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小枝

アルコール依存症のこと、少し Vol. 1
2006.2.12


ホルモン療法中の飲酒には、十分にご注意ください。
「抗うつ剤」「抗不安薬」「精神安定剤」「睡眠導入剤」などと、
アルコールの併用は、どうか避けてください。


 2005年10月、「アルコール依存症」だとわかりました。
 酔って何があったというわけではないのですが、ある日、ふだんの私からは想像できないようなモノの見方や考え方をしていることに気づいたのです。からだの中に別の人格が生まれ始めているような、(それとも、子どものころのまったく無力な自分に戻ってしまいそう、とでも言えばいいでしょうか. . . )とにかく尋常ではない感じでした。
 それで、「ダメだ、わたしは、お酒をやめなくちゃ」と、精神科のクリニックへ駆け込みました。
 「アルコール依存症」の治療と同じで、この件も長くなりそう. . . 。でも、少しずつでもお話ししていけたらと思います。
 今回は、昨年末、あるサイトの公開日記(*1)に書いた文章を、少し直して転載します。





2005年12月29日 ── 行く年来る年 / 宿題、終了♪

『ネバーランド』の六回目も、ようやく最後まで。
 今回、なんとかお酒を飲まずに書くことができて、ちょっと感激です。 ずっと、ことに第四回、五回は、酩酊状態でタイプしていたから. . 。それで(どういう接続でしょ?)、昨日は、きれいな淡水パールのピアスを買いました。

「ホルモン療法中に、お酒を飲み始めたのは良くなかったね」
 精神科の医師に言われて以来、
(このこと、癌の仲間には知らせていかなくちゃ、でも、あまり深刻なふうにもしたくないし、
 新米のアルコホーリクじゃ、誰かの相談にものれないんだし. . . どうしよう. . . ?? )

 今朝やっと、患者会や仲間に連絡して(下記)、今年の宿題は、ぜーんぶ終わりです。わーい。

 これから、シンデレラのようにお掃除する "予定" なり。
 年賀状はとうにあきらめましたけど、きっとバレンタインの頃には. . . ♪

 皆さんも、すてきな行く年来る年をお過ごしください. . .  Yummy


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Sent: Thursday, December 29, 2005
Subject: 「アルコール依存症」のこと 少し

やみぃ@ お久しぶりです。
きっと「初めまして」の方も多いですね。

私は、お酒をやめて、二ヶ月. . . 。
「アルコール依存症」という病気にかかってしまい、
現在、週に一度、精神科のクリニックへ通っています。
私事を並べたりして、おかしいのですが、
" 飲酒歴が浅く、摂取量が少なくても、条件が重なれば
「アルコール依存症」を発症することがある" と、
皆さんにも知っておいていただきたくて、ポストします。

私がお酒を飲み始めたのは、四年ほど前で、
最初は、二ヶ月に一度くらいの割合でした。
たまに家でも、ビールを飲むようになったのが二年前. . . 。
飲酒の機会や量が増えてきたのは、この一年のことです。
ごく短期間で、私の脳はアルコールを薬物として認識しました。
夏には、ほんの少し緊張しても、お酒が欲しくて欲しくてたまらなくなり、
飲まずには眠ることができなくなりました。やがて体内のアルコールが
切れると、さまざまな離脱症状(禁断症状)が現れるようになりました。
そうなると、もうコントロールはできません。
──現時点では、生涯断酒を続ける以外に、治療法はないそうです。

 原因やきっかけと思われるのは、(私の場合)次の四つ。
1. 乳癌のホルモン療法中に、お酒を飲み始めた。
2. 友人や知人の訃報に接するたびに、夜中に一人で飲んだ。
3. (交通事故による)ケガの治療中に、鎮痛剤といっしょに飲んだ。
4. もともと依存症になりやすいタイプ・体質だった。

*1 女性ホルモンのエストロゲンが肝臓の酵素の働きを抑制し、
アルコール代謝を遅らせることは、皆さんもご存知かと思います。
エストロゲンがたくさん分泌されているときは、お酒に酔いやすいし、
アルコールが体内に長時間残りやすいのです。そして、
それが、男性と比較して、女性のほうが、短期・少量の飲酒で、
この病気に罹患しやすい要因だと言われています。
──私がお酒を飲み始めたのは、ホルモン療法の最中。
つまり、エストロゲンも止まっていて、ふだんよりお酒に強くなっている
ときでした。ゾラデックスを終えて、不順ながら生理が戻ってからは、
酒量を加減すべきだったのに、それまでと同じように飲んだために、
翌朝までお酒が残るようになってしまいました。
* ホルモン療法中・終了直後の方に限らず、生理前、生理中、
 更年期などで、ホルモンのバランスが不安定なときには、
 どうか気をつけてくださいね。

*2 皆さんの中にも、悲しすぎる経験をされた方、多いと思います。
 でも、悲しいときにお酒を飲むのは、やっぱりすごく良くないそう. . . 。

*3 鎮痛剤が効かず、痛いから、眠れないから、「つい. . . 」
 なーんて、これは「やみぃ=お馬鹿」の証明です。^^
注意: 鎮痛剤だけでなく、薬全般にいえることですが、
とくに、精神科でもらうお薬、「抗うつ剤」「抗不安薬」「精神安定剤」
「睡眠導入剤」とアルコールの併用は、非常に危険
なのだそうです。

*4 私は子供のころ、摂食障害や神経症を経験しているのですが、
そういったキャリア組は、いろいろな依存症に陥りやすいそうです。
 ほかにも、うつ病やパニック障害、ADHDのある人などは、アルコール依存症を
併発することが比較的に多いのだと聞きました。

 もちろん、すべてはあくまでも「比較的に」であって、アルコール耐性
じたいに個人差がありますし、私のケースは、さまざまな条件が重なった
結果だろうと思います。ですから、ほとんど老婆心なのですが. . .
でも、万が一、思い当たることのある方は. . . どうか、「適正飲酒」を
──楽しくほとほどのお酒を 心がけてください♪

◇ 念のために:
 詳しくは、↓患者・専門医によるサイトをご覧ください。

★ アルコール依存症という病気 (サイト「心の家路」の中のコーナー)
    http://www.ieji.org/misc/alcoholism.html
★ アルコール依存症からの回復のために
    http://ww2.wt.tiki.ne.jp/~jirou_kasa/index.html
★ Good-byeアルコール依存症
    http://www.nsknet.or.jp/~hy-comp/

──いずれも、私には大変参考になりました。


「こんなに早い段階で、それも自らやって来る人はめずらしい」
「あと一年飲み続けていたら、隔離病棟に三ヶ月入院だったかもしれない」
「それにしても、どうして受診を?」
 初診のとき、精神科の主治医は不思議そうに聞きました。多くの場合、
アルコール依存症は、患者が病気を認めるまでが大変なのだそうです。
──でも、私たちは(と言わせてくださいね)、病気のときは医療の力を
借りなくちゃ、不安があったら先生方や病気の仲間に相談したらいい、
と、すでに身をもって知っていますから. . . ♪

皆さん、今年もほんとうにありがとう。
2006年も、どうぞよろしくお願いします。  ── やみぃ拝



 上に書いた以外にも、たぶん、お酒が飲める人に対する強い憧れ(例: タルーラ・バンクヘッド)があったことも、病気になった要因の一つだったかと思っています。──昔から、真似のできない人のことを真似たがるクセがあって. . . 。(笑)

・ 「もしかしたら、アルコール依存症なのでは?」
 と、気掛かりな方は、ぜひ一度、精神科や心療内科へ. . . 。
 たとえ、病気の前段階の場合でも、やはり専門家に相談するのが一番ですし、いざというときに頼りにできるドクターや場所を持っていると、とても安心だと思います。

・ ご家族・お友達のことが心配な方も、病院や、地域の保健センターなどで相談してみてください。
 病気への対処法・患者への接し方etc. アドバイスも受けられます。
 以下は、どちらも、「ご家族向け」に書かれたページです。

★ アルコール依存症の家族カウンセリングルーム
★ 涙の谷

 飲まない一日を、積み重ねていけたら. . .  ほんとうに嬉しい. . . 。


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 注1) あるサイトの公開日記 = ソーシャルネットワーキングサイト、mixi(ミクシィ)の日記。
http://mixi.jp/show_friend.pl?id=1670149



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