今度は私が助ける番 写真館 A

2003年 1月8日
4日目
本文 P.75

いのちの電話。

あの警察官が教えてくれた、
いのちの電話。

これを見たら、
今度は私が人を助ける番。

「人を助けられる人間になれよ」

あの警察官の言葉は、
私の人生を、
もう一度原点へと戻してくれた。

そしてこのいのちの電話を見て、
もう一度、生き抜かなくてはいけないと、
心に誓った。

今度は私が助ける番。

この看板を見て、
一体何人が、救われたのだろう。

たった、一度しかない人生。
たった一人しかいない自分を、
本当に生きなかったならば、
この世に生まれてきたかいが
ないではないか!!

青年はこの前で立ち尽くし、
しばし、時を忘れた。

2003年 1月8日 17時2分 4日目 本文 P.78
御坊、南紀の夕日。

夕日は、何故にここまで感傷的にさせるのだろう。
ただ、その美しさに、
感動するのだった。

2003年 1月9日 12時30分 
5日目 本文 P.96
京都。源光庵。

ひっそりと、そこはあった。
タクが教えてくれたその場所は、
私に内観の時間をもたらしてくれた。

冬。
庭の色は、
質素だった。

音。
静寂に包まれた、
空間だった。

悟りの窓

迷いの窓

青年、一人、眼を閉じて、空間に浸る。
お香の香りがする、そこは、
静寂、荘厳、虚空とつなぐ一体感。
しばし、時を忘れた。
瞑想を繰り返し、己とは何ぞやを自分に問うた。
うるさい、観光客に、心乱れた自分を、情けなく思い、再び目を閉じてみた。

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