南海7100系

 7100系は南海で最大勢力を誇る車輌です。1970年以降の編成は登場時から冷房車として製造されました。初年度に製造された編成は非冷房車でしたが、後に冷房化されています。

 1000系の増備に伴い1969年製の未更新車が順次廃車され、2003年8月に全廃されました。それ以外の7100系は10000系サザンの自由席車としても使われます。さらに、一部の2連の編成は、ワンマン化改造されて支線(特に加太線)専門に走っています。

 1970年以降に製造された車輌は1988年〜1996年の間に全て更新工事をうけていますが、更新年度によって内装などに違いが見られます。例えば1989年以前に更新されたものには、7121Fなど一部を除いて先頭車連結時に使う乗務員室の仕切りが無く、1995年以降のものは運転台が黒を基調としたものに変わっていたりしますが、他にも車椅子スペースの有無などまだまだ違いがあります。

南海7100系(ワンマン化改造編成)

 こちらは2001年の全支線ワンマン化のためにワンマン化改造を受けた編成です。7100系からは7167Fと7187F以降の合計5編成がワンマン化改造を受けました。

 ワンマン化改造された編成は全編成が和歌山市検車区所属となり、朝ラッシュ時の混雑が激しい加太線を中心に走っていますが、希に和歌山港線や多奈川線などで見かけることもあります。ただし、住ノ江検車区所属となることはないため高師浜線や汐見橋線では走りません。

 運転台右側の窓の上部に、ワンマンと書かれた緑色のステッカーが貼られています。ワンマン化改造の際に、ドアチャイムが設置され、同時に他の7100系に先駆けて転落防止幌も設置されました。

南海7100系未更新車

 こちらは7100系の未更新車です。7100系は1969年に製造された編成のみ非冷房で製造されましたが、その1969年製の車輌は1983年ごろに順次冷房化されました。しかしそのときの工事は冷房化と単純な補強工事だけで、更新工事は行われていません。1970年以降に最初から冷房車として製造された編成は全て1996年までに更新工事を受けているため、1969年製の車輌を未更新車と呼んでいます。

 未更新車と更新車の外観上の違いはスカートがないことと正面貫通扉の車番がないことなどで、内装では化粧版が古いタイプだったり、床が7000系と同じ緑であったりすることなどです。

 未更新車は塗装が剥がれかけていることもざらにあるなど車体の老朽化が著しく、2000年代に入ったころから廃車始まりました。その後も緩やかにですが廃車が進み、とうとう2003年5月31日の高野線のダイヤ改正による運用の変更に伴い1000系が10両本線に転属してきたため、最後まで残った4連3編成も廃車となりました。

製造初年:1969年(昭和44年) 制御方式:抵抗制御

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編成表(2004年5月4日現在)

編成 Mc1  T   T   Mc2 製造年 更新年 製造工場
7121F 7121-7869+7870-7122 1970年(昭和45年) 1990年(平成2年) 東急車輌大阪
7125F 7125-7871+7872-7126 1970年(昭和45年)   東急車輌大阪
7129F 7129-7873+7874-7130 1970年(昭和45年) 1991年(平成3年) 東急車輌大阪
7133F 7133-7875+7876-7134 1970年(昭和45年) 1989年(平成1年) 近畿車輌
7137F 7137-7877+7878-7138 1970年(昭和45年) 1990年(平成2年) 近畿車輌
7141F 7141-7879+7880-7142 1971年(昭和46年) 1991年(平成3年) 東急車輌東京
7145F 7145-7881+7882-7146 1971年(昭和46年) 1991年(平成3年) 東急車輌東京
7149F 7149-7883+7884-7150 1971年(昭和46年) 1991年(平成3年) 近畿車輌
7153F 7153-7885+7886-7154 1972年(昭和47年) 1990年(平成2年) 東急車輌東京
7157F 7157-7887+7888-7158 1972年(昭和47年) 1990年(平成2年) 東急車輌東京
7161F 7161-7889+7890-7162 1972年(昭和47年) 1991年(平成3年) 東急車輌東京
7165F 7165-7891+7892-7166 1972年(昭和47年) 1993年(平成5年) 近畿車輌
7169F 7169-7893+7894-7170 1973年(昭和48年) 1992年(平成4年) 東急車輌東京
7173F 7173-7895+7896-7174 1973年(昭和48年) 1992年(平成4年) 東急車輌東京
7177F 7177-7897+7898-7178 1973年(昭和48年) 1995年(平成7年) 東急車輌東京
7181F 7181-7843+7844-7182 1973年(昭和48年)   東急車輌東京
7185F 7185-7845+7846-7186 1973年(昭和48年) 1995年(平成7年) 東急車輌東京
7189F 7189-7847+7848-7190 1973年(昭和48年) 1996年(平成8年) 近畿車輌
7193F 7193-7849+7850-7194 1973年(昭和48年) 1995年(平成7年) 近畿車輌
車番文字は2000年7月事故廃車
車両間「-」は半永久連結器、「+」は密着式自動連結器
編成 Mc1  Tc 製造年 更新年 製造工場
7123F 7123-7951 1970年(昭和45年) 1991年(平成3年) 東急車輌大阪
7127F 7127-7952 1970年(昭和45年) 1990年(平成2年) 東急車輌大阪
7131F 7131-7953 1970年(昭和45年) 1990年(平成2年) 東急車輌大阪
7135F 7135-7954 1970年(昭和45年) 1991年(平成3年) 近畿車輌
7139F 7139-7955 1971年(昭和46年) 1992年(平成4年) 東急車輌東京
7143F 7143-7956 1971年(昭和46年) 1990年(平成2年) 東急車輌東京
7147F 7147-7957 1971年(昭和46年) 1990年(平成2年) 近畿車輌
7151F 7151-7958 1971年(昭和46年) 1991年(平成3年) 近畿車輌
7155F 7155-7959 1972年(昭和47年) 1991年(平成3年) 東急車輌東京
7159F 7159-7960 1972年(昭和47年) 1993年(平成5年) 東急車輌東京
7163F 7163-7961 1972年(昭和47年) 1992年(平成4年) 東急車輌東京
7167F 7167-7962 1972年(昭和47年) 1994年(平成6年) 近畿車輌
7171F 7171-7963 1973年(昭和48年) 1992年(平成4年) 東急車輌東京
7175F 7175-7964 1973年(昭和48年) 1995年(平成7年) 東急車輌東京
7179F 7179-7965 1973年(昭和48年) 1992年(平成4年) 東急車輌東京
7183F 7183-7966 1973年(昭和48年) 1992年(平成4年) 東急車輌東京
7187F 7187-7967 1973年(昭和48年)    
7191F 7191-7968 1973年(昭和48年)   東急車輌東京
7195F 7195-7969 1973年(昭和48年)   東急車輌東京
7197F 7197-7970 1973年(昭和48年)    
編成・車番文字はワンマン車

更新工事は南海車両工業です。

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