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7.2.3 顧客とのコミュニケーション

 組織は、次の事項に関して顧客とのコミュニケーションを図るための効果的な方法を明確にし、実施すること。

a) 製品情報
b) 引き合い、契約もしくは注文、またはそれらの変更
c) 苦情を含む顧客からのフィードバック

1. 顧客との効果的なコミュニケーションの方法

顧客との効果的なコミュニケーションの取決め方法、窓口などの明確化に関する要求事項です。なお、「顧客とのコミュニケーションを図るための効果的な方法」の“方法”(arrangements)とは、段取り、取決め、手はず、手続き、手順のことです。

a)は、製品情報の具体的な提供方法(カタログ、業務案内、ホームページなど)、あるいは新製品、新技術情報の先取り、顧客の製品にかかわる要求事項の先取り方法(期待、ニーズの先取り)のことです。

b)は、顧客からの製品要求事項の確実な把握方法、それらの変更情報のタイムリーな把握です。見積方法、契約方法、変更の伝達方法などを具体的に決定します。“引き合い”は見積を出す前のプロセスとしての位置付けで、この部分についても付加および維持する必要があります。

c)は、苦情などの情報の収集体制、顧客からの評価への対応方法などです。明確にすべき顧客からのフィードバックの例としては、

・ 引き合いに対する対応
・ 見積提出後の顧客からのフィードバックに対する対応
・ 顧客からの問合せ、調査依頼、苦情に対する対応
・ 品質向上の目標設定、原価低減の依頼、納期短縮の依頼

などが挙げられます。

とくに顧客の苦情に対しては今までも是正処置としての決め事はありましたが、今回の要求は顧客からどのような情報とともに苦情が寄せられ、それに対してどのようなやり方をするかという、プロセスを含めた明確化が必要となります。

2. 不適合・改善要望事例と考察

不適合・改善要望事例考察


★ヤッスー部長より一言★

顧客から、「原材料の保管・管理はこうしろ」「検査基準はこれを使え」「包装・梱包仕様はああだ」などといろいろ言われて困ってしまうことがよくあります。それらすべてに対して臨機応変に対応できるのなら問題ないのですが、それをやると手間がかかる、コストが膨らむ、現実的にムリ・・・など、実際には難題であることのほうが多いでしょう。

そんなとき、相手と時と場合にもよるのですが、代替案を携えて正直に顧客と交渉してみると理解を示してくれる場合がけっこうあるようですね。もちろん、イヤな思いをたくさんさせておいてこちらの要求を飲んでくれ!なんてことは言えませんが・・・。

顧客担当者がこちらの現場や実状をよく理解していないことが要因となってムチャな要求をしてくる場合が往々にしてあるようなので、現場を見学してもらったり、飲みニケーションによって実際の話を聞いてもらうというのも大切なことなのではないでしょうか?

<格言>  ⇒格言募集中!
・ 顧客との心の距離を埋めておくとイイコトあるかも!?

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