論理哲学論考 1-7 3.1-3.5 3.31-3.34 3.341-3.344
      
3.342 我々の表記法にはたしかに恣意的なところが在るが、しかし、これは恣意的ではない: 我々が何ごとかを恣意的に定めおおしたときには、何か別のことがらが必然的に成り立っている。(このことは当の表記法の本質に依存する。)
3.3421 或る特殊な表示方法は重要ではないかも知れないが、それがひとつの可能な表示方法であることは恒に重要だ。それに、そもそも哲学においてはこうなっている: 個々のことがらが重要でないことは繰り返し明らかになるが、それぞれのことがらの可能性は我々に世界の本質についての何らかの情報を齎す。