■unknown族
超個人的な情報を、相手が当然知っているものとして会話を進めるタイプの人がいる。その最たるサンプルが、同じ集合住宅に住んでいる。これまでも、彼女からは聞いてもいないのにいろいろ聞かされてきた。
「私、速記やってるでしょ?」
「私、OHPやってるでしょ?」
「私、ボランティアやってるでしょ?」
「うちの主人、会計士でしょ?」
うん、どの話も初めて聞くんですけど。
今日、道で会った時も、
「私、小千谷に親戚がいるでしょ?」
「娘のご主人の実家が新潟でしょ?」
「先週、風邪ひいてたでしょ?」
「地震の時、群馬行ってたでしょ?」
あげくその群馬では「ホテルが5階だったでしょ?」
もはや、そこまでは知る由もない。が、タイムリーな問題だけにとても気の毒には思いましたが。
「でしょ?」というのはこちらが確実に知っている情報に対してつけるものであったり、あるいはこちらの情報に関する質問(ex:「あなた平日はお留守でしょ?」など)に対してくっつけるのが妥当だろう。
でしょ?=でしょう:助動詞デスの未然形に助動詞ウのついた語。体言または用言の終止形につき、推量の意を表す。「だろう」の丁寧な言い方。(広辞苑より抜粋)
らしい。
話が具体的になってくればくるほど、あいづちを打つのも失礼に思えてきた。まったく知らないのに訳知り顔ってのもなぁ。いつ、「いえ、知らないです。」「初めて聞きました」と言っていいものやら。それにしても彼女、自らかなりの個人情報を流出している。
私はその手の人を“でしょ系”として分類している。
(2004-11-09/C)