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Yummy's Letter Racklove music 

音楽にできること 

2002.11.02

テロ後の米国音楽界 

(伊藤 悟さんのコラム 10/7)



We can 音楽にできること


音楽に何が出来るのだろう。

坂本龍一さんや伊藤悟さんのコラム(下記)を読んだ時も思ったのだけれど. . . 、
近ごろ、また、同じ事を ぼんやり考えています。


実はこのところ、揉め事が多いの。

仕事場や幾つかのサポートグループ内でも、話し合いが口論にまでエスカレートしたり、雰囲気がギクシャクしてたり、いろいろしてる。

いつも冷静な人や、とても優しい人たちまでが、どうして? と、不思議なくらいです。そして、うまく仲裁に入れない自分が情けないことも多い. . . 。ふう。

もしかしたら、9月から続くテロや戦争のことで(狂牛病や様々な事件のことでも)不安だったり疲労していたり、それぞれの心が 少しずつささくれているのかも知れません。

とくに病気の自助グループでは、皆が治療中でしんどくて、個人的にも友人たちの訃報など悲しいニュースが多いでしょう。その上、今回の一連の事件や戦争. . . 。ささくれる方がフツーかもしれない。

平和サイトなどで頑張っている人たちにも、疲労の色が見え始めています。

頑張らない屋の私でさえ、やっぱり少し疲れていて、普段もぼんやりなのに、ますます機転が利かなくなっているような。生まれつきのおバカに、拍車がかかっているような。

これはちょっと休憩しないとダメよね。
とか思って、ハロウィーンのカードなんか作って遊んでいました。(笑)



マドンナは、テロ事件のすぐ後のコンサートで、報復は答えではないと言ったそうです。 ダスティン・ホフマンも、ジョン・レノンの歌を紹介するTV番組で、真の平和について考えようと訴えたそう。 二人ともすごく緊張していたらしい。 そういうのって、めちゃ格好いい。

日本でも、トップで紹介した 坂本龍一、佐野元春 (注Y) の他に 、宇多田ヒカル喜納昌吉といった人たちがクールなメッセージを発信してくれていて、でも、アーチストの数を考えると、まだまだ少ないような気がします。

今、平和の歌は、アメリカ人がアメリカで歌うより、私たちが日本で歌う方がずっとラクだと思うんだけど、どうして少ないんだろう。

日本の中って何かが不自由なのかしら。 何なんだろう? なぜなんだろう?


まあいいや。
音楽は、美しかったり、楽しかったりすれば、満点だものね。文学や映画や絵画もそう. . . 。

とにかく今は、人間っていいな、と思えるような、美しいものが必要 . . . 。 好きな音楽を聴いて、素敵な絵や物語を楽しんで、佳い映画を観て、こころのギスギスを治さなくっちゃ。

そうしないと、何かを 「長く」続けていくことは難しいし。

多くの人々に支えられ応援してもらって、ようやく暮らしている病人の私が言うのは、すごくヘンかもだけど、それでも言っちゃいます。(笑)

しなやかな体に しなやかな心. . . 。 みんな、こころも体も大事にしようね。


というわけで、私は もうしばらく 歌なんか歌って 遊びます。
  なーんて言いながら、生まれてこの方 ずっと遊び呆けているような気がするなぁ. . . 。

Peace and Joy be with you.    愛をこめて  ― やみぃ always



音楽に何が出来るのだろう。
その答えはわからないけれど、音楽みたいに、笑ったり、話したりしたい。

歌うように、踊るように. . . 。
私はたぶん 音楽のように生きてみたい のに違いない。
          
  I believe in Music.

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Satoru 伊藤 悟さんのコラム
         「テロ後の米国音楽界 愛国から反戦へ」

― 週間金曜日 2001年 10/5号より

9月11日を境にした米国の音楽事情の激変ぶりは象徴的である。 

まず、ラジオ・テレビがニュース報道だけで占められた直後の1週間は、音楽、特に毎週大量にかかっているヒット曲がカットされ(事件当日はふだんの半分以下、その後も20〜30%減)、「国民の傷をいやすような」(米国音楽業界誌『ビルボード』)曲が、報道の合間に流された。

 代表的なものは、ベテラン・カントリー歌手、リー・グリーンウッドの「ゴッド・ブレス・アメリカ」である(注1)。DJたちは、柔和なメロディに包まれた、神に米国への加護を祈る曲に癒しを託したのだ。いきなり、『ビルボード』の16位に登場し、5500万人が聞いたと推定されている。

 その次にかかったのが、米国国歌。勇ましくはためく星条旗に不屈の米国のイメージを求めるのだろうか。湾岸戦争時に中東に向かう軍隊を送り出したホイットニー・ヒューストン盤と、映画『パール・ハーバー』の主題歌(これもよくかかった)を歌ったカントリー界の一番人気フェイス・ヒル盤が、もっとも大量に電波に乗った。

他にも、多種の愛国的な歌やエンヤなどの「癒し」系の曲が聴かれている。エンリケ・イグレシアスの新曲「ヒーロー」までもが、偶然の恩恵を受けて、聴衆に受け入れられた。

そんななかで一時は、国境などないと想像してごらん、何のために死んだり殺したりするのか、とジョン・レノンが歌う「イマジン」が放送自粛の対象になったりした。

 しかし、それを守らないDJ が圧倒的だったことに示されるように、事件後 2週目に入ると、かかる曲が大幅に変わってくる。

「日常生活をいつも通りに続ける」ことが最良のテロへの対応とする世論が高まる中で、ヒット曲がラジオに戻り、愛国歌と癒し系に代わって、もともとエイズのチャリティ用に用意されていた、「オール・スター・トリビュート」と 呼ばれるスーパースターの集合(注2)による「ホワッツ・ゴーイン・オン」がラジオ局緊急配信され、いきなり『ビルボード』チャートの 51 位に登場したのだ。

 10月中旬に発売されるこの曲のシングルの売り上げは、半分がエイズのために、半分が米国赤十字社などを通じて、テロの犠牲者のために使われるという。

そして、この、1971年のマービン・ゲイの大ヒット曲のカバーは、憎悪を駆逐できるのは愛だけ、理解しあえる道を見つけなくちゃ、と明言する、れっきとした「反戦歌」だったりする。

 米国のウェブサイトの多くが、赤十字社にリンクをはって寄付を募っているのと対応するように、この後も、マイケル・ジャクソンを初めとして、同様なプロジェクトがいくつか進行している。


 この、「愛国」から「反戦」への変わり身を皮肉るのはたやすい。簡単に米国全体がある曲に染まっていくことを恐いと思うのも当然だ。しかし、DJ が主体的にラジオでかける曲を選定し、音楽が生活・社会と密接に連動していることにあえて注目したい。

音楽が、時代の動きにあまりに鈍い反応しかしなくなってしまった日本(注3)の、ひとごとさ・のんきさにあきれるからだ。このテロに対して、すぐ反応したアーティストは、「光」という曲を創ってインターネットを通じて配信した佐野元春などほんの少数しかいない。

(注1)もともとは、リーが1984年に発表した作品。湾岸戦争時にもかかったが、今回ほどではなかった。

(注2)バックストリート・ボーイズ、インシンク、ブリトニー・スピアーズ、ジェニファー・ロペス、デスティニー・チャイルドといった今最も売れているアイドルから、U2 のボノまで、強力な顔ぶれが集まっている。

(注3)9月末現在、日本の該当レコード会社に「オール・スター・トリビュート」を問い合わせてもほとんど情報を持っていない!


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注Y
二ヶ月のあいだ、屋根裏の「伝言板」で、下の2つのサイトを紹介していました。
* * 9/20 " 断じて音楽は人を「癒(いや)す」ためだけにあるなどと思わない。同時に、傷ついた者を前にして、音楽は何もできないのかという疑問がぼくを苦しめる。"  この 坂本龍一さんの問いは、私にも. . . 。 詳しくは→Ryuichi S

9/22 佐野元春さんが美しい歌を作っていた。The Light−。彼の声を聴いていたら、涙があふれた。この10日間のいろんな想いが交錯し、しばらく泣いて、また少し元気になった。嬉しい。 佐野さんのメッセージはこちらで → The Light



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