アルコール依存症のこと、少し Vol. 6
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アビーへの手紙 〈予定外の、番外編〉
◆ 飲んじゃった / A slip ── 2006年 9月 14日
昨夕、近所のおばあちゃまが、幸水梨を「お裾わけ」と言ってくださった。
そのとき、350mlの缶ビールも、二つ。
「敬老会でもらったものだけど. . . 」
わたしは、断らなかった。
断れなかったんじゃない。
「せっかくのご厚意. . 」を言いわけにして、断らなかったのだ。
夏からまた、体調のひどく悪い友人が増えていたから、
9.11 のあたりは、とくに気をつけなくちゃ、と思っていた。
わたしは、WTCからイラクへの侵略戦争へとつづく、ニュース映像が苦手だ。気持ちのやり場がなくなってしまう。
だから、新聞は取ってない。TVのニュースも、できるだけ見ないようにしている、のだったけれど. . . 。
雨降りが続くときは、気をつけなくちゃ、とも思っていた。
頸椎が痛くなるから. . . 。
ほんの少しの耐えがたいことも、すべてが、麻酔をつかう格好の材料で、
(アル症のわたしがこねる理屈は、まったく理屈になってない ^^)
迷ったあげく、やっぱり飲んじゃって、あーあ、である。
わたしは、安上がりなアルコール依存症患者で、お酒には弱い。
一人で飲むと、350mlのビールでしっかり酔える。
ふだんでもフワフワしているからか、アルコールが入るとすぐに、雲の上を歩いているような気分になる。
──少量のアルコールを、常に補充していたいタイプだ。
昨夜も、一缶ですっかり酔っぱらって、はらはら泣いていた。
「なぜ、戦争はなくならないんだ?」とか、「ロビン・ウィリアムズが、20年経ってまた飲んじゃったのは、何がきっかけだったんだろ?」とか、変なことばかりを考えた。
二缶めの終わりぐらいで、少しだけ正気に戻ったすきに、わずかな残りを流しに捨てた。
新しいお酒を買いに行かないように、ビーズの指輪を数えたり、mixiの画面を眺めたり、坂本龍一のCDを聴いたり. . . 三時間ぐらい過ごして、
それから、眠った。
今日は、飲まないでいよう!
'relapse' にならないように。 'slip' と言えるように。
11ヶ月、お酒をやめてきたことは、きっと無駄にはならないだろう. . . 。
また、最初の日がはじまった♪
──Today is the first day of the rest of your life.──
追記:
上の文章は、九月の中ごろに書いたものです。
その後は(10月1日現在)、おかげさまで、無事におだやかに過ごしています。
どうかあまりご心配くださいませんよう. . . お願いします。 〃⌒―⌒〃ゞ
Thank you again. . . so very much. . .
◆ 「アビーへの手紙」 ── いつかの次回に続きます♪
Maybe. . . Abby says, "Pay it forward. . ."
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