ボラカイ島
フィリピンってことは近場?
・・・と思いきや!
ほんとに、ほんとに遠いボラカイ島である。
マニラを経由して小型飛行機やら車やら船やらとにかく色んなものを乗り継いで、
丸一日かけてようやくたどりつく、そんな島なのだ。
なぜそんな所に行くことにしたかと言うと、それは私が無類の
「粉砂糖ビーチ大好き人間!」
だからである。
私は世界のビーチリゾートに行っては、そこで出会う人々に
「どっか良いビーチ知りませんかぁ?」
と聞きまくる。
ガイドブックには大抵、どこもきれいだとか美しいだとかしか書いていない。
私が求めているのは
生の声!真の情報!
なわけで・・・。
カリブ海に浮かぶハーバーアイランドというそれはそれは美しい島に行ったときのこと。
そこのビーチはなんとピンク色をしており、私は
「こりゃ数ある私のビーチ砂コレクションの中でも、1、2位を争うね」と
感激していた。
しかしそこを散歩していた日本人男性いわく、
「いやいや〜、ボラカイ島の砂の方がもっと細かいしきれいだよ」
とのこと。
そんな風に言われちゃあ、
「え、ボラカイ島なんて聞いたことないけど・・・日本に帰ってから詳しく調べて、
絶対に行くぞっ」
と、私の闘争心?!に火がついたのは至極当然のことなのであった。
そして桟橋さえもないボラカイ島へは、最終的に服をたくし上げながらじゃぶじゃぶと
浅瀬を歩いて上陸。
夕暮れだったので肝心の砂や海の色はわからず、朝が来るのが待ち遠しかった。
そして次の日。
朝食をとるべく簡素なホテル(といえるほど大きくはないが)のロビー兼食堂に行くと・・・
目の前にビーチが!
その時の写真 1994年11月
私と女友達は思わず若い娘よろしく歓声をあげてしまった。
だって、ほんとに信じられないくらいの美しさ!
どこまでも遠浅なビーチ。
砂は噂どおりのキメ細かさで、手にすくうとさらさらさらーっとこぼれる感じ。
この島の魅力はビーチだけではない。
今はもっと開発が進んでしまっているのだろうが、アスファルトの道もなければ高層
ホテルもなく、とにかくひなびた小さな島だったのだ。
食堂やお土産屋さんはどこも掘っ立て小屋のようで、きっと昔のバリ島
もあんな感じ
だったのだろうな。
そして何といってもサンセット、夕日である!
私は毎日夕方4時半までにはシャワーを浴び、あとは夜ご飯を食べるだけにして
ずーっとずーっと夕暮れのビーチを眺めていた。
太陽がゆっくりと沈んでいく・・・。
真っ赤に染まった空は、明日の晴れを約束しながら次第に深く濃い赤に変わってゆく。
そこにたたずむ誰もが言葉も発さずその風景を見つめる。
生きている喜びをかみしめながら。
ボラカイ島の夕日 1994年11月
さて、夜になると、
「一体今までこんなに多くの人がどこにいたの?」
というくらい、バーには人が出てくる。
どうやら世界中のバックパッカーが集まる島のようだった。
背のやたら高い女の子達はスウェーデンから来たとのこと。
私達は一週間の滞在だったのだが、彼女らはスケールが違う。
「う〜ん多分あと数週間くらいはここにいるわ。気に入ったもん。
そのあと1年かけて世界を周るの」
だって。
そんな世界中の人が集まる島、ボラカイ。
願わくばそんなに開発されないでいてほしいものだ。
さてダイビング。
大物にこそ出会わなかったが、私はここで「ドリフト・ダイブ」の楽しさを知った。
ドリフトダイブとは、潮の流れに身をまかせ、楽をしながら海中を移動するダイビング
である。
中性浮力(全身を楽にした状態でちゃんと体を横一線に保つこと)がとれていないと
難しいのだが、何と言っても自分のフィン(足につける大きなヒレ)で一生懸命水中を
蹴らなくても進める快適さが良い。
海の流れに乗って進む、海中コースターって感じかなあ。
ダイビングガイドがちゃんとついていないと、一体どこまで行ってしまうかわからない
けれど、そもそも私はガイドなしで潜った経験は無い小心者。
安心して心ゆくまでダイビングを楽しんだ。
最後に、この島は雨季と乾季の差がかなり激しいようなので注意が必要である。
私達が行った11月は乾季だったが、日本における春〜秋のシーズンは行かない方が
無難のよう。
風・波ともに荒れに荒れるらしいよん。
なお、ボラカイ島の様子がわかる写真が多数掲載されているHPを見つけたので、
興味のある方はどうぞ〜(Top Page のInformationから入るのと同じHPです)。
http://www.sinfonia.or.jp/~infortec/hotspots/boracay/indexjpn.htm