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雑音に敏感であることの美徳


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7月20日
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 2005

■おしゃれカンケイ

これは偏見かもしれないが、音楽を生業としている人は、ある程度寡黙なのだろうと思っていた。それはそうであってほしいという私の勝手な願望かもしれない。

弦をつまびく指が、鍵盤を叩く指先が、語ってくれる。
自分の思いはコトバではなく楽器が届けてくれる。
そんな感じかと思っていた。

アコーディオン奏者のcobaさんという人がいる。

イタリアを語る番組内で、18の時にイタリアにアコーディオンの勉強に行き、それから4年間青春時代を過ごした、と語るcobaさん。思い出のイタリアを訪れ、ちょいモテオヤジ顔負けのイタリア語をあやつりつつ、街を案内するcobaさん。ちょっと熱っぽく、そしてまぶしい顔で。

彼の口から滑らかに出てくるコトバコトバコトバとコバ。
なんとなくガッカリ。奏でるアコーディオン以上に日本語どころかイタリア語まですごーーい流暢にしゃべれるんだもの。「青春時代」が何歳から何歳までを指し示すものかはわからないが、「自分で言っちゃってる」と、そこにもガッカリ。

でも、cobaさん自身、私にガッカリされるいわれももちろん無い。cobaは悪くない。それよりもというか、自分が知らぬ間に抱いていたcobaさんへの淡い期待、そして軽い裏切り…いつの間にそんな甘酸っぱい感情を抱いていたのか?と、そんな自分に逆に驚かされた。

いいのだ。
楽器をやる人がやたら流暢に話せようが自ら「青春」と言ってしまおうが。JRの「青春18きっぷ」だって、実際18歳以上でも以下でも、今まさに青春であれば使用可能なのだから。

(2005-07-20/C)



 2004





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