散髪
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■カットオール
 暑い地域を過すには坊主頭が楽でいい。シャンプーもいらず石鹸でこと足りるので荷物も軽くて済む。日本を出る前、スキンヘッドくらいに、と短く刈ったが冬の季節にはちと厳しいものがあった。ここまで丸めたのは野球部時代の中学生の時以来である。
 それぞれの町に到着するとよく歩き回る。汗をかく。すると頭がかゆくなる。それは弱性のアトピー性皮膚炎のためでもあるのだけど。シャワーを浴びてしまえば済むことなのだがそうもいかないときも多々ある。山の上の気温が低い地域での水シャワーは厳しいし、水不足で水が出ない地域もある。何日も乗り物に乗り継ぐため宿に泊まらない時もあるからだ。頭をかいていると今度は爪の先が黒く汚れる。とてもじゃないが髪を伸ばすのは無茶だ。
 少し髪が伸びてきて石鹸の泡立ちが悪いなとか思ったときに現地の床屋で散髪してもらう。けんさんなんかはベトナム[Vietnam]のハノイ[Honoi]の路上で1万(約80円)で刈ってもらったというから交渉上手だ。ヒゲを剃っている最中にポリスが来て逃げ回ることになったらしい(路上での商売は禁止されている)が。
 ボクはだいたい4ヶ月おきに、タイ[Thailand]のパイ[Pai]、東ティモール[East Timor]のディリ[Dili]、ブルネイ[Brunei]のバンダルスリブガワン[BSB]で床屋のお世話になった。
 「Cut all」というだけで坊主頭にしてくれる。泡もつけずにカミソリを入れられるのは衛生的にどうかと思うが、2$程度なら安いものである。英語で説明もできないのでもみあげを真横にカットされて不満だが別に誰に見せるというわけでもないので、涼しければいいやと納得することにした。しかし日差しが頭上からまともに地肌に当たるのでかえって暑いのではないか、というのは予定外。さすが赤道直下。日に焼けなれていない頭皮からはポロポロとフケのように皮がはがれる。帽子をかぶるのが妥当だろう。でなければ日射病になってしまう。
 
■カオサン名物
 フィリピン[Philippines]ではどの町にも過剰なほどのサロンがあり、散髪1回25(約50円)と安い。おしゃれに気を遣う国民性なのかもしれない。
 一方タイ[Thailand]のカオサン通り[Khaosan Rd.]では旅行者向けに安価でドレッドヘアにしてくれる商売が名物となっていた。東南アジア周辺でドレッドヘアの旅行者にあったならまずカオサン[Khaosan]発だと思っていい。湿度の高いこのこの地域で、長髪を継続ししかも洗えないというのはボクには気が違っているとしか思えない。デジカメに写真だけとって満足しすぐ元に戻すという日本人もいた。
 外国人はバリカンを携帯していたりする。ラオス[Laos]ではあまりに暑いというのでオランダ人女性もそのバリカンを借りて坊主頭にしていた。欧米系の女性はサマになる。さすがに頭を丸める日本人女性は見なかった。
 
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