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〜「ムンクの叫び」を訪ねて〜
ヘルシンキ
から オスロへ向かった私。
私のオスロでの最も重要な目的は、国立美術館で
「ムンクの叫び」
を鑑賞することである。
ムンクの叫びは、昔美術の教科書にものっていたほど有名な絵画だが、ノルウェー国外に
持ち出されることはないため、まさしくオスロでしか実際に見ることはできないのだっ。
こんな貴重なチャンスを逃すわけには行かない。
実際に美術館に行ってみると、ノルウェーの誇るムンクの作品は他にもたくさん展示されて
おり、彼独特の世界をしっかりと堪能することができた。
「ムンクの叫び」に関するエピソードは、一番最後に・・・。
〜オスロからフロム鉄道へ〜
さて、北欧旅行の大きな目的は他にもあった。それは
「大自然を満喫っ」そして「フロム鉄道に乗ること」
である。
その両方をかなえるのが、オスロからベルゲンへのルートなのだ。
フロム鉄道というハイライトの前に、まずはオスロからミュールダールへ列車で移動するの
だが、この列車からの景色がなんともすばらしいではないか!
また途中停車駅の一つ一つがいかにも北欧の田舎といった感じで、気分はすっかり
「世界の車窓から」という5分番組
に出てくる乗客である。
さて、フロム駅に着くといよいよ「フロム鉄道」に乗り換えるわけである。
世界3大鉄道に必ず挙がる、このフロム鉄道のとっても詳しい説明と写真をネットで見つけ
たので、下記にぜひどうぞ。
なんたって、私は北欧旅行当時、「自分の姿がどどーんと真ん中に写った写真」のみに
価値を見出していたため、美しい風景のみの写真が一枚もないので・・・とほほ。
http://www.asahi-net.or.jp/~SZ9H-KWMR/norway/norway2.html
・・・というわけで、ときどき
「ほんとに?・・ほんとにこのまま崖から転落しないだろうね・・生きて帰れるんだろうね・・」
という恐怖を味わいつつも、スリル満点フロム鉄道が世界的に褒められまくっているのも
納得であった。
〜日本人の男の子達〜
さて、そこからいよいよソグネフィヨルド観光へ。この辺の説明も、上記のHPの作者さまが
とっても詳しくわかりやすく書いてらっしゃるので、写真と共にお楽しみください。ほほほ。
で、私なんだけど、このフィヨルド観光船で二人の日本人の男の子達と出会った。
日本人が泊まるような、豪華なホテルには泊まらない北欧旅行だったので、ずっと日本語
をしゃべっていなかった私。
やっぱり嬉しい。
彼らはイギリス留学中の学生さんで、夏休みを利用して北欧観光に来ていた。
私は、晴れ渡った青空の下に雄大に広がるフィヨルドの絶景をバックに、ここぞとばかりに
何枚も何枚も写真を撮ってもらった。
お陰でフィヨルドの写真で、風景のみのものは全く無く、このHP作りの際に困ってしまう
ほどだ。
その後列車でベルゲンに到着。
彼らはその日の宿を決めていなかったのだが、ベルゲン行きの列車の中でもすっかり
盛り上がったのもあり、私の予約しているユースホステルに泊まることになった。
もちろん「これから夜ご飯を一緒に食べ、遊びに行きましょう」ということになったのだが、
私はさすがに疲れきっていた。
シリヤラインでの寝不足をひきずりながらのヘルシンキ観光、そしてオスロからベルゲン
へ・・・と、毎日かなりハードなスケジュールをこなしていたためだ。
一人旅である。
風邪でも引いたら終わりなのである。
だっれも看病してくれないのである。
体調管理しないといかんのである。
それにそれに・・・
とっても楽しい会話だったし、とっても良い子達なのもわかるんだけど、やっぱり相手は
いくら何歳も年下とは言え(ちなみに北欧旅行当時の私は28歳)、男にゃ変わりない。
一人ならともかく二人でしょ?何かあったら恐いもんっ。
あともう一つ、絶対に絶対に、その日に私はゆっくりシャワーを浴びて髪の毛を洗いた
かったのだ。
そのことは強烈に覚えている。
多分、2日間くらい洗ってなかったのだと思う。
そんなわけで、翌朝の集合時間を決めてから「あたしゃとにかく今日は早めに寝るから」
と断った。
そして翌日。
彼らは時間通りにドアをノックしてくれ、チェックアウト。
「昨夜、遊園地で遊んだんですよ〜すっごく面白かった〜」
という言葉を聞いて、私は心の底から前の晩の判断を後悔した。
「えええ、遊園地?めちゃくちゃ楽しそう〜悔しいよぉ!なんで一緒に遊びにでかけ
なかったんだああ!もし行ってたらほんとに楽しかっただろうな〜」
というわけである。
私が「遊園地に行きたい行きたい行きたいっ!」
とアピールすると、心優しい彼らは快諾してくれた。
しかしっ!
前の晩たしかにあったはずの遊園地は、その場所には跡形も無かったのである!
そう、いわゆる「移動遊園地」だったのだ。
がっかりした私だったが、ベルゲンの魚市場に行ってすっかり元気になった。
そこには新鮮でおいしそうな「サクランボ」
が売っていた。彼らのうちの一人が試食した途端、
「洒落になんねぇ!!」
とあまりのおいしさにつぶやく。
私達は大量にそのサクランボを買って、無言で食べまくった。
一粒でも多く、負けちゃいけないっという雰囲気であった。
もう、しゃべってる場合で無いほどおいしかったのだ。
はっきり言って、恐い3人組だったと思う。
それから彼らのオススメ観光スポットへと向かった。
それは「フロイエン山頂上へケーブルカーで登り、ベルゲンの街を見下ろす」というもの。
そんな観光ルートがあるなんて知らなかった私。
つくづくこの北欧旅行では、出会いに感謝する次第である。
ケーブルカーはかなりきつい斜面を上っていく。
やがて着いた山頂からの景色といったら!!!
ベルゲンを見下ろす
この旅行記を書きながらネットで検索すると、この場所はあまりに有名で絶対にはずせ
ない観光スポットなんだとか!(おいおい今頃わかったの・・・?!)
ちなみにベルゲンは、年間4分の3が雨の日なのだそうだ(これも今頃知ったんだけど)。
この景色、天候、ああなんてラッキーだったのだろう・・・。
彼らに出会わなかったら、こんな景色を見ることはできなかったであろう。
ほんとに、警戒したりちょっとでも疑ったりしてごめんね〜!!
日本に帰国直後は、写真を送ったし御礼の手紙も来たけど、古いアドレス帳なんて
とっくに捨てちゃったし、もう連絡を取るすべはない。
だからせめてここで、ありがとう。
そういや上の写真の右側の男の子は、確か作家を目指していたような気が・・・。
デビューしてくれりゃいいのに。
ちなみに冒頭の「ムンクの叫び」の話題が彼らとかわされたので、その一部始終を。
私「割と、何ていうかものものしさとは無縁な美術館だったよね〜。
ムンクの叫びの周りだって、人が群がってるわけでもないしのんびりした感じだし。
日本にモナリザが来たときなんてすごかったらしいよ〜対照的よねぇ」
作家目指してる子、以下作家「俺達なんか、カメラ持ってたんだけど警備員に注意も
されなくてさ」
私「えええ、写真撮れるの〜?私なんて遠慮して絵葉書のムンクの叫びで我慢したって
いうのに・・・」
作家「いや〜俺達もいいのかよ?って思ってはいたんだけどさ。
それで警備員の様子をうかがいつつ、ちょっと撮ってみて怒られたらやめようってことで
バチバチ撮ったんだよ」
私「そそそれで・・・?」
作家「なーんにも言わないんだよねぇ。俺達フラッシュたいてたんだよ?!」
私「フラッシュううう?!まじで?」
作家「うん。貴重な絵画が劣化するんじゃないかとか思うんだけど、どうなってるんだ
ろうねぇ・・・」
私がたった今ネットで調べたところ、「写真撮影はご自由に。しかしフラッシュ撮影は
不可」とのことであった。
規則が変わったのだろうか?それとも単に警備員の怠慢だったのだろうか・・・?!