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Yummy's Letter Rack chair続 プチ・モノローグ



*  「非戦」についてもう一度 ― 2003. 3. 19

この地球にほんとうの平和が訪れますように. . . 。

なんて、よく書くものだから、「あなたは甘い。そんなのは理想主義者のきれいごとだ。」と言う人たちがいます。
「ほわ?  私、ちっともスイートじゃないけど」と、その度に思うのですが、「だって人が死んじゃうのはすごく嫌なんだもの。」というような心情的な言い方も 誤解をまねくモトなのかな?

でも、友人との別離が悲しいほど日常的な現実の中で、「病気で失うのでさえこんなに切ないのだから、人が人に殺されるなんて耐えられない」というのは、私のこの上なくリアルな気持ちで、だから、それを甘いとかキレイゴトだと言うのなら、甘くてキレイでいいもんね〜 ! です。(笑)

で、彼ら曰く、「戦争は必要悪だ」「平和や秩序を守るためには時として武力行使が必要なのです。」「有史以来、侵略や戦争がなかった時代などないでしょ。」「今はアメリカに協力することが最善の策なのだ。」とか、いろいろ. . . 。
声高な人たちにいちいち言い返すのも何だかなぁ、ですけど、少しだけ。

アメリカ合衆国には好きな人も(友だちだっても)多いので、大雑把な言い方はしたくないけれど、U.S. of A. のブッシュさんのやり方は間違っていて、そして、今、アメリカ政府の考え方に追従したり、その政策を支持することは、殺人に荷担し、貧富の差を拡大し、新たな憎悪を生み、世界でいろんな民族のいろんな文化を持った人々がそれぞれの価値を認め合って「共生」しようという流れを否定すること。なので、私は反対します。― おしまい。

あ、これじゃ、あんまり短いかな?  . . .  では、もう少し。(笑)


まず。「必要悪」って、その「悪」を生み出す側、「悪」を肯定したい側の都合だけを考えた言葉みたい。だったら、彼らの思う「悪いこと」が何であれ、それを「必要悪」と呼ぶ人のことは、「この人たちは他者に迷惑なことを勝手に押しつけて平気なのね。」と理解するより他ありません。

武力行使が必要だと言う前に(あるいは必要な時が来たと感じる前に)、どうしてそれを避けることを考えないのかな? 国際法の整備が先だと思うけれど。
歴史を学ぶのは過ちを繰り返さないためだし、外交って、お互いの身を守るためのものでしょう? せっかく皆して語学やコミュニケーションを勉強しているのに勿体ないゾ。

それから、科学や法律や哲学や芸術や. . . 人のいとなみの集積は、私たちの生活に潤いを与え、私たちが生きることを応援してくれるはずのものだから、人々のそうした精神の活動に少しの期待することを「理想主義」と呼ぶことじたい、違う気がします。
「人間には戦いを避ける方法など見いだせない」と高をくくる、そんな人を見くびるようなことを思いつけないだけで. . . ネ。

さらに、人類の歴史が略奪や殺戮の繰り返しだったとしても、「だから、今後も襲撃や戦争を回避することはできない」って言っちゃうのは、「あなたは今日までずっと自転車に乗れなかったから、明日もあさっても乗れないでしょう。」と決めちゃうのと同じくらいに変なのって思います。そんなワイルドなことを断言する権限のある人って、何様なのかしらん? お顔を拝んでみたい。^^

「人間の欲望― 優越願望や競争心が、世界を広げてきたのだよ。数々の戦争や様々な兵器の開発なしに、科学はここまで進歩しなかった。」
More?  いったい何が欲しいのでしょう。もっと便利な暮らし?  宇宙旅行?  選ばれた人だけに与えられる、贅沢?  それとも永遠の命?

これからの私たちに大切なのは、人のからだや心を傷つけるような競争を減らし、放っておくと行き過ぎてしまうかもしれない科学の進歩をゆるやかにする、そんな知恵や知性を獲得すること、だと思います。違うかな. . . 。



それから、気になるお便りの別バージョン. . . 。
繊細でやわらかな印象の人からのメールは、時々こんな感じ。

「襲撃や戦争はやまない。人間なんて所詮そんなものだもの。いっそ最終戦争で、人類はこの地球から消えてしまえばいい。そうしたら青い美しい地球だけが残るから. . . 。」

たしかに美しい地球はステキだけど、ちょっと待って。
戦渦に巻き込まれなくても病気でなくても、ヒトの一生はそう長くはないから、そんなに急がないで、って思います。
それに、あなたの言う「人間」に、森の奥やサバンナや海のそばで、文明と距離を置き静かに暮らしている人々は含まれていますか? 彼らは、核兵器やミサイルはもちろん、自動車や電気やガスとも無縁。その人たちも一緒なの? 世界中のまだ言葉も覚えていないような小さな子どもたちは? 彼らも巻き込んで、皆で滅亡するの?

たとえば仮に人類が絶滅を選ぶとしても、戦争という手段では、ほかの生きもの、ヒト以外の動物たちや植物を傷つけ、土や水や大気も汚染してしまう. . . 。

投げやりな夢は、自己中心的な上に現実的でもないみたい。そもそも、私たちには絶望する権利なんかないし。
心優しいあなたには、ヒトも生きている青い美しい地球を夢みる方が、ずっと相応しい。でしょ? ^^  だから、Keep going!


無力感に打ちのめされそうな時. . .
私は大好きな音楽や映画のことを思い出して、そうした美しいものを生み出せる「人間」というものが、やっぱり好き、と確かめます。
憧れのアーティストやスポーツ選手や、大好きな友だちの姿を思い描いて、そんな天才や素敵な人を存在させちゃう「人類」って、すごいよね、と思います。
そして、楽器やサッカーボールを作る職人さんや、チケット売り場や映写室で働く人や、(頬を上気させうっとりしている観客の私だって)、それぞれが素敵で、一人一人が大切な役割を果たしている、って思うんです。
つまり、人類って捨てたものじゃない、と. . . 。


で、もう一度。
どこの誰であろうと、殺されてはイヤ。人のしわざで死んじゃうなんて、哀しすぎます。
図書館や映画館が焼かれるのも辛すぎます。
そして、そんな愚かな事に、ほかの動物や植物たちも巻き込んで、この地球を壊すことが罪でないとしたら、この世に罪なんかありません。私はそれ以上に酷いことを思いつけない。

そんなアンフェア、やだ〜!   じだんだ踏んで、やだ〜!

ただそれだけの想いで、このコーナーは(たぶん屋根裏全体が)できています。
そして、これからも. . . 。

― Only love can and will heal our planet and our hearts  ―

来るべき世代の、子どもたちの子どもたち、そして、まだ生まれていない大地からやってくる新しい生命のことを想像したい。

この地球にほんとうの平和が訪れますように. . . 。  
 Much love, やみぃ



Not arms, but flowers.
Life is beautiful.


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