論理哲学論考 1-7 5.1-5.6
      
5.2 特定の諸文の構造は互いに内的諸関係にある。
5.21 我々はそうした内的関係を、我々の表現方法において、ひとつの文を、別の諸文からそれを生み出す或るオペレーションの結果として表わすことによって、際立たせることができる。(もとになる文のそれぞれをそのオペレーションの基底と言う。)
5.22 オペレーションは、その結果と諸基底の構造間の或る関係の表現だ。
5.23 ひとつの文から別の文を齎すために、その文に為される必要があること、それがオペーレーションだ。 〔5.231-5.234
5.24 ひとつのオペレーションは何らかの変数において自ずと顕現する。それは、ひとがどうやって諸文がもつ或る形式から別の或る形式に到り得るかを示す。
それは当の諸形式の違いを表現する。
(そして、オペレーションの諸基底こそ、当のオペレーションの諸基底と結果の間に共通するものだ。) 〔5.241-5.242
5.25 オペレーションの存在が文の意味〔Sinn〕を特徴づけることはない。
オペレーションは何ごとも言明しはしないのであり、ただその結果だけが何ごとかを言明する。そして、このことは当のオペレーションの諸基底に依存する。
(オペレーションと関数が混同されることは許されない。) 〔5.251-5.254