ガレージシャンソン歌手山田晃士の
『嗚呼、泥沼回顧録』
其の参拾参

〜若者達との会話



先日”唄うたい”などというヤクザな道を夢見る
純情無垢な若者達と話をする機会があった。
最近の少年少女はどんな音楽に胸をときめかせているんだろう?
話を進めていく内に
「俺が好きなのはRBっすね。」
と訳の分からんコトバが飛び出して来た。
「アールビーって何?」
「えー!晃士さんRB知らないんですか!やばいっすよ。
 平井堅とかケミストリーみたいになるのが僕の夢なんです。
  とにかく自分は  RB一本槍です!」
「R&Bじゃないの?」
「いや、RBっす。」
「”アール”と”ビー”はそれぞれどういう意味なの?」
「何かの頭文字だと思いますけど...
 まあでも、ただのRとただのBですよ。」
う〜ん、SBゴールデンカレーみたいなモノらしい。
勉強になる...。
するともう一人の少年が
「おれは青春パンクにしびれてます!」
と又しても訳の分からんコトバを吐き出した。
おいおい、パンクは”No Future"だろ。
青春+パンクって一体?もう無茶苦茶じゃあございませんか。
ジョニーロットンの立場がねえぞ。
まあ、青春パンクってある意味最高にNo Futureだなあ。
勉強になる...。
とにもかくにも純情無垢な若者達と話して

心が洗われた一時でございました。
だって私にしてみても”ガレージシャンソン”などと宣って
訳の分からん表現をしておるのだから...。
棚の上から失礼をば。あしからず。
では、御機嫌よう。


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