ARMORED CORE BATTLE FIELD OF RAVEN


第7話   宴の始まり




 「!!」
 近くにいた二人を瞬時に斬りつけ、倒す。
 もう一人は逃げようとしたところを後ろから絞めおとした
 どうやら敵陣営は三人一組でチームを組んで探索させているらしい。

 「いたぞ!」
 他の連中にも見つかったようだった

 一番近い逃げ道・・・左!
 瞬時に判断して逃げ出す。

 「うおあああ!」
 斬りかかってきた声、ではなく、爆音も聞こえた。

 状況が理解しきれず振り返ると意外すぎる光景があった。


 「カリナ!?」
 コンテナの上でバズーカを構えたまま、敬礼のポーズを取るカリナだった。
 とりあえずここ一帯にいた戦闘員は全滅したようだ。
 ジオは合流するためにコンテナに上がる、
 どうやら上から飛び降りたままバズーカを放ったらしい、
 ちょっとコンテナの上でバランスを崩している。
 「サンキュ!助かった!」
 しかしこの言葉は最後まで言うことができなかった。

 「いたぞー!」
 あ!そうだった!すっかり忘れていたがここは地下だから音がよく響くんだった!
 だから拳銃も使わないことにしたんだっけ。
 自分の作戦の基本をうっかり失念していた自分に気付く。

 「逃げるぞ!敵戦力が多い場合は各個撃破が基本だ!」
 自分が基本を忘れていたことを恥じ、もう一度基本から立て直すことにしたジオ。
 「了解!」
 もともとこんなところで異論なんか出ようもないから即座に構えていたバズーカを下ろして走り出す。

 戦略ではジオはチームでルシードに次ぐ実力を持つ、
 一方カリナは応用戦術ではチーム1だがやはり大局観が甘いのだろう、
 しかしこの時のカリナは明らかに誰よりも、特にジオの予想を上回る戦果を上げようとしていたことに気付かなかった。
 カリナが狙っていたのは敵ではなく天井だったのだ。
 セカンドプレートは正確には一枚の板(プレート)ではなく何十層にもなる地下回廊なのだ、
 カリナが狙った天井の上には一般に大企業と呼ばれる会社の倉庫がある層だった。
 もし撃っていれば恐らく通路の使用が一時的に不可能になるほどの荷物が落ちてきたはずである。
 もっとも、もしそんなことをすれば自分達も荷物に押しつぶされることになったかもしれないが・・・

 一時間、二時間と戦ううちに、ジオは奇妙なことに気が付き始めた。



 「全く・・・カリナは何してるのかなあ・・・」
 その頃ミリアムは、待ち合わせの店で、五杯目のコーヒーを注文していた。



 「なあ・・・」
 「ん?」
 「やりすぎじゃ・・・ないか?敵」
 「不思議じゃない」
 「そうか?」
 「だが、あってもおかしくはない、程度のレベルだ」
 「そうなのか?突然進入禁止区域だからって高密度熱核ナパーム(しかも5発)ぶち込んでくるのは普通なのか?」
 「だろうな」
 「さらにCMT(重武装MT)やらACやらを送り込んでくるのは普通か?普通なのか?」
 「不思議じゃない」
 ふうっ・・・
 一息ついて、ノアはここに偶然建てられていた高性能対核大型シェルターとか言う物の性能に感謝した。
 「じゃ、そろそろいきましょか・・・」
 「了解、AC、システム戦闘モードに移行」
 元気なノアの声にルシードが答える、
 ふぅ・・・
 ノアは愛機、ライトキラーの中で一つ、ため息を付いた。
 声がコンピュータと同じなのは勘弁していただきたい。
 ノアは思った。
 了解、までがルシードの、戦闘モードに〜以降がコンピュータの音声なのだが全く同じだ。
 ここまで声が同じなのでハッキングの時には役立つだろうけどね。
 とも思ったのだが。

 「でいやああああああああああああああああああ!」
 ノアの『ライトキラー』が特攻のごとく敵の中心に向かって突っ込んでゆく、
 無謀かもしれないが敵は多数、比べてこちらは二機、それなら敵は同士討ちを恐れて撃てない。

 と、考えていないがそれなりに理論に叶う行動だ、
 こういった天性の才能、と言うよりも本人も気付かないほどの一瞬で戦理道理に動けることは、
 チーム内はもちろん全レイヴン共通して珍しい物だ、
 これができるのはごく少数のレイヴンである。
 ・・・例えばあの『ナインボール』のような・・・

 「くっ!」
 幾人かのACやMTが反撃しようと銃口を向ける、だが。
 ズゥン!
 突如数機が爆発する、
 それに驚き振り返るとそこには光を発し、空中に浮かぶ腕、
 否、完全に暗闇にマッチングした黒い四脚のACが立っていた。
 「敵、対ステルスレーダー搭載機0と確認」
 そう言うとブレードの熱と光を収め、闇に消える。
 四脚の通常移動は殆ど音が出ない、その上レーダーは効果無し、そして背景とのマッチングで目視も困難。
 まさに闇を駆けるACである。
 「さあ!残り敵機体数約470!このままいくぜえ!」
 まだ九割以上の戦力が残る中、異様なほど陽気なノアの声が辺りに響く。
 こちらでもまだ戦いが始まったばかり・・・
第7話 完


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後書き代わりの座談会

ジオ「新世紀小説発更新〜」
ノア「記念なり〜」
カリナ「はい、そこまで、二人とも宿題してないでしょう?」
ミリアム「うっ!」
せき込むミリアム。
カリナ「ミリィも?」
ミリアム「・・・うん」
ジオ「まあいいだろ?あと提出まで3日あるし」
ノア「俺は終了しているが・・・」
ジオ「・・・まあこの話題は終了してだ・・・重大発表で〜す!」
と、言いつつノアに視線を送る、宿題見せろの視線だ。
ジオ「小説登場キャラ募集開始で〜す!」
ルシード「唐突だな・・・どうした?」
ノア「ストック切れか?」
ジオ「・・・その通りだったりするんだ」
ミリアム「速すぎじゃない?まだ10人ちょっとしかないんじゃ・・・」
カリナ「まあ名前を考えるって難しい物だし、ねぇ・・・」
ルシード「登場する人物を考えないで先に進める、素人じゃん」
ジオ「俺は理系の人間だ、文章のことなんか素人どころか赤ん坊だよ」
ノア「ダメじゃん」
ジオ「その通り、あ、そうだ、キャラクターの運命はこっちで勝手に決めるので速攻死んでも文句言わないでよ」
ルシード「これでどのくらい来るかが見物だな」
ジオ「そうだねぇ、宣伝、他にも打とうか、掲示板新設したりして」
ミリアム「そうねぇ・・・それが賢明じゃない?」
カリナ「じゃ、今回はこの辺りで切りましょうか」
ジオ「そうだな」
一同「それじゃあ次回もよろしくお願いします!」