ガレージシャンソン歌手山田晃士の
『嗚呼、泥沼回顧録』
其の四拾七

〜素晴らしき役者魂



現在私は下北沢の“ザ・スズナリ”に通う毎日。ガレー ジシャンソンショー初の
お芝居『URASUJI』出演の為だ。本日4日目。
早いもので全15公演の内
6公演が終了。
この先千秋楽に向かってどの様に醗酵してゆくのか、何処まで濃
くなってゆくのか愉しみ、愉しみ。
さて、私にとっては初めての演劇仕事。何から何まで新 鮮な事ばかり。刺激的な
日々を送っている。とにかく“役者魂”には感服の至 り。
バンドマンと比較する
と心掛けの違いに虚しくなって 来る。例えば・・・
1. 稽古の鬼。四六時中稽古しっぱなし。休憩時間も 皆さん自主稽古。
2. 挨拶の徹底。1人1人にきっちりと。
3. 時間厳守。当たり前の事だがこれが徹底されてい る。遅刻魔の私も今回ばかりは定刻通り。
4. 仲良し。互いを認め合い全員で1つのものを創る 共同意識。
5. 酒呑み。連日連夜繰り出す。二枚目俳優も美人女 優もお莫迦全開。
とまあ最後の項目は別にして“イエ〜、まあいいぜ、気 にしないぜ、めんどくさいぜ、ロケンロー。”なバン ドマンにはつとまらない世界なのだ。
私は毎日目か
らウロコを何枚も落としながらも“やっ ぱり自分は唄うたい、バンドマンの血は拭えん なぁ・・・”と己を再確認する日々なのだ。
ザ・スズナリ楽屋の私の席には、台本・メイク道具・衣 装は勿論の事、洗面道具一式・読みかけの漫画・ CD・部屋着・小物等々、全部置きっぱなし。
徐々に私
の部屋化し始めている。楽日にとてつもない 量の私物を持って帰る事になりそうでコワイ・・・。
御機嫌よう。




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