南海7000系

 7000系は南海本線に初めて投入された新性能車輌であり、現存する南海本線唯一の片開き扉車です。窓は2段式上下段上昇窓で扉間に3枚ついていますが、そのうち1枚は戸袋窓になっているため開閉出来ません。

 昭和60年頃に行われた更新で全車冷房車化改造をすると共に、4両編成の両端のM車ユニットにするという珍しい改造を行いました。更新後は7100系との併結運転は頻繁に行われていますが、塗色変更を行ったあたり(1993年頃)から7000系4連単独の編成は見られなくなりました。なお、2連+2連の4両編成は走っています。

 7000系は高野線6000系の南海線バージョンですが、6000系の方はユニット改造は行われておらず、パンタグラフの位置は変更されていないため、鋼製とステンレス製の差以外にも相違点は結構存在します。

 2003年で登場から40年となり大分痛んでいる部分もでてきています。2回目の更新が必要になってきている時期ですが、未だ1両の廃車もなく7100系につぐ南海通勤車の準主役として力走しています。

南海7000系、営業運転では見られない4連単独運転

 こちらは4両編成単独で千代田に回送される様子です。高野線と南海線をつなぐ線路はこのなんば駅5番線にしか存在しないため、千代田に送り込まれる車輌や千代田から本線に戻ってくる車輌は必ずここを通って回送されます。

 7000系の4両編成は9000系の4両編成と同じく1C8Mのため故障時に自力走行不可になりやすいため、普段は絶対に4連単独で運用されることはありません。9000系はまだ機器に信頼性があるため運用の都合などで仕方がないときには4連単独で運転されることがありますが、7000系は古いということもあり、信頼性がないのでしょう。

 そのため、4両編成が単独で走行している場面は、このようにほとんど回送に限って見ることが出来ます。

製造初年:1963年(昭和38年) 制御方式:抵抗制御

戻る

編成表(2004年1月18日現在)

編成 Mc1  T1  T2  Mc2 製造年 更新年 製造工場
7001F 7001-7801-7802-7002 1963年(昭和38年) 1984年(昭和59年) 帝国車輌
7005F 7005-7803-7804-7006 ※1 1984年(昭和59年) ※2
7009F 7009-7805-7806-7010 ※1 1985年(昭和60年) ※2
7013F 7013-7807-7808-7014 ※1 1985年(昭和60年) ※2
7017F 7017-7809-7810-7018 ※1 1985年(昭和60年) ※2
7021F 7021-7811-7812-7022 1966年(昭和41年) 1986年(昭和61年) 帝国車輌
7025F 7025-7813-7814-7026 1966年(昭和41年) 1986年(昭和61年) 帝国車輌
7029F 7029-7815-7816-7030 1966年(昭和41年) 1987年(昭和62年) 帝国車輌
7033F 7033-7817-7818-7034 1967年(昭和42年) 1985年(昭和60年) 帝国車輌
7037F 7037-7819-7820-7038 1967年(昭和42年) 1988年(昭和63年) ※2
7041F 7041-7821-7822-7042 1967年(昭和42年) 1986年(昭和61年) ※2
7045F 7045-7823-7824-7046 1968年(昭和43年) 1989年(平成1年) 帝国車輌
7047F 7047-7825-7826-7048 1968年(昭和43年) 1985年(昭和60年) 東急車輌大阪
7049F 7049-7827-7828-7050 1968年(昭和43年) 1988年(昭和63年) 東急車輌大阪
7051F 7051-7829-7830-7052 1968年(昭和43年) 1988年(昭和63年) 近畿車輌
7053F 7053-7831-7832-7054 1968年(昭和43年) 1989年(平成1年) 東急車輌大阪
7055F 7055-7833-7834-7056 1968年(昭和43年) 1989年(平成1年) 近畿車輌
※1…車番 無地は1963年製  地は1964年製  地は1965年製  地は1966年製
※2…文字=帝国車輌 文字=近畿車輌
編成 Mc3  Tc 製造年 更新年 製造工場
7003F 7003-7901 1963年(昭和38年) 1983年(昭和58年) 帝国車輌
7007F 7007-7902 1963年(昭和38年) 1983年(昭和58年) 帝国車輌
7011F 7011-7903 1963年(昭和38年) 1984年(昭和59年) 近畿車輌
7015F 7015-7904 1964年(昭和39年) 1983年(昭和58年) 近畿車輌
7019F 7019-7905 1964年(昭和39年) 1985年(昭和60年) 帝国車輌
7023F 7023-7906 1966年(昭和41年) 1985年(昭和60年) 帝国車輌
7027F 7027-7907 1966年(昭和41年) 1984年(昭和59年) 帝国車輌
7031F 7031-7908 1966年(昭和41年) 1984年(昭和59年) 帝国車輌
7035F 7035-7909 1967年(昭和42年) 1988年(昭和63年) 帝国車輌
7039F 7039-7910 1967年(昭和42年) 1986年(昭和61年) 帝国車輌
7043F 7043-7911 1967年(昭和42年) 1985年(昭和60年) 帝国車輌

更新工事は南海車両工業です。

7000系運用編成例はこちら    7000系、7100系混結運用編成例はこちら

戻る