3101形

制御電動車3101形3111

 3000系のMc(制御電動車)、3101形です。7801形または3521形を種車に改造されてできた形式で、1983年から1989年にかけて12両が改造されました。

 3000系は阪神で初めて本格的に界磁チョッパ制御を採用した型式で、その界磁チョッパ制御装置はFCM-118-15-MRHを、この3101形に搭載しています。外観は19m級片側3扉の片開きで、露出した雨樋や丸みの無い裾などまさに経済車(省エネという意味ではなく、コストダウンしたという意味)といった様子となっており、あまり評判のいい編成ではありません。

 3000系の車内は第6編成となる3106Fまでは緑を基調とした寒色系の化粧板でしたが、第7編成3107Fからは8000系の第12編成までと同様のライトグレーを基調とした暖色系のものに変更されています。運転台は昔の阪神の標準型式で、全編成共に緑を基調とした意匠となっています。

 3101形は元町方にパンタグラフ(下枠交差形PT-48)を1基装備、台車はFS-341です。冷房装置は分散式を6基搭載しています。



3001形

電動車3001形3012

 3000系のM´(中間電動車)、3001形です。7901形を種車に改造されてできた形式で、1983年から1989年にかけて12両が改造されました。

 3000系は3両1ユニットで、3001形には補助電源装置CLG-350-Mが搭載されています。ユニット間の連結器はすべて永久連結器のため切り離しはできません。

 3001形はT(附随車)であった7901形を電装したものですが、パンタグラフの位置を種車のままとしたためパンタグラフはありません。台車は3101形と同じくFS-341で、冷房装置は分散式を7基搭載しています。



3201形

制御車3201形3211

 3000系のTc(制御車)、3201形です。7801形または3521形を種車に改造されてできた形式で、1983年から1989年にかけて12両が改造されました。

 3201形は電装解除してTcとなりましたが、パンタグラフは種車の位置のままであったのでこの3201形に搭載されています。また空気圧縮機C-2000-L(LA)を搭載しています。

 前述のように、3201形はTc車でありながらパンタグラフ下枠交差形PT-48を1基梅田方に装備してます。冷房装置は分散式を6基搭載していて、外観上は3101形を反対にしたような感じとなっています。台車はFS-341Tです。


阪神電気鉄道3000系 諸元表
形式 車種 自重 定員 全長 台車 歯車比 主電動機 制御装置 制動装置 集電装置 補助電源装置
3101 Mc 36.5t 140人 18880mm FS-341 74:13=5.69 TDK-8175-A
110kw×4
界磁チョッパ制御
FCM-118-15-MRH
HSC-R電空併用
抑速ブレーキ付
下枠交差形PT-48
1基(元町方)
 
3001 35.0t 150人 18880mm FS-341 74:13=5.69 TDK-8175-A
110kw×4
  HSC-R電空併用
抑速ブレーキ付
  CLG-350-M
3201 Tc 30.5t 140人 18880mm FS-341T       HSC電磁直通 下枠交差形PT-48
1基(梅田方)
 

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