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BSD物語

例年、年末は忙しい
が、今年の忙しさは例年と少し違った
その理由は……
 

CH72:プロジェクト
 
 

ピンポ〜ン

玄関からの呼び鈴に応え、ティナが玄関に行った。届け物は受取人指定の郵便物、やむなく私が出ていって封筒を配達員から受け取った。
「一体なんですか?」
「うん、前から計画はしていたんだけどね今年も国際展示場で開催されるイベントに行こうと思って。で、コレはその会場までのフライトチケットだよ。」
「また、ご主人様お一人でですか……屋敷の事はお任せ下さい」

口にこそ出さない物の表情から居残りに対する不満が見て取れる。何時も出かけるときには常時連絡を取れるようにはしているが出来れば一緒について行きたいというのが本音だろう。

「今回も屋敷の留守番だからそれが残念だ。とも?」
「年末ですしサーバへのアクセスも集中します。トラブルに即時対応を行うことを思えば私が居るべきなのは承知の上です。やむを得ません。」
「ああ、今回はティナにも付いてきてもらうつもりだったんだけどなぁ……」
「ええ、今回もやはりご主人様おひとり・・・・え!!?」

発言を予想できていなかったのか、私の手からフライトチケットをひったくりまじまじと彼女は確認する。其処に記載されていたのは間違いなく首都行き往復フライト指定シートチケットが数枚だ。

「ほんとうに、本当にイイノデスか!?。」
「ティナ、発言がカタカナになっているよ(^^ゞ」
「そんなことはどうでも良いんです! レイナ! メイル! いますか!!?私は暫く開けますからその間のサーバ管理についてセッティングしますっ!!」

「おーい」
すっかり舞い上がっているティナにフライトの予約席は全員分で家を空けるのはティナだけじゃないと言いそびれた管理人だった。
 
 

   ( 続く )
 

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あとがき代わりの駄文その72

クリスマス更新だというのにクリスマスネタではないBSD物語です。
と、言うわけで次回はBSD物語コミックマーケット69参加編となります