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7.4.3 購買製品の検証
組織は、購買製品が、規定した購買要求事項を満たしていることを確実にするために、必要な検査またはその他の活動を定めて、実施すること。
組織またはその顧客が、供給者先で検証を実施することにした場合には、組織は、その検証の要領及び購買製品のリリース(出荷許可)の方法を購買情報の中に明確にすること。
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1. 受入検査に限定されない!?
ISO 9001:2000に改訂された段階で規格要求の中に「検査」という言葉は残っていますが、これは「受入検査」に限定しているものではなく、必要なタイミング・場所を定めて実行することを要求しています。つまり、適切であるならば工程内における検査でもよいということです。
ここで、「検査」と「検証」の違いを比較してみますと、
検査:
必要に応じて測定、試験またはケージ合わせを伴う、観察および判定による適合性評価
検証:
客観的証拠を提示することによって、規格要求事項が満たされていることを確認すること
と定義でき、「検査」の対象は一般的には「部品・材料」に限定されます。が、組織はこれら以外にも設備の購買や輸送業務の委託なども行っており、こういったものは購買製品ではありませんが「必要なその他の活動」という位置付けで何らかの「検証」をすることが望ましいと考えます。
その他の活動:
購買先での検証、試験データの確認、サンプル品の提供など
「必要な検査またはその他の活動」は、組織が購買製品の性質などに応じて適切に決定します。
2. 購買先での検証
購買先で購買製品の検証を実施することにした場合は、そのことに関する情報を注文書などで明示しておくことが要求されています。
明示する情報としては例えば、
・ 検査(検証)をどのように実施するかの段取り・取決め
・ リリース(出荷または次工程送り)の方法
・ 問題があった場合の処置方法
・ 梱包の仕方
・ 識別表示
・ 納入先(場所)
・ 検査成績書の添付の要否
などが挙げられます。
また、この検証結果に対する詳細な扱いについても組織が決めておく必要があります。
3. 不適合・改善要望事例と考察
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