ガレージシャンソン歌手山田晃士の
『嗚呼、泥沼回顧録』
其の四

〜アダルトショップ『アラジン』襲撃〜
 

その昔、渋谷センター街の裏通りにあった『大人のおもちゃ・アラジン』。
当時15才の私&悪友達は、校章を外し、胸をドキドキさせながら、足繁く通ったものだ。
三畳程の小さなその店には、思春期真只中の少年の好奇心を満たすグッズが所狭しと溢れていた。
「ドンナモノ、オサガシデスカ?」
オヤジの問いに最初の頃は逃げるように店を後にしていたが、すぐに図太くなり、やがては金を出し合い”南極13号”をGET!
教室の後ろの掃除用具入れに隠した。放課後、皆で膨らませて笑っていたら担任に見つかり没収。くやしくなり、担任の家へイタ電した。
「お前の女房のオッパイ輪切りにしてやる!」
まったくもって手に追えないクソガキ共であった。その日も『アラジン』でウダウダしていると、いつも通りオヤジが尋ねてきた。
「ドンナモノ、オサガシデスカ?」
すると、イタ電でも名言を吐いた彼が、事もあろうに
「ウ*コ喰ってるどぎついやつ下さい!!」
現在でこそ、スカトロジーという言葉が知られているが、その当時では只の変質者。
オヤジは顔を真っ赤にして、「ソンナモノハナイ!」と拳を膝に叩き付けた!
「ヒャ〜〜!!」と逃げ出すクソガキ共...。

『アラジン』 我々の青春だ...。 ごめんなさい。

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