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鍼灸治療院 森の気

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 それぞれの疾患に対する術者の考察

治療室


鍼灸治療院 森の気


千葉県南房総市千倉町川戸238

0470−44ー2999

morinoki.rose@orange.zero.jp



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 森の気の電話番号0470−44−2999



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■蕁麻疹 ■アトピー性皮膚炎
  • これまであまり意識した事すらなかったのですが、このページを書くにあたって浮かんできた疑問があるんです「蕁麻疹とアトピーの違いってなに」。それくらいの事を知らないようでは鍼灸師失格ですね。ネット上で簡単に解決できると思いきやそうでもなさそう、いくつものサイトを開いてみたがピンと来るものがない。アレルギーについて書かれている本を引っ張り出したのだが、それぞれの疾患について書かれてはいるが、その違いについては触れられていない。

  • 検索キーワードを変えてよりマニアックにネット上を物色、いくつかのそれらしきを見つける事が出来ました。それについてここには詳しくは書きませんが、強いて言うなら「似て非なるもの」とでも言っておきます。なぜこんな事になったのかというと、蕁麻疹とアトピーでは特に治療法は変えないからです。同じ皮膚のかゆみとして扱いうために、差別する必要が無かったからなのです。

  • 「皮膚疾患」と聞いたら「陽明経」と浮かんで来ます。何で読んだのか、どこで刷り込みされたのかも覚えてもいないのですが、核心に近いものがあります。陽明経とは経絡(気の流れ道)の事をいったもので、手の陽明大腸経と、足の陽明胃経の2つをいいます。

  • 私自身疲れて来ると蕁麻疹が出てくるんです、その時はお決まりの治療を施します。使うツボは手の陽明大腸経に属する曲池(きょくち)、肩ぐう(けんぐう)、足の陽明胃経に属する足の三里という3つのツボを使います。幸いな事に3つとも自ら灸でも鍼でも出来る場所にあります。

  • 灸や鍼もいいのですが、もっと手っ取り早く効果も絶大な用い方をします。ツボの部分を少し傷つけて出血させ、そこに吸角(きゅうかく)というものをかけます。吸角は丸い壺状の形をしており、器具を使い中の空気が抜けるようになっています。中を陰圧にして血液を吸い出すのです。

  • ほとんどの場合これ1度の治療で蕁麻疹を頓挫させる事はできますが、時に引き続き発症する事もあります。こんな時は翌日もう1度同じ治療を施す事で抑え込む事が出来ます。これまでの経験から、3度目の治療をした覚えはなく、全て2回以内の治療で蕁麻疹を抑え込んでいます。

  • 蕁麻疹に比べアトピーは難治性です。生後から10歳くらいにかけてが好発年齢となっていますが、それ以降に発症するものもあり、特にこれらは重症化しやすい傾向にあります。鍼灸治療においても成人のアトピー性皮膚炎は治りづらく、治癒にはそれなりの時間と根気が必要です。


■イボ ■魚の目
  • 一口にお灸といってもそのすえかた(方法)は様々です。無痕灸(むこんきゅう)は文字通り、痕の無い灸法です。温める事を目的とし、皮膚にやけどを残さないような施灸方法をいいます。それに対し、有痕灸(ゆうこんきゅう)はやけどの痕を残す灸法です。有痕灸は更に透熱灸(とうねつきゅう)、打膿灸(だのうきゅう)、焦灼灸(しょうしゃくきゅう)の3つに分けられます。

  • 透熱灸は灸法の中では一般的で、もぐさを生米程度の大きさに形作り、これをツボの上に置き点火し、これが皮膚上で燃え尽きるのを待ちます。同じツボにこれを繰り返し、一般的には3〜10回程度、時に20、30、50回と灸をすえる事もあります。焼かれた部分はやけどになり水泡(水ぶくれ)となります。時と共にこれはかさぶたを形成、その後治癒します。その後しばらくは痕は残りますが、生涯消えないような痕にはなりません。

  • 打膿灸は親指の先端ほどの大きさに丸めたもぐさを肩や背中のツボに置きます。これに点火してあえて大きなやけどを作ります。ここに樹脂膏等を塗りわざと化膿させます。これは健康増進を目的とした灸法で、化膿の治癒には1月ほどかかります。打膿灸は一部の寺などに弘法の灸などの名前で残っていますが、実際の鍼灸の現場ではほとんど見られません。灸の痕は生涯残ります。

  • そして第3の灸法、焦灼灸はイボや魚の目の治療専用にに用いられる方法です。イボ、あるいは魚の目に灸をすえ続けます、とにかく根気よく何度も何度も何度も・・・。50、100、200と、これを何日か繰り返します。イボや魚の目はこの繰り返しにより真っ黒焦げになっています。いずれこれは自然に落ちて完治となります。


■わきが
  • 人の汗腺はエクリン腺とアポクリン腺の2つからなっています。エクリン腺は汗を出す機関でほぼ全身に分布し、体温調整に関係しています。アポクリン腺は脂やたんぱく質を含む分泌物を出す機関で、体の限られた部分にだけ存在します、その一つが脇の下です。この分泌物を皮膚の常在菌が分解します、この時発する臭いがいわゆるフェロモンです。

  • 本来であれば異性を引き付けるなどの役割を担ったフェロモンですが、モンゴロイドの我々は元々体臭が弱く、強いフェロモン臭は敬遠されるようになりました。強いフェロモン臭が本人のストレスとなる事があり、これを一種の疾患としてとらえ脇臭症(わきが)としました。

  • 治療には灸を用います。わきの下にシッカロールを塗り、濡れた部分がアポクリン線の開口部です。ここに灸をすえるのですが、毛の中では灸をすえる事ができませんね。そこで、灸を置く部分の毛を線香で焼いて処理します。ここに灸を10〜20回、これを3、4日続けます。ちなみに、頭部への灸なども同じようにもぐさを置く部分の毛を線香で焼いて処理します。範囲は3ミリ四方ほどで、抜ける髪の毛の数は10本ほどです。


■帯状疱疹

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