を引っ張り切る事はできません。

リーマンショック級の事が起きれば増税しない

安倍首相はかねてより、
「経済において、リーマンショック級の事が起きれば消費増税はしない。」
と公言しています。
先述した通り、
アメリカ経済を除けば世界的な経済は芳しくありません。
それどころか、
中国経済は巨大な爆弾を抱えています。
そんな状況の中、
アメリカは中国に対して大幅な輸入関税を課し、
それが引き金となって、
中国経済の爆弾が破裂し、
世界経済に及ぶ可能性大なのです。

この様な事がおきれば安倍首相が公言している通り、
消費税増税を見送る可能性があります。

政治の絡みも

安倍首相は就任時から
「戦後レジュームからの脱却」
を謳い文句にしています。
それは早い話
「憲法9条改正」
です。

その政治信条を持った安倍首相ですが、
就任6年にしても、
憲法改正は具現化していません。

安倍首相が憲法改正を具現化するには、
国民を味方に付けなければなりません。
その為にはまず、
日本経済をデフレから脱却させ、
日本経済を良くして、
国民の懐を温かくして支持を増やす事です。

その様な事もあって安倍首相としては、
日本経済を良くしたいところなのです。
しかし消費税増税は、
その真逆になるのです。

本当に消費税は増税されるのか?

安倍首相は消費税増税が及ぼす経済への悪影響の事を
理解していると仄聞しています。

日本経済が完全にデフレから脱却しておらず、
世界経済は減速しつつあり、
中国経済のデフォルトという爆弾を抱えている状況で、
はたして安倍首相は
日本経済を悪くしその結果、
自分の政治信条実現から離れてしまう様な
消費税増税をするのでしょうか?

今年は改元と夏には参議院選挙があります。
参議院選挙に併せて、
解散総選挙を行うと言う話もあります。
それらを控えた上で、
消費税増税をするのでしょうか?

安倍首相の近しい人の話によれば、
「安倍首相は現在その立場から、
『消費税増税はしない。』
とは言えない。
もし消費税を増税しないと言うのなら、
国会の会期末、すなわち4月ごろだと思われる。」
と公言しています。

世界経済の動き、政治の動きを鑑みて、
もしかしたら安倍首相は、
消費増税を見送る可能性もあります。

消費税増税は、
不動産業界にとっても大変関心のある事柄です。
経済や政治がからみ、世界の動きにも影響されます。
結論が出るまで、
もう少し関心をもって見守る必要がありそうです。

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2019年02月23日