南海2270系

 2270系は2200系2230系と同じく高野線ズームカー22000系からの改造車ですが、他の2形式とは大きく異なっています。理由は貴志川線専用として改造されたからであって、主な相違点としては、2両固定編成で併結の必要がなくなるため先頭車が非貫通型に改造されたこと、ワンマン運転用に乗務員室横のドアが両開きから片開きに変更されたこと、2両のうち1両を電装解除したことなどがあげられます。

 外観上の特徴として、中央の窓が大きくなった前面スタイルもさることながら、パンタグラフを2基搭載するT車が目に付きます。また、貴志川線は架線電圧600Vなのですがこの車輌は600V/1500Vの複電圧対応車となっているため、本線を自力回送することも可能です。後期に製造された22000系から6編成が改造を受け、現在6編成12両が専門的に貴志川線を走っています。

改造初年:1994年(平成6年) 制御方式:抵抗制御
ブレーキ装置:電磁直通空気制動機、
応荷重装置付発電制動併用非常自動空気制動機及び直通予備制動機
台車形式:金属バネ式

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2270系の車内(運転台方) 2270系の運転台
運転台前はモハ2271形、クハ2701形での違いはありません。無人駅では、降車客は中央にある運賃箱に整理券や切符を入れて降ります。運賃箱上の窓はすぐに開くようになっていて、乗客の定期券確認の時などに使います。 運転台ももちろんワンマン仕様になっています。更新は全車1995年に行なわれているので、黒系統への塗り替えはされていません。正面に見えるのは、ドアのスイッチなどで、真ん中のレバーは開閉側にあわせて操作します。スタフは昔のものです。
2270系の車内(連結面方)  
連結面は広くなっていて、連結面間隔も狭くなっています。無人駅では、進行方向側の車輌の連結面側両開き扉から乗車し、整理券をとります。  

編成表(2003年9月11日現在)

編成 Mc  Tc 2230系への改造年 改造元の編成
2271F 2271-2701 1994年(平成6年) 22000系22029F
2272F 2272-2702 1995年(平成7年) 22000系22031F
2273F 2273-2703 1995年(平成7年) 22000系22025F
2274F 2274-2704 1995年(平成7年) 22000系22027F
2275F 2275-2705 1995年(平成7年) 22000系22019F
2276F 2276-2706 1995年(平成7年) 22000系22023F

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