ガレージシャンソン歌手山田晃士の
『嗚呼、泥沼回顧録』
其の壱拾四

〜ど素人料理〜
紳士淑女の皆様、明けましておめでとう。
人参めがけて突っ走った’02から、羊の皮を被る’03となった訳だ。
さあ、従順なペルソナを手に入れようではないか。

さて、昨年末我々山田晃士 au Bourbierは 大阪・名古屋・東京と東名阪ツアー『泥沼巡業』を敢行した。
御来場頂いた愛しき踊り子達よ、感謝。
我々が関西方面を巡業する際によく利用する京都のB級ビジネスホテル、
その傍には”素人料理”というカンバンが掲げられている居酒屋がある。
以前、面白半分にメンバー一同で入店した事があるのだが、出て来たメニューはまぎれもないモノホンの素人料理 であった。
とても商売が出来るシロモンじゃない。だからと言って文句はつけられない。カンバンに偽り無しなのだから。
ならばいっそ一文字書き足して”ど素人料理”にした方がよいかと思い、
今回我々は太字のマジックを手に再びその店へと出向いた。
するとどうした事か、何処にも”素人料理”の文字が見当たらないのである。
う〜ん、この数ヵ月の間に玄人になったとでも言うのか?
ふと見るとこんな貼り紙があった。”冬のオススメ「てっちり」始めました”...。
そりゃあ”素人”じゃまずいだろうよ。”ど素人てっちり”いや〜、命がけだ。身の毛もよだつ。
とりあえずはまだ死にたくはないと、メンバー一同、隣のお好み焼き屋に突入し、
夜更けまで互いに余計な世話を焼き合ったのであった。

という訳で今年もよろしく。
御機嫌よう。

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