機能的アサーションとはなにか?
機能的アサーションとはなにか?


機能的アサーションとは,しなやかで芯のある自己表現です。

このページでは主に機能的アサーションについて紹介します。




『ACT(アクセプタンス&コミットメント・セラピー)ハンドブック:
 臨床行動分析によるマインドフルなアプローチ 』
  武藤崇 (編) (新刊書籍)


この本は,以下の3部構成になっています。
 第T部 行動分析学とACT
 第U部 ACTとはなにか
 第V部 ACTのエビデンス

私は,第V部「第11章 ACTにおける治療効果の評価」を担当しました。

ACTには治療効果があると主張されている一方,そこには議論もあります。
第11章では,なぜそういった議論が生じ,結論として現時点でのACTのエビデンスをどう捉えるべきかについて論じています。




武藤崇(編)
「ACTハンドブック:臨床行動分析によるマインドフルなアプローチ」 星和書店


更新日: 2011.10.3




講習会のお知らせ

土曜講座 新・こころの相談室 『自分を活かす力を育む』
第4回「しなやかで芯のある自己表現:円滑な対人関係のための機能的アサーション」



講師 三田村仰(心理臨床センター・相談員,臨床心理士)
日時 6月25日(土)13:30〜15:00(13時開場)
場所 同志社大学 継志館2F 大会議室
内容
紹介
対人関係は多くの人にとって生きる楽しみでもあり悩みの種でもあります。自分も相手も大切にする効果的なコミュニケーションを機能的アサーションと呼びます。当日は,機能的アサーションの考え方とそのポイントについてお話しします。
主催 同志社大学心理臨床センター

更新日: 2011.6.9




『しなやかで芯のある自己表現 -機能的アサーションとは何か?』(書籍出版)


2010年度の関西学院大学総合心理科学科の博士号取得者による共著での書籍が出版されました。

各章で各々の博士論文のテーマについて,一般の方々,特に中学生,高校生くらいの方にも読みやすく書いてあります。

私は,第2章『しなやかで芯のある自己表現 -機能的アサーションとは何か?』を担当しています。

尚,2010年度総合心理科学科の博士号取得者は他にもいまして,他のメンバーのテーマは来年度に公刊予定のようです。




玉越勢治・三田村仰・野田航・前田志壽代 (共著)
「最先端の心理科学(K.G.りぶれっと)」: 関西学院大学出版会



更新日: 2011.4.19





震災関連の情報とお知らせ


今回の大きな地震に関連して,心理学関連の学会でも様々な有用な情報を公開しています。

日本心理学会 「東北関東大震災関連ページ」

日本社会心理学会 「東北地方太平洋沖地震関連ページ」

関西学院大学 記者会見「東日本大震災を全国民の支援で乗り切るための方策について」(動画)

同志社大学 心理臨床センター
<震災復興支援チャリティ・ワークショップ>「震災後」の心理的援助:ACTの「使いどころ」とは?


被災された方々のご無事と,一刻も早い復旧をお祈り致します。


更新日: 2011.3.25





「博士論文公開発表会」にて発表します。


あけましておめでとうございます。

タイトルの通り「博士論文公開発表会」にて発表します。

日時:2011年1月22日(土)
場所:関西学院大学 西宮上ヶ原キャンパス F号館102号教室
内容は,博士論文についてで1時間程度です。

関西学院大学のホームページにて広報されています。


更新日: 2011.1.4.



博士学位申請論文を提出しました。


博士学位申請論文のタイトル

『機能的アサーションに関する心理学的研究 ―アサーションにおける機能と文脈―』


だいぶ抽象的なタイトルになってしまいましたが,基礎と応用にまたがる複数の研究を束ねていくときに, キーワードを残すとこのようなタイトルになりました。

まだ,謝辞を述べるには早いのですが,多くの人の応援で提出することができました。
最後までがんばれるようにと先輩が色々な食料を買い集めてきてくださったり,同期や仲間で励まし合ったり, 後輩に心配してもらったり, 指導教官の先生にはだいぶ負荷を掛けたと思いますが, 様々な方にお世話になりました。


今後の日程としては,2月頃に口頭試問があり,その前後で博士論文の発表会もあって, 順調にいけば3月に学位取得になります。

関学の心理では,指導教官が主査,学内1名と学外1名の副査がつき3名の先生方 が主に申請論文について審査をしてくださいます。

まだ仕事は残りますがこれでひと段落です。
お世話になった方々,見守り応援してくださった方々ありがとうございました。




更新日: 2010.12.9



ただ今博士論文の執筆中です。

博士論文の仮タイトル
『相互作用としての機能的アサーション:
話し手と聞き手の双方に焦点を当てたアサーションの実証的研究』
(2010年10月8日現在)。


提出は2010年11月末日までです。


更新日: 2010.10.8



世界認知療法・行動療法会議(WCBCT)に参加しました。

世界認知療法・行動療法会議(WCBCT)とは,世界中から認知行動療法の研究者・実践家が集まる国際的な学術学会です。

3年ごとに開催され前回はスペイン,今年はアメリカのボストンで開催されました。

私はWCBCTの参加はこれで3度目です。前回はアサーションと対人恐怖の関連について,今回はアサーションと文化的自己観の関連についてを発表しました。


行動療法学会のホームページに今回の私のWCBCT体験記が掲載されています。

世界認知療法行動療法会議(WCBCT2010)第6回大会への参加記(三田村仰)


更新日: 2010.6.19



『アサーション(自他を尊重する自己表現)とは何か? ―“さわやか”と“しなやか”, 2つのアサーションの共通了解を求めて―』が刊行されました。

この論文は,北大路書房から発売されている『持続可能な社会をどう構想するか−構造構成主義研究4』の一章です。

これまでアサーションは,人が率直であることに価値を置いてきました。
一方で,率直さよりも如何にして難しい対人場面にあっても生き抜くかに価値を置く考え方もあります。
アサーションとは,その概念自体がこれまで不明確なものでした。
アサーションとは一体なんなのか,様々な捉え方をされる複数のアサーションの信念対立の克服をこの論文では目指しています。


三田村仰・松見淳子 (2010). アサーション(自他を尊重する自己表現)とは何か? ― “さわやか”と“しなやか”,2つのアサーションの共通了解を求めて―. 構造構成主義研究 4, 158-182.

更新日: 2010.6.19



3つの論文がWeb上で閲覧可能になりました。

三田村仰・松見淳子 (2010). 相互作用としての機能的アサーション. パーソナリティ研究 18, 220-232.
PDF

 三田村仰・松見淳子 (2010). アサーションの文脈依存性についての実験的検討:話し手と聞き手の観点から.
    対人社会心理学研究 10, 77-86.
PDF

三田村仰 (2008). 行動療法におけるアサーション・トレーニング研究の歴史と課題. 人文論究 (関西学院大学人文学会) 58, 95-107.
PDF

更新日: 2010.5.15


『相互作用としての機能的アサーション』:論文が一つ刊行されました。

この論文では,
率直な表現で,堂々とした態度で,謝罪をしないで,相手の目をみて, といった自己表現するときの形態的特徴(具体的な行動の見た目)で アサーションをとらえる方法を「アサーションの形態的定義」と呼んでいます。

この形態的定義の場合,
たとえば,堂々と自己表現するのは厚かましくなってしまう場面, などにおいて,不適切な自己表現になってしまいます。 つまり,形態的定義の場合,アサーションを文脈に沿った効果的なものとして捉えることが 十分にできません。

そこで,自己表現の結果,うまくいくものをアサーションと呼ぶ方法, つまり,「アサーションの機能的定義」の有用性について論じました。


三田村仰・松見淳子 (2010). 相互作用としての機能的アサーション. パーソナリティ研究 18, 220-232.


更新日: 2010.4.7



産業カウンセラー協会(兵庫事務所)でワークショップをおこないました

兵庫事務所では人数も少なめでアットホームな雰囲気でワークショップがおこなえました。

当日は,機能的アサーションについての理論的な説明と
機能的アサーション(上手な自己表現)を実際に達成するためのアセスメントについてのワーク
を参加者の皆さんとおこないました。

機能的アサーションの基本的な考え方は次のものです。

 @相手を認め,相手の環境に目を向ける
  「個人攻撃の罠」に陥らない

 A目標を明確にする
  目標を明確に具体的に

 B工夫しながら,とにかくやってみる
  効果的な方法(機能的アサーション)を探す


上記の3つに共通する特徴は機能的アサーションが「問題解決的」であるということです。

更新日: 2010.3.24


機能的アサーションは,“自らに対する尊重”を抑圧するか?!@

アサーションにおいて,“自らを尊重する”ことは本質的なテーマです。

ところが,私の機能的アサーションについての一連の研究はよく, “機能的アサーションは,自らの尊重よりも他者の尊重を優先する” という印象を人に与えてしまうようです。

確かに,率直であることにこだわらず,間接表現を使えば他者配慮が容易になることは示しています。
しかしながら,これは“自らよりも他者を尊重しよう”という意味ではありません。

“率直に自己表現すること”そのものよりも,時には,もっと大切な事があるのでは?ということです。

つづきはまた。


更新日: 2010.3.8


産業カウンセラー協会関西支部でアサーションについての会員向け講習会を実施予定です。

機能的アサーションの考えをもとに,企業で活かすアサーション・トレーニングについての内容を予定しています。

タイトルは
『対人コミュニケーション支援についてのワークショップ
 ー機能的アサーションを産業カウンセリングに活かす』です。

時期は3月が予定されています。

更新日: 2010.2.6


『対人社会心理学研究』に投稿していた論文が受理されました。

論文のタイトルは『アサーションの文脈依存性についての実験的検討:話し手と聞き手の観点から』です。

この論文では,アサーション(適切な自己表現)は文脈によって変化するということを, 話し手(自己表現する人)と聞き手(自己表現の受け手)の双方の立場から 検討しています。

『対人社会心理学研究』はweb上からダウンロードできますので,この論文も時期にダウンロードが可能になると思います。

更新日:2010.2.6


産業カウンセラー協会関西支部の新春月例会(活動事例)で発表しました。

タイトルは『しなやかで芯のある自己表現 -機能的アサーション・トレーニングの地域での実践』です。
スライド(PDF)をダウンロードできます。

質疑の時間と交流会で様々な立場の会員の方々から沢山のご意見といただきました。
いくつかいただいたコメントを挙げておくと以下のものです。

・ (発表したのは,トレーニング参加者の自己表現について教師からの印象が向上したということであるが)
 他の効果の指標にはどういったものがあるか?
・ 参加者(保護者)が変わったことで,子どもにも変化が見られたか?
・ 今回のプログラムとマインドフルネスとの関連は?
・ 発達障害は,社会的にも問題になっているがそれについてどう思うか?
・ 「社会人版」のプログラムを作成してほしい
・ 保護者だけでなく,先生側も困っている
・ 社内で発達障害のある社員にはどう対応したらいいか
・ 機能的アサーション・トレーニングを受講できるよう提供してほしい
・ プログラムの手引きを作成してほしい

などでしした。

いただいたのはどれも重要なコメントばかりでした。
それぞれのコメントについても私なりに回答を出していきたいと思います。

発表を聞いていただいた皆様,準備やとりまとめをしてくださったスタッフの皆様ありがとうございました。


更新日: 2010. 1.18