火を見た事が無い子供 IHキッチン
最近、火を見た事が無いお子さんが増えつつあるのだそうです。
本当なのでしょうか?
丸太に直接火を点けようとする
以前テレビ番組でキャンプの事をやっていて、
太い薪にライターで、
直接火を点けようとしている人がいました。
それでは当然火はつきません。
焚火などをする時はあらかじめ、
紙などの燃えやすい物、
細い薪、少し細い薪、2センチ角程度の薪、太い薪を準備して、
一番下に燃えやすい紙、
その上に細い順に薪を乗せて
一番下の紙に着火します。
こうすれば難なく薪に火がついて焚火ができます。
所が焚火をした事が無い人は、
どうやって火を起こせば良いか知らない為、
いきなり太い薪にライターで火を点けようとするのでしょう。
生活の変化
昔は暮らしの中に火がありました。
今の様にガスコンロやIHコンロが無かった時代、
かまどで調理をしていました。
居間には囲炉裏があり、
お風呂は薪で沸かし、
ゴミは庭で燃やしていました。
現代では、
台所はIHコンロ、電子レンジ
お風呂は給湯器
ゴミは袋に入れて収集日に出します。
直接火を扱う事が無くなりました。
火を見た事が無いお子さん
先日驚くべき記事を読みました。
それはなんと、
最近のお子さんの中には、
火を見た事が無いお子さんが居るのだそうです。
それは、都心の高層マンションに住んでいるお子さんで、
生まれた時からJHのキッチンで育ち、
生活の中に火が無く、
仏壇も無いため、
ろうそくに火を点ける経験も無いため、
線香の存在を知らなかったそうです。
理科の気象の実験で、
フラスコに線香の煙を入れて、
雲ができる仕組みを知る実験をしようとした所、
そのお子さんは線香を知らなかった為に、
まずは線香とは何かの説明を
しなければならなかったのだそうです。
物事は生活の中で覚える
私たちの様な古い人間にとっては、
火は当たり前の存在で、
火の特性や危険性、
扱いは、生活の中で学習しました。
学校で教えてくれるものではありませんでした。
ところが近年では、
火に対する安全性が高まり、
直火が生活の中から無くなりました。
火を見た事が無いお子さんが現れるのは当然です。
火を知らない事の危険性
何年か前に、
寝室に炭火の囲炉裏を設置して、
冬に囲炉裏の火を点けたまま就寝した所、
一酸化炭素中毒で死亡する事故がありました。
昔の家は隙間だらけで、
室内で炭を燃やしても、隙間風が入って来るので、
室内に一酸化炭素が充満する事はありませんでした。
ところが今の家は気密性が高く、
炭を燃やす事によって発生する一酸化炭素は
部屋に充満してしまうのです。
そして事故が起こりました。
私は子供の頃、
父から炭火の危険性を教えられました。
炭火の危険性は当たり前の事として学習しています。
所がそれを知らない方は、
囲炉裏を情緒から設置し、
知らずに誤った使い方をして事故にあってしまいました。
オール電化住宅など、
家の中に直火は無くなりつつありますが、
世の中にはまだ火はあり、
その特性や危険性を認識していない場合、
思わぬ事故を起こす事があるかも知れません。
生活の中に火がある、火が無い、
どちらが良いと言う判断はできませんが、
文明の過渡期には、
この様な問題が起きるものなのですね。