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6.3 インフラストラクチャー
組織は、製品要求事項への適合を達成する上で必要とされるインフラストラクチャーを明確にし、提供し、かつ、維持すること。インフラストラクチャーには次のようなものがある。
a) 建物、作業場所及び関連するユーティリティー(電気、ガス、水道など)
b) 設備(ハードウェアとソフトウェアとを含む。)
c) 支援業務(輸送、通信など)
(参考) インフラストラクチャーとは、”<組織>組織の運営のために必要な一連の施設、設備及びサービスに関するシステム”を指す(JIS Q 9000の3.3.3参照)。
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1. インフラストラクチャーって!?
仕事をきっちりとこなし、決められたことを成し遂げるために、経営資源の中でもインフラストラクチャー(経営基盤)には何が必要であるかを明らかにして、それを充当しなければなりません。
インフラストラクチャー(経営基盤):
会社を経営し、仕事を効率的にこなしていくために欠かせない基本的な構成基盤や各種設備
(たとえば、建物、輸送、水やエネルギー源、事務処理システム)
と定義されていますが、JIS Q 9000:2000では、
「組織の運営のために必要な一連の施設、設備およびサービスに関するシステム」
と定義されています。
ここで取上げるべきは、製品要求事項への適合にかかわる人的要素以外のインフラストラクチャーです。
これらのインフラストラクチャーは、
・ 固定資産管理台帳
・ 経営計画書
・ QC工程表
・ 作業票
などにより特定(これらの文書に記載)されていればよく、改めて手順書を作って管理するようなものではないと考えます。
製品要求事項へ適合するために必要なインフラストラクチャーが特定されれば、不足分は経営的な判断も含めて導入し、適合状態を保つための維持管理(保守点検など)を進めていくことになります。
2. 不適合・改善要望事例と考察
不適合・改善要望事例 | 考察 |
印刷機の日常メンテナンスについて確認したところ、凸輪のメンテナンスについて、点検した結果の判定に使用する基準が一部不明確となっている。 |
機械保守点検チェック表の点検項目がOK・NGの判定ではなく、点検をしたかしていないかのレ点しか書かれておらず、点検の結果どうだったのか不明。OK・NGの基準も決まっていない。 |
★ヤッスー部長より一言★
インフラストラクチャーの整備は、とくにコスト的に大きく経営上重要なものは経営方針や事業計画とも密接に関係してくるはずなので、トップマネジメントがしっかりと関与しなければならない項目です。
インフラストラクチャーの大きさや影響を及ぼす範囲に応じて適切にそれを管理する責任・権限を決めておくことも重要ですね。
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