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5500系は阪神電鉄初のVVVFインバータ制御車で、阪神の高加減速性能車ジェットカーとしては久々の新車です。インバータのほかにも36年ぶりの新色(上がアレグロブルー、下がシルキーグレー)やボルスタレス台車の採用など新機軸がたくさんありますが、MT比は従来のジェットカーと同じく全車がM車の4M0Tです。また、運転台はブレーキハンドルが固定式のものに変更されています。 こちらも9000系と同じく震災による廃車のために時期を早めて製造されました。側面の窓は8000系第13編成以降と同じく連続窓になっていて、黒枠で仕切られています。ロングシートも8000系第13編成以降と同じバケット式です。なお通常阪神電鉄の車輌は武庫川車両工業で造られていますが、2次車(5505F〜5509Fの12両)に限り、1998年2月のダイヤ改正(12分サイクルを10分サイクルに変更したことに伴い、普通車も1時間5本から6本となり青胴車の需要が多くなった)に合わせて製造を急ぐ必要があったので川崎重工製となっています。2000年第9編成(5517F)の増備で、新5000系を上回りジェットカー最多型式となりました。 ところで、阪神ジェットカー最大のうりである加速度ですが、これまでのジェットカーは4.5km/h/sだったのに対し、この型式は抑え気味の4.0km/h/sになっています。しかしこの加速度で80km/hまで加速するため、45km/hまで4.5km/h/sだったこれまでの型式と所要時間を同じくして走ることができるのです。ちなみに80km/hまで加速するのにかかる時間はたったの21秒です(いきなり4.0km/h/sを出すわけではなく、また徐々に加速度は落ちていくため、単純に80÷4=20にはなりません)。ただし阪神電鉄にはカーブが多く、駅間距離も短いので80km/hに達するまでに加速をやめることも多いです。駆動音は他のVVVF車とはかなり違った独特なものです。 |
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製造初年:1995年(平成7年) | 制御方式:VVVFインバータ制御 |