阪神3000系

 3000系は、抵抗制御の3521形と7801・7901形初期車を界磁チョッパ制御に改造して誕生した型式です。3521形は片側運転台、7801・7901形の2連も片側(7801形)に運転台となっていましたが、これを組み合わせてすべて3両固定編成に組み替えられました。登場時は他形式と併結しての5連もありましたが、急行系が6連に統一されてからは3+3の6連で運用されていました。

 改造するときにT車(7901形)の電装化と、Mc車(7801形・3521形)の一部の電装解除が行なわれましたが、パンタグラフの位置は変更されなかったために、Tc車にパンタグラフが付いています。この特徴は南海2270系のように改造車に多く見られます。

 第6編成までは従来と同じ寒色系(緑系)の内装でしたが、第7編成からは8000系第2編成以降と同じ暖色系(グレー系)に変更されています。

 過去には12編成36両が在籍した3000系は震災での廃車こそ2編成6両のみだったものの、1998年2月のダイヤ改正で赤胴車が余剰となり4編成12両が廃車となりました。その後も9300系の増備にともなって順次廃車が進められ、第3編成の登場によってついに最後まで残っていた2編成6両も2003年3月14日を最後に運用を終了しました。

 経済車として登場し、改造され、阪神初の本格的界磁チョッパ車となった3000系は阪神の歴史を語る上では絶対に欠くことはできません。約40年間走り続け無事に引退した3000系のことを、阪神を知る者は皆心に留めておいて下さい。

改造初年:1983年(昭和58年)
改造元の製造初年7801・7901形:昭和38年、同じく3521形:昭和41年
制御方式:界磁チョッパ制御

3000系も2003年3月14日をもってついに引退となりました。3000系の特集ページはこちら

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編成表(2003年4月1日現在、全編成廃車)

編成 Mc  M´  Tc 3000系への改造年月 廃車年月
3101F 3101-3001-3201 1983年9月 1998年3月
5500系代替
3102F 3102-3002-3202 1983年9月
3103F 3103-3003-3203 1984年8月 1998年3月
5500系代替
3104F 3104-3004-3204 1984年9月
3105F 3105-3005-3205 1985年12月 2001年3月
9300系代替
3106F 3106-3006-3206 1986年6月
3107F 3107-3007-3207 1987年9月 2002年3月
9300系代替
3108F 3108-3008-3208 1987年8月
3109F 3109-3009-3209 1988年6月 1995年3月
石屋川車庫で被災
3110F 3110-3010-3210 1988年7月
3111F 3111-3011-3211 1989年7月 2003年3月
9300系代替
3112F 3112-3012-3212 1989年5月
3+3連に固定以後は3101F+3102Fなどの連番で編成を組む

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