論理哲学論考 1-7 6.1-6.5 6.11-6.13 6.121-6.127
      
6.127 論理の文は総て同権だ。それらのうちには根本法則に派生的文など本質的に存在しない。
どんなトートロジーも自らがトートロジーであることを示している。
6.1271 「論理的根本法則」の数が恣意的なことは明らかだ。ひとは論理を、例えば単にフレーゲの諸根本法則の論理積をつくることによって、ひとつの根本法則から演繹することもできただろうから。(フレーゲは、そんな根本法則はもうストレートには理解できない、とおそらくは言うことだろう。だが、フレーゲのような厳格な思索家が、論理的文の基準として理解しやすさの程を引き合いに出すとはおかしい。)