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§クリスマスデートをしたし、気持ちがようやく近づいて来た2人。
更にもう一歩接近したいと思うフランツです。
「サファイア、大晦日の夜、初詣に行かない?」
「新年は毎年祖父の家で迎えることになっているの。
親戚一同が集まるから、私だけ行かないなんて言えない」
サファイアの困った顔にフランツの顔も一瞬曇りますが、すぐに立ち直り、再度提案します。
「年が明けてからにしようか。それならどう?」
「3が日はお客様が見えるから母の手伝いをしないと。
ごめんなさい」
「…そう。残念だな」
2度も断られそれ以上は押せないフランツ、なんとなく気まずい沈黙です。
そうこうしてるうちに駅に着いてしまいました。
「どうしてぇ?良いじゃな〜い。私と初詣に行きましょうよぉ」
「うるさいな、行かないって言ってるだろう!」
「え〜。ひど〜い。ケン一、冷たい」
ケン一とフリーベが口喧嘩?をしながら、近づいてきました。
「フランツ、ぼーっとしてんなよ。降りた、降りた!
終業式に遅刻なんてシャレになんないぞ!」
「あ、まだサファイアと」
「ケンイチ〜。ちゃんと迎えに来てよぉ」
「行かないよ!しつこいな!」
やたらと賑わう車内。周りの乗客の眉を顰め始めます。
そこへブラッドの一喝する声が。
「他人さまに迷惑かけてんじゃねえぞ!フランツ、ケン一さっさと降りろ!」
ブラッド、2人を捕まえると急いで降りていきました。
「あーあ。行っちゃった。。。
よーし、後で電話しようっと!」
フリーベが隣りで宣言するのを聞きながら溜息をつくサファイアでした。
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冬休みに入りましたが、フランツからの連絡は全くありません。
お母様のお手伝いで毎日が忙しいサファイアには、街中や電車の中でばったり
なんていうチャンスも無かったのです。
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大晦日、そろそろ日付も変わる頃。
予定通り、お祖父さまのおうちに連れて来られていたサファイア。
ご両親&親戚一同の目を盗んでこっそり電話の前に立ちます。
かけるのは勿論フランツの携帯電話。
ところが流れてきたのは、機械的な女性の声。
「おかけになったお客様は現在電波の届かない…」
‘うそぉ?!’
サファイアは泣きたい気持ちで、受話器を置きました。
気を取り直してもう一度!と思ったところに
「こんなところで何をしてるの?」
と従兄のプラスチックがやってきました。
「お祖父様がサファイアはどこだ?って、早く行こう」
プラスチックに促され、渋々その場を離れました。
どうして出てくれなかったのかな?
誰かと一緒にいるのかな?
誰と?女の子なの???
フランツと誰だかわからない女の子の影がぐるぐるとサファイアの頭の中を廻ります。
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開けて新年。
お祖父さまのお家でのお勤めを終え、やっと自宅に戻ってきたサファイア。
昨夜は考えすぎて眠れず、今朝も早くから親族一同での初詣、とぐったりです。
でも届いていた年賀状の中に、見慣れたくっきりとした字の1枚を見つけ
少しだけ元気が出ました。勿論、フランツからの年賀状です。
そこには
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▲◎▲ ★★ A HAPPY
NEW YEAR! ★★
ミ■ ▼▲
ミ■ ‘3が日過ぎても良いから、一緒にお参りに行こう。
■■■■
〜〜■■■■■■ それまで初詣は取っておくことにするよ’
■ ■■
■ ■
■
と書いてありました♪

<<独り言>> |
初詣は取っておく…なんて殊勝なことを言ってますが、多分他の人と
(おじさまと、とか、友人いろいろと、とか)行ってるんじゃないかな?
これはカウントしない、なんて嘯いてたりしてね♪
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