サースフェー・グレッヘンは英文ガイドに上級向けで
『Real Hiker』にのみ許されるコースと紹介されている。
 確かに谷側がスパッと切れ落ちている所がある。
だがそういう所には必ず鎖や鉄柵があり、慎重に歩け
ばそれほど恐れることはない。
 氷河の崩壊の危険があるため、通行禁止になって
いた上部ルートが2001年夏から解禁になった。
 サースフェーの街はずれにある標識は、今まで
右がグレッヘンになっていたが、2001年からは
左に行くように変更された(右の写真)。 

 新しいルート(これが正式なルートだが)
を歩いてみた。従来のルートと比較すると
道がよくて、歩きやすい。時間的にも少し
短縮されたと思う。見晴らしもよく、カラ松
の樹林を抜けるとサース谷の東のラッギン
ホルンなどがよく見える(下の写真の上)。
 従来のルートと合流するスタッフェルから
はいくつもの谷を越えて、高度感のある
岩まじりの道が続く。
 動物も多く、私はスタインボックの群れに
3度出合った(左の写真)。
 途中に分岐がある。左はシータルパス
を超えて、グレッヘンに行く道である。地図
で見るとこちらの方が近そうだが、峠は
3000m近くあり、800m近く登らなければ
ならない。私は右の道を行く。

 この後も高度感のある谷を2つほど巻いて行くと
グレッヘンも近くなり道もよくなってくる。 しばらくして
ハーニックのゴンドラ乗場に着く。
 昼食以外は歩き続けて7時間かかったが、新ルート
なら30分くらいは短縮できると思う。
 右の写真は、ラッギンホルンとフレッチホルンで、
上が2001年の夏、下が1999年の夏のものである。
撮影の時間も位置(上はサースフェーの近く、下は
中間よりグレッヘン寄り)も違うが、時期は8月半ばで
同じころ。雪の付き具合が全く違う。
 サースフェー・グレッヘンは長いルートだが、動物に
出合ったりサース谷の向うにワイスミースやラッギン
ホルンなどの4000m峰が眺められる、好ルート。

ハイキングトップへ戻る

サースフェー-->グレッヘン

トップページへ
ハイキングトップへ
ツールモンテローザトップへ